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王国への道・山田長政ー遠藤周作

2021年06月22日 | 読書

評価4

17世紀初頭、長崎から追放される切支丹一行に紛れ込みマカオに向かった藤蔵はその後アユタヤに渡り山田長政と名乗り、傭兵隊長、一地方の藩主にまで昇り詰める。長政と同時代を生きた切支丹・ペドロ岐部を対比させ日本人とは何かを探るフィクション。

権謀術数渦巻くアユタヤ王宮で「地上の王国」を目指す山田長政と魂の救いを「天上の王国」に求めて西欧まで旅するペドロ岐部の対比が興味深い。ストーリーはだいぶ脚色されているようだが、両人とももちろん実在した人物。ペドロ岐部は、日本への帰国後、長崎に3年潜伏したのち岩手県奥州市の水沢福原を拠点に5、6年伊達藩に潜む信徒と連絡を取り、彼らのために活動していた、とのこと。

しかし、アユタヤ王宮の摂政のオークヤ・カラホーム陰険すぎる!




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