評価5
再読(前回2020年10月14日)。
ヴェネツィアにとってジェノヴァの次に敵となるのはトルコだった。その戦いは1463年のトルコによるペロポネソス半島侵攻から1470年のネグロポンテ攻防戦を経て1479年の講和条約締結まで16年にも及ぶ。1480年の聖地巡礼パック旅行の記述が大いに興味をそそる。
ミラノ公国の独身官僚であるサント・ブラスカ(35歳)が約6ヵ月のエルサレム巡礼を終えて帰国するまでの旅日記が楽しい。巡礼専用船が発着するヴェネツィアには巡礼専用の観光事務所員(トロマーリオ)が配置されていて、宿の斡旋や出発前の買い物の世話までしてくれるという。また、こうした所員が不正を働いた場合は巡礼専用の裁判所に訴えることができ、ヴェネツィアの法では、国家公務員の汚職収賄は死刑となるのだった。大臣が堂々と賄賂を現金で受け取っていながら執行猶予がつく、どこかの凋落国家とは大違い!
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ヴェネツィアにとってジェノヴァの次に敵となるのはトルコだった。その戦いは1463年のトルコによるペロポネソス半島侵攻から1470年のネグロポンテ攻防戦を経て1479年の講和条約締結まで16年にも及ぶ。1480年の聖地巡礼パック旅行の記述が大いに興味をそそる。
ミラノ公国の独身官僚であるサント・ブラスカ(35歳)が約6ヵ月のエルサレム巡礼を終えて帰国するまでの旅日記が楽しい。巡礼専用船が発着するヴェネツィアには巡礼専用の観光事務所員(トロマーリオ)が配置されていて、宿の斡旋や出発前の買い物の世話までしてくれるという。また、こうした所員が不正を働いた場合は巡礼専用の裁判所に訴えることができ、ヴェネツィアの法では、国家公務員の汚職収賄は死刑となるのだった。大臣が堂々と賄賂を現金で受け取っていながら執行猶予がつく、どこかの凋落国家とは大違い!
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