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母校・盛岡一高や岩手のスポーツ情報、読書感想、盛岡風景などをお伝えします。

同世代の悲哀がわかる歳になった、ということです。

2016年11月24日 | 読書

長い間読書から遠ざかっていた私は荻原浩の名はもちろん、直木賞作家だということも全く知らなかった。

書店でこの本を手にしたのは、君の名は。で何度も泣いてしまった直後だったので「8回泣けます」っていう手書きポップに誘われたから。私と同世代の男女そして家族の今、過去を描いた短編8作。むさぼるように本を読んでいた20代前半にはわかるはずのない中年男女の人生の機微。泣くこともなく読み終わったので「XXXX堂の嘘つき!」と思ったが(笑)、自分の人生が二重写しになった場面がいくつかあって、しばし頁を閉じてあの時を想った。