5月29日 おはよう日本
兵庫県の関西学院大学の学生食堂に
難民の人たちが祖国の味を再現したレシピ集がもとになったメニューが期間限定で登場した。
日本が1981年に難民条約に加盟して以降
難民と認定した数は約500人。
人道的な配慮から在留を認めた数も約2,100人にとどまっている。
祖国の味がメニューに登場した陰には
もっと難民に関心を持ってほしいというひとりの学生の思いがあった。
約2万3,000人の学生が学ぶ関西学院大学。
昼時になると学食は安くてボリュームのある料理を求める学生で行列ができる。
色鮮やかな野菜をレモンや酢でさっぱり仕上げたアゼルバイジャンの“さっぱり味のカラフルサラダ”。
香辛料をたっぷりと効かせ甘辛く炒めたスリランカの“鶏肉と野菜のスパイシー炒め”。
他にもミャンマーの家庭料理など登場したメニューは5種類。
大好評で初日は用意したメニューのほとんどが売り切れた。
(学生)
「みずみずしい感じ。
食べやすい。」
「さっぱりしていて朝食のメニューには非常にいい。」
ミャンマー人のテュアン・シャンカイさん(19)は
大学が6年前に設けた難民を対象とする推薦入学制度で入学した。
シャンカイさんはこの企画を実現させようと半年前から活動をしてきた。
(テュアン・シャンカイさん)
「食を通じた難民支援なので少しでも難民を知ってほしいのが根底の第一の目標。
まずは第一ステップを超えられたらいい。」
25年前 政権を握っていた軍部とスー・チー氏ら民主化を求める人々が激しく対立。
軍による迫害を恐れた人々が国外へと逃れた。
民主化運動に参加していたシャンカイさんの両親も親戚を頼って日本にやってきた。
シャンカイさんはその2年後に生まれた。
慣れない土地で懸命に働く両親を見て育った。
大学入学後 難民のことを多くの人に伝える活動を始めたシャンカイさんだが
日本の学生があまりに難民について知らないことにショックを受けたという。
(テュアン・シャンカイさん)
「僕は難民ですと言ったところ
『ネットカフェで寝泊まりしてるんですか』と言われ
それはちょっと違うよと感じつつかなり落胆した。」
そんなときシャンカイさんは1冊の本と出会った。
認定NPO法人難民支援協会が発行した“海を渡った故郷の味”。
15の国と地域の難民が伝える45のレシピが掲載されている。
なかでもシャンカイさんが目にとめたのが“きなこ入りビルマ風サラダうどん”。
幼いころから母親が作った料理である。
シャンカイさんは食を通じてなら難民のことを伝えられるのではないかと考えた。
(シャンカイさん)
「難民について知るときはたいてい講演会になると思うが
それを食に変えることでその一歩が少しでも気軽になると考えています。」
メニュー公開の2週間前 シャンカイさんは大学で行われた試食会に参加した。
シャンカイさんの働きかけを受けて準備を進めてきた大学側は
半年前からメニューの種類や料理の味を検討してきた。
(関西学院大学 生協 新井豊料理長)
「今回 難民のことを知ってもらうことが主旨なので
それが少しでも役立てればと思う。」
そして5日間の期間限定で“難民が伝える祖国の味”のメニューが登場した。
シャンカイさんは学生の反応が気になる。
「どうですか。
食べてみて。」
「意外と辛くて
でもきなこのまろやかさとマッチングしている感じがする。」
「ぜひ読んでみてください。」
料理に添えて渡すパンフレットには日本に暮らす難民について書かれている。
(学生)
「料理を通してですが安眠を知るきっかけのひとつになると思う。」
「この企画を機に僕もちょっと考えていけたらと思う。」
(シャンカイさん)
「当初 思っていた以上に難民について知りたいという学生が多くびっくりしていますし
こういう食を通じ導入したことにより人の考えが変わったということでは
すごくこのメニューをやってよかったなと思う。」
今回のメニューは6月の後半に再び学生食堂に登場することが決まっている。
兵庫県の関西学院大学の学生食堂に
難民の人たちが祖国の味を再現したレシピ集がもとになったメニューが期間限定で登場した。
日本が1981年に難民条約に加盟して以降
難民と認定した数は約500人。
人道的な配慮から在留を認めた数も約2,100人にとどまっている。
祖国の味がメニューに登場した陰には
もっと難民に関心を持ってほしいというひとりの学生の思いがあった。
約2万3,000人の学生が学ぶ関西学院大学。
昼時になると学食は安くてボリュームのある料理を求める学生で行列ができる。
色鮮やかな野菜をレモンや酢でさっぱり仕上げたアゼルバイジャンの“さっぱり味のカラフルサラダ”。
香辛料をたっぷりと効かせ甘辛く炒めたスリランカの“鶏肉と野菜のスパイシー炒め”。
他にもミャンマーの家庭料理など登場したメニューは5種類。
大好評で初日は用意したメニューのほとんどが売り切れた。
(学生)
「みずみずしい感じ。
食べやすい。」
「さっぱりしていて朝食のメニューには非常にいい。」
ミャンマー人のテュアン・シャンカイさん(19)は
大学が6年前に設けた難民を対象とする推薦入学制度で入学した。
シャンカイさんはこの企画を実現させようと半年前から活動をしてきた。
(テュアン・シャンカイさん)
「食を通じた難民支援なので少しでも難民を知ってほしいのが根底の第一の目標。
まずは第一ステップを超えられたらいい。」
25年前 政権を握っていた軍部とスー・チー氏ら民主化を求める人々が激しく対立。
軍による迫害を恐れた人々が国外へと逃れた。
民主化運動に参加していたシャンカイさんの両親も親戚を頼って日本にやってきた。
シャンカイさんはその2年後に生まれた。
慣れない土地で懸命に働く両親を見て育った。
大学入学後 難民のことを多くの人に伝える活動を始めたシャンカイさんだが
日本の学生があまりに難民について知らないことにショックを受けたという。
(テュアン・シャンカイさん)
「僕は難民ですと言ったところ
『ネットカフェで寝泊まりしてるんですか』と言われ
それはちょっと違うよと感じつつかなり落胆した。」
そんなときシャンカイさんは1冊の本と出会った。
認定NPO法人難民支援協会が発行した“海を渡った故郷の味”。
15の国と地域の難民が伝える45のレシピが掲載されている。
なかでもシャンカイさんが目にとめたのが“きなこ入りビルマ風サラダうどん”。
幼いころから母親が作った料理である。
シャンカイさんは食を通じてなら難民のことを伝えられるのではないかと考えた。
(シャンカイさん)
「難民について知るときはたいてい講演会になると思うが
それを食に変えることでその一歩が少しでも気軽になると考えています。」
メニュー公開の2週間前 シャンカイさんは大学で行われた試食会に参加した。
シャンカイさんの働きかけを受けて準備を進めてきた大学側は
半年前からメニューの種類や料理の味を検討してきた。
(関西学院大学 生協 新井豊料理長)
「今回 難民のことを知ってもらうことが主旨なので
それが少しでも役立てればと思う。」
そして5日間の期間限定で“難民が伝える祖国の味”のメニューが登場した。
シャンカイさんは学生の反応が気になる。
「どうですか。
食べてみて。」
「意外と辛くて
でもきなこのまろやかさとマッチングしている感じがする。」
「ぜひ読んでみてください。」
料理に添えて渡すパンフレットには日本に暮らす難民について書かれている。
(学生)
「料理を通してですが安眠を知るきっかけのひとつになると思う。」
「この企画を機に僕もちょっと考えていけたらと思う。」
(シャンカイさん)
「当初 思っていた以上に難民について知りたいという学生が多くびっくりしていますし
こういう食を通じ導入したことにより人の考えが変わったということでは
すごくこのメニューをやってよかったなと思う。」
今回のメニューは6月の後半に再び学生食堂に登場することが決まっている。