ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

フィネスあふれる豪州ヤラ・ヴァレーのシャルドネ2015

2022-05-20 23:13:52 | ワイン&酒

今週出かけた試飲会で出合ったワインで、これは!と思ったものを紹介します。

 

 

Hoddles Creek SYBERIA 2015 (Australia, VIC, Yarra Valley)

 

オーストラリア、ヴィクトリア州ヤラ・ヴァレーのシャルドネ100%の白ワイン「シベリア」

個人的には、シャルドネのワインは自分から進んで飲むことはないのですが、これは前のめりになるくらい素晴らしかった!

 

こってりした樽感は一切なく、フィネスを感じさせる、素晴らしくエレガントでバランスの取れた白ワインでした。

ガツン系ではなく、繊細で優美。

ヴィンテージは2015年と、すでに7年経過していますが、やさしいフレッシュ感が残り、7年も経っているとは思えないほど。

 

色々なフードに合わせてカジュアルに楽しみたいフレンドリーなシャルドネもあるでしょうけれど、このワインは、味の濃い適当な食べ物と合わせたら台無しになります。

ていねに飲みたい、瞑想のワイン、ともいえるでしょうか。

 

いま気付きましたが、アルコール度数は12.6%。

近年はアルコール度数が高いワインが多いですが、この数値は意外。

栓はスクリューキャップです。

 

 

クローンごとに早朝に手摘みされたブドウはすぐに丸ごとプレス。

果汁は2℃まで冷やされ24時間置かれます。

その後、クローンごとにフランス産オーク樽で発酵させますが、新樽の比率は10%。

発酵後はそのまま9月まで熟成(南半球なので半年ズレてます)。

樽の中で最高のものだけが選ばれ、アッサンブラージュされます。

 

つくり方を見ると、24時間2℃、にポイントがあるようですね。

ワイン名の「シベリア」は、極寒の地シベリアから来ている?

 

参考上代は8,000円と、さすがにいいお値段。

ですが、ブランス・ブルゴーニュの2015年ヴィンテージのシャルドネで、同じ価格でここまでクオリティの高いものは見つからないでしょう。

クオリティを追求するなら、迷いなくホドルス・クリークの「シベリア」です。

 

 

右は、Hoddles Creek 1er Yarra Valley Chardonnay 2020

(Australia, VIC, Yarra Valley)

 

同じホドルス・クリークですが、ラベルからしてシベリアと違いますね。

つくり方も、ヴィンテージも違います。

こちらもクオリティの高いシャルドネで、参考上代は5,000円。

 

さて、どちらを選びましょうか?

 

※輸入元:kp-オーチャード

 


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