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母校・盛岡一高や岩手のスポーツ情報、読書感想、盛岡風景などをお伝えします。

昭和50年白堊野球物語(2)-S42佐藤泰久さん作

2013年05月30日 | 白堊野球
かくして前哨戦は終了した。春の県大会で惜しくも敗れはしたものの、夏に強い我が一高、自他ともに許す「大本命」で夏の大会に臨んだ。そこには熱い熱い夏のドラマが待っていた。


夏は「大本命」らしく、2回戦○盛岡一10-0一関一(5回コールド)とコールド勝ちで好発進した。3回戦○盛岡一6-4花北商(現花北青雲)。そして準々決勝で専大北上とあい間見えた。スコアを見ていこう。

 専大北上 100000100 2
 盛岡一   00000023x 5

専大北上村上投手の好投の前に一高は6回まで外野飛球わずか1本に押さえられていた。この日母校の応援に駆けつけた平館氏は、7回表でもはやこれまでとスタンドを後にした。しかし、ここから一高の大反撃が始まった。7回裏からセーフティバント、盗塁で揺さぶりをかける攻撃で一気に逆転、一高バンカラ大応援団の「ピッチャーお代わり来い」の大コールがスタンドを揺さぶった。

そして準決勝は前年優勝の一関商工(現一関学院)を10-0(6回コールド)で撃破し決勝に駒を進めた。決勝は宿敵・強敵の盛商とは言え、公式戦秋春と連覇、練習試合を含めると3勝1分、もはや一高の7年ぶり甲子園出場を疑うものは誰一人いなかった。

杜の都の早慶戦、甲子園をかけた伝統の一戦、一高 VS 盛商。盛岡市民を二分する大決戦の火蓋は切って落とされた


決勝は一高・林、盛商・滝村の投げ合いとなった。一関商工にコールド勝ちした一高打線もこの日は沈黙、終盤8回2点を許し、「44イニング無失点」の滝村の前に一高は敗れ去った。

 盛岡商  000000020 2
 盛岡一  000000000 0

私はこのとき会社(東京)にいて仕事の合間を見つけて盛岡の友人の職場に電話をした。替わりに出た女子事務員の「2対0で負げました」という盛岡イントネーションが今も耳を離れない。「そんなはずは...」、多くの白堊同窓生も信じられない敗戦に呆然としただろう。負けるはずの無い戦い、しかしこれが野球なのだ。7年ぶりの甲子園は掌中から逃げていったのである。

その日、林、金野ら3年生は、小山卓也野球部長宅に集い、3年間の思い出と将来の夢を語り夜を明かした。そして早朝、前日決勝の熱気さめやらぬ岩手県営球場で校歌を斉唱し散っていったとのことである。

だがこの昭和50年物語は終わらない。東京六大学・神宮球場へと、そして一高野球部創部100周年記念試合、一高OBVS盛商OBへと連なっていく。

※ ここ の記事(岩手日報)中段に昭和50年夏決勝について記されています。

【管理人より】
すっかり忘れてました(汗)。今日はtairaの誕生日でした。いつまでも少年の心を持った中年でいたいと思います(笑)。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (素人)
2013-05-30 14:22:29
平舘さん、すごい記憶力ですね。記録を取っておられるのでしょうが、几帳面さに感服します。そして何度目の誕生日か分かりませんが、おめでとうございます。
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Unknown (平舘)
2013-05-30 14:33:57
>素人さん

じぇじぇ(汗)
昨日の記事「昭和50年白堊野球物語(1)」にも書きましたが、白堊S42佐藤先輩が昔、書き上げてくれた文章の転載です。ま~小生の周りには記憶の天才がゴロゴロいます(笑)。ありがとうございます。齢57になってしまいました(泣)。
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Unknown (しまじろう)
2013-05-30 17:09:42
先日は大変失礼&ありがとうございました<m(__)m>とうとう乱入させて頂きます。(^◇^;)。。。
あの決勝戦、凄い試合でしたよね~! 一高にとっては残念な結果でしたが、まさに岩手県高校野球史に残る熱戦でした。石黒氏・田巻氏は、私の中学の2年先輩です。明日私のブログで取り上げますので、よかったらご覧になってくださいね。お誕生日おめでとうございます。(^^♪
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Unknown (平舘)
2013-05-30 18:23:55
>しまじろうさん

よーこそ♪
そしてありがとうございます。
そうですか!K石野中ですか~♪
突然ですが、正門前にあった本多商店知ってますか~!?訳あって、そこの息子さんと知り合いです(笑)。明日のブログ楽しみにしています♪

さて、「飲み会」の件ですが、こう見えても(どう見えてるか?は不明)小心者につき、申し訳ありませんが今回は不参加とさせてください。機が熟し、小心が中心ぐらいになったらお会い出来ると思います。では、今後ともよろしくお願いいたします。
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