評価4
再読(前回2020年6月28日)。
2代目皇帝・ティベリウス(在位14年~37年)。帝政の堅固化、国家財政の健全化、ゲルマニアからの撤退を任務とした実直が取り柄の2代目皇帝は、家庭のごたごたに嫌気がさし、ローマを離れカプリ島で隠遁生活を送ることとなる。
天才カエサル、帝政の基礎を築いたアウグストゥスの後を継いたティベリウスは、愚帝ではないと思う。確かに、ひきこもったカプリ島からの指示で政治を動かしたことは民衆の批判を浴びただろうが、アウグストゥスでさえできなかったゲルマニアからの撤退を密かに実行していることなどは称賛に値すると思う。歴史家も再評価する傾向にあるようです。