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高校野球における監督の存在

2015年07月01日 | 白堊野球
野球は筋書きのないドラマだと言われる。

高校野球は勝利のために積み上げてきた3年間の努力をわずか2時間に凝縮して発揮するスポーツなので、全く展開は読めない。

しかし、ドラマを演じる選手たちを束ねる役割を担う者がいる。
言うまでもなく監督だ。

監督の相手を観察した的確な作戦展開、力関係を見たシナリオ展開が、選手の持ち味を引き出し、勝利への導きとなるのだ。

時は2012年夏初戦。
盛岡一高対水沢高校。

水沢は強力打線、わが盛岡一高も打線には自信を持つが投手陣が弱い。
打ち合いに持ち込むしかないと思って球場に向った。

試合は水沢高校が1回表に1点先制。
その裏のわが校は、1番が相手エラーで出塁すると2番の右前ヒットで無死1塁2塁の反撃機をむかえる。次の3番バッターはチーム随一の好打者キャプテン。

「僅差の勝負にはならないから打たせろ!」
と思った矢先の立て続けの送りバントのサインに打者はスリーバント失敗。4番は内野ゴロゲッツーに倒れて一気にわが校のチャンスは潰えて得点ならず。

結局、7回コールド5-12で、わが校が敗れた試合だった。

3番に打たせていたら、ヒットが出ていたかどうか、得点が入っていたかどうかは誰しもわからないが、監督のこの試合に賭ける心持ちはわがチームを鼓舞することになっただろうと、私には想像できた試合だった。

あと10日足らずで2015年夏の初戦がやって来る。

百錬練磨の川村祥平監督の肝の据わった采配、選手掌握術に期待したい。

実は春の大会は県大会出場の可能性は低いと見ていたのだが、粘りの野球、的確な選手起用で見事4年ぶりに県大会出場を獲得、4強の水沢に食らいつく久々の白堊野球を見せてくれた。

昭和61年夏、エース高橋直人、俊足好打の1番切り込み隊長・鈴木の大活躍で決勝進出!決勝では、優勝候補一関商工(現一関学院)を向こうに回し終盤までリードを奪ったものの惜しくも準優勝。その盛岡一高のベンチで采配を振るったのが川村祥平監督!

あれから29年。
岩泉、不来方、黒沢尻北で校長も歴任した大物教員監督が夏の県大会に戻って来た。

高校野球を熟知している、川村盛岡一高の残り10日間に賭ける仕上げに期待したい。

頑張れっ!盛岡一高硬式野球部!!!

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