昨日のポルトガルワイン記事に関連して、本日は ブラジルワイン を取り上げましょう。
ご存じの通り、ブラジルはポルトガルの植民地だった時代がありました。
そのため、ブラジルの公用語はポルトガル語。
実は、アメリカ大陸南北を見渡しても、ポルトガル語を公用語としているのはブラジルのみで、他の南米諸国は、ほぼスペイン語と知り、びっくり。
そんなブラジルのワインの試飲会が、今年の8月上旬、都内にある在日ブラジル大使館 大使公邸にて行われました。
ブラジルワインについては、以前も何度か取り上げていますが、飲んだ際にポルトガルワインの面影はほとんど感じません。
もちろん、最初にブラジルにブドウが持ち込まれたのはポルトガルからで、1532年のことでした。
ブドウは沿岸に植えられましたが、気候条件が合わず、栽培はうまくいきませんでしたが、後に内陸部に植えられるようになると、それがうまく育ち、1551年にブラジル初のワイン醸造が成功しました。
その後、ブラジルのブドウ&ワイン産業にはさまざまなことが起こるのですが、現代につながる大きな出来事は、1875年にイタリア移民がリオグランデ・ド・スル州に定住したことです。
リオグランデ・ド・スル州はブラジル南部に位置し、ブラジル最大のワイン生産地域です。
現在、ブラジルワイン全生産量の90%がこの地域でつくられています。
現在のブラジルはスパークリングワインの生産が盛んで、比率は全生産量の38%です。
今回は7社ほどが紹介されましたが、当然、スパークリングワインがありましたし、また、イタリア移民が設立したワイナリーが多く、イタリアのスプマンテ(スパークリングワイン)の影響を受けているのは確実ですよね。
モスカート100%、マスカットや白い花の上品なアロマがあり、甘酸っぱくてみずみずしい味わいの「CASA PERINI」(カーサ・ペリーニ)のモスカテル・エスプマンテ(スパークリングワイン)は、実にブラジルらしいスパークリングワインだと思います。ここはイタリア系移民です。
シャルマ方式で、アルコール度数7.5%。イタリアのAstiを思わせます。
参考上代:1900円というのも嬉しいじゃないですか?
※輸入元:東和インターナショナル
同じく、カーサ・ペリーニの「Barbera 2015」バルベーラ(左端)はイタリアの面影があり(参考上代:2400円)、「Fracao Unica Pinot Noir 2017」は、ブラジルでピノ・ノワールでこの出来で、この価格!?(参考上代:2400円)という良品です。
「Fracao Unica Cabernet Franc 2016」も非常によくできていました(参考上代:2400円)。
ここのワイナリーは価格も手頃で、品質もしっかりしているので、まずは飲んでみようという時の選択肢としてオススメです。
※輸入元:東和インターナショナル
「SALTON」社もイタリア移民の家系で、1878年にブラジルにやってきました。
現在、ブラジルのスパークリングワインではNo.1ブランドと言われています。
この美しい色のロゼスパークリングは、ピノ・ノワール80%とシャルドネ20%、シャルマ方式で造られています。
コクのある果実味の味わいがあり、キメ細かい泡がスムーズで、しっとり落ち着き、食中酒としても楽しみたいタイプ。価格は、ブラジルにした高級路線ですね。
※輸入元:DRINK OF BRAZIL 価格:5000円(税抜)
SALTON社はスティルワインもあります。
このマルスラン種100%の赤ワインは個性的で、面白いと思いました。
※輸入元:DRINK OF BRAZIL ※価格:4200円
日本でブラジルワインを扱っている中で最古参の輸入元かも?という 池光エンタープライズさんが扱う「MIOLO」も以前に紹介していますが、ここも1897年にイタリアから渡ったジュゼッペ・ミオーロが畑を購入し、ワインづくりを始めました。
カベルネ・ソーヴィニヨン50%+メルロ50%の赤ワインは、参考上代1600円(税抜)と、大変お手頃。
MIOLOの白ワインは、ピノ・グリージョ50%+リースリング50%というユニークなブレンドで、こちらも参考上代1600円(税抜)。
優秀です。
同じMIOLOのスパークリングワイン「Cuvee Tradition Brut」は、シャルドネ50%+ピノ・ノワール50%で、瓶内二次発酵12カ月。
これで参考上代2800円(税抜)。
コストパフォーマンスが高いワイナリーです。
「CASA VALDUGA」のスパークリングワインも瓶内二次発酵12カ月で、シャルドネ60%+ピノ・ノワール40%のブレンド。参考上代2800円(税抜)です。
「CASA VALDUGA」もイタリア系移民のワイナリーで、1875年に北イタリアのアルト・アディジェ州から渡ってきました。
同じ輸入元、池光エンタープライズさんの扱いですが、カーサ・ヴァルドゥーガの方が、ちょっとプレミアムなワインでしょうか。
画像がピンボケなので載せませんが、CASA VALDUGAの「ライーゼス・プレミアム カベルネ・ソーヴィニヨン」もとても良い出来でした。フレンチオーク樽熟成8カ月。参考上代2300円(税抜)。これもコスパ良すぎ。
「AURORA」は1931年創設の共同組合で、ブラジル最大規模のワイナリーです。
「Espumante Moscatel」は典型的なブラジルのスパークリングで、マスカット風味の甘さがあり、フレッシュ&フルーティー。
アルコール度数は7.5%と軽やかで、カジュアルなパーティーをはじめ、スポーツ観戦のお供にももってこい。
※輸入元:イマイ
AURORAにはスティルワインもあります。
写真は 「Cabernet Sauvignon Reserva」。
気軽に楽しめます。
※輸入元:イマイ
スパークリングワインに特化した「PETERLONGO」
シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵にこだわっている生産者です。
さすがにいいお値段します。
「Peterlongo Elegance Champenoise Brut」は、シャルドネとピノ・ノワールのブレンドで、製法は瓶内二次発酵。品質も素晴らしかったですが、これも本当に価格がセレブ!
ブラジルワインのブドウ品種は、ほぼ国際品種です。
1000円台半ばで買えるワインもあり、5桁のワインもあり、ブラジルワインの価格帯は幅広いですが、全体の傾向としては、日本市場ではお手頃プライスの商品を取り揃えている、と、輸入元の方の談。
しかし、以前飲んだ時よりも、品質が格段にいい!という印象を受けました。
ワイン生産国はいずこも強豪揃いなので、競い合うには「品質」が重要です。
サッカーW杯の時にはいつも話題になるブラジル、それに関連付けてアピールされるブラジルワインですが、明日から始まるラグビーW杯にはブラジルは出場しません。
それでも、2020年の東京オリンピックを見据え、世界各国のワインに興味を持ってみるというのも面白く、ちょうどいい機会ではないでしょうか?
ご存じの通り、ブラジルはポルトガルの植民地だった時代がありました。
そのため、ブラジルの公用語はポルトガル語。
実は、アメリカ大陸南北を見渡しても、ポルトガル語を公用語としているのはブラジルのみで、他の南米諸国は、ほぼスペイン語と知り、びっくり。
そんなブラジルのワインの試飲会が、今年の8月上旬、都内にある在日ブラジル大使館 大使公邸にて行われました。
ブラジルワインについては、以前も何度か取り上げていますが、飲んだ際にポルトガルワインの面影はほとんど感じません。
もちろん、最初にブラジルにブドウが持ち込まれたのはポルトガルからで、1532年のことでした。
ブドウは沿岸に植えられましたが、気候条件が合わず、栽培はうまくいきませんでしたが、後に内陸部に植えられるようになると、それがうまく育ち、1551年にブラジル初のワイン醸造が成功しました。
その後、ブラジルのブドウ&ワイン産業にはさまざまなことが起こるのですが、現代につながる大きな出来事は、1875年にイタリア移民がリオグランデ・ド・スル州に定住したことです。
リオグランデ・ド・スル州はブラジル南部に位置し、ブラジル最大のワイン生産地域です。
現在、ブラジルワイン全生産量の90%がこの地域でつくられています。
現在のブラジルはスパークリングワインの生産が盛んで、比率は全生産量の38%です。
今回は7社ほどが紹介されましたが、当然、スパークリングワインがありましたし、また、イタリア移民が設立したワイナリーが多く、イタリアのスプマンテ(スパークリングワイン)の影響を受けているのは確実ですよね。
モスカート100%、マスカットや白い花の上品なアロマがあり、甘酸っぱくてみずみずしい味わいの「CASA PERINI」(カーサ・ペリーニ)のモスカテル・エスプマンテ(スパークリングワイン)は、実にブラジルらしいスパークリングワインだと思います。ここはイタリア系移民です。
シャルマ方式で、アルコール度数7.5%。イタリアのAstiを思わせます。
参考上代:1900円というのも嬉しいじゃないですか?
※輸入元:東和インターナショナル
同じく、カーサ・ペリーニの「Barbera 2015」バルベーラ(左端)はイタリアの面影があり(参考上代:2400円)、「Fracao Unica Pinot Noir 2017」は、ブラジルでピノ・ノワールでこの出来で、この価格!?(参考上代:2400円)という良品です。
「Fracao Unica Cabernet Franc 2016」も非常によくできていました(参考上代:2400円)。
ここのワイナリーは価格も手頃で、品質もしっかりしているので、まずは飲んでみようという時の選択肢としてオススメです。
※輸入元:東和インターナショナル
「SALTON」社もイタリア移民の家系で、1878年にブラジルにやってきました。
現在、ブラジルのスパークリングワインではNo.1ブランドと言われています。
この美しい色のロゼスパークリングは、ピノ・ノワール80%とシャルドネ20%、シャルマ方式で造られています。
コクのある果実味の味わいがあり、キメ細かい泡がスムーズで、しっとり落ち着き、食中酒としても楽しみたいタイプ。価格は、ブラジルにした高級路線ですね。
※輸入元:DRINK OF BRAZIL 価格:5000円(税抜)
SALTON社はスティルワインもあります。
このマルスラン種100%の赤ワインは個性的で、面白いと思いました。
※輸入元:DRINK OF BRAZIL ※価格:4200円
日本でブラジルワインを扱っている中で最古参の輸入元かも?という 池光エンタープライズさんが扱う「MIOLO」も以前に紹介していますが、ここも1897年にイタリアから渡ったジュゼッペ・ミオーロが畑を購入し、ワインづくりを始めました。
カベルネ・ソーヴィニヨン50%+メルロ50%の赤ワインは、参考上代1600円(税抜)と、大変お手頃。
MIOLOの白ワインは、ピノ・グリージョ50%+リースリング50%というユニークなブレンドで、こちらも参考上代1600円(税抜)。
優秀です。
同じMIOLOのスパークリングワイン「Cuvee Tradition Brut」は、シャルドネ50%+ピノ・ノワール50%で、瓶内二次発酵12カ月。
これで参考上代2800円(税抜)。
コストパフォーマンスが高いワイナリーです。
「CASA VALDUGA」のスパークリングワインも瓶内二次発酵12カ月で、シャルドネ60%+ピノ・ノワール40%のブレンド。参考上代2800円(税抜)です。
「CASA VALDUGA」もイタリア系移民のワイナリーで、1875年に北イタリアのアルト・アディジェ州から渡ってきました。
同じ輸入元、池光エンタープライズさんの扱いですが、カーサ・ヴァルドゥーガの方が、ちょっとプレミアムなワインでしょうか。
画像がピンボケなので載せませんが、CASA VALDUGAの「ライーゼス・プレミアム カベルネ・ソーヴィニヨン」もとても良い出来でした。フレンチオーク樽熟成8カ月。参考上代2300円(税抜)。これもコスパ良すぎ。
「AURORA」は1931年創設の共同組合で、ブラジル最大規模のワイナリーです。
「Espumante Moscatel」は典型的なブラジルのスパークリングで、マスカット風味の甘さがあり、フレッシュ&フルーティー。
アルコール度数は7.5%と軽やかで、カジュアルなパーティーをはじめ、スポーツ観戦のお供にももってこい。
※輸入元:イマイ
AURORAにはスティルワインもあります。
写真は 「Cabernet Sauvignon Reserva」。
気軽に楽しめます。
※輸入元:イマイ
スパークリングワインに特化した「PETERLONGO」
シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵にこだわっている生産者です。
さすがにいいお値段します。
「Peterlongo Elegance Champenoise Brut」は、シャルドネとピノ・ノワールのブレンドで、製法は瓶内二次発酵。品質も素晴らしかったですが、これも本当に価格がセレブ!
ブラジルワインのブドウ品種は、ほぼ国際品種です。
1000円台半ばで買えるワインもあり、5桁のワインもあり、ブラジルワインの価格帯は幅広いですが、全体の傾向としては、日本市場ではお手頃プライスの商品を取り揃えている、と、輸入元の方の談。
しかし、以前飲んだ時よりも、品質が格段にいい!という印象を受けました。
ワイン生産国はいずこも強豪揃いなので、競い合うには「品質」が重要です。
サッカーW杯の時にはいつも話題になるブラジル、それに関連付けてアピールされるブラジルワインですが、明日から始まるラグビーW杯にはブラジルは出場しません。
それでも、2020年の東京オリンピックを見据え、世界各国のワインに興味を持ってみるというのも面白く、ちょうどいい機会ではないでしょうか?
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