日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

中国 仏教ブーム 若者に拡大

2016-05-03 07:15:00 | 報道/ニュース

4月13日 キャッチ!


四川省で開かれた仏教セミナー。
日々のストレスに耐えきれなくなり
救いを求めにやって来ている。
経済低迷を受けて企業倒産が相次ぐ中国。-
企業の寿命は3年とも言われている。
去年 会社が倒産寸前に追い込まれた 江軍さん(32)。
この2年で顧客から契約を相次いで打ち切られた。
友人の紹介がきっかけで近くの寺へ顔うようになり
今では不安や焦りが不思議と和らぐようになったという。
仕事中にも仏教の経典「般若心経」を肌身離さず持ち歩いている。
(江軍さん)
「思いどおりに行かない時は感情的になることがあります。
 イライラしたときには般若心経を読むと心が静まるのです。」
若い女性たちの間でも仏教がブームとなっている。
(参拝者)
「私も楽になれる境地を探しています。
 なんとか今の現実から抜け出したいのです。」
社会や家族とのつながりを絶ち
出家する若者も後を絶たない。
龍泉寺では
北京大学や清華大学などの将来を期待されたエリート学生が仏門をくぐっている。
コネがものを言う不公平な社会。
汚職がまん延し
年間5万人の公務員が摘発される現実に
若者たちは心の闇を吐きだした。
「権力に執着し投獄された人
 金に目がくらみ人格が変わった人がどれだけいるでしょう。」
「勉強も頑張りました。
 親の期待にも応えました。
 それでもなぜ楽しくならないのでしょうか。」
「どこへ向かえばいいかわかりません。」
「お父さん お母さん 私は旅立ちます。」
北京から2,000キロ
青海省玉樹チベット族自治州。
出家をするために大都市から数多くの人々がやってくる。
羅楽さん(42)は2年前に家族も財産も捨てて出家した。
かつて羅さんは中国で有名な音楽プロデューサーだった。
一時は都心に豪邸を3軒建てられるほどの年収を手にした。
しかし芸能界で不透明な金をやり取りするたび
人生に行き詰まりを感じるようになった。
(羅楽さん)
「金もうけのために嘘を言って人をだましてきました。
 偽りの世界で自分の生きる価値を見い出せませんでした。」
嘘の世界に耐えられなくなった羅さん。
最後にたどり着いたのが仏教である。
財産への執着心を捨てたことで本当の自分を取り戻せたという。
(羅楽さん)
「この寺で修業すれば
 心の中を大きく変えることができるでしょう。」

中国では仏教だけではなくキリスト教も急速に信者を増やしている。
キリスト教は1億人
仏教は3億人に達するという見方も出ている。
これまで金銭的な豊かさを猛烈な勢いで求めてきた中国の人たちが
お金だけでは心まで幸せになれないと気付き始め
精神的なよりどころを宗教に求めている。
格差(金銭的な)の固定化
社会の不公平(コネ、共産党幹部の汚職)
激しい競争。
共産党は宗教を警戒している。
文化大革命(1966年ー)では
仏像や寺などを破壊し徹底的に宗教を弾圧した。
しかし2007年に宗教を認める方針に変わった。
共産党は4つの宗教(仏教、キリスト教、イスラム教、道教)を管理している。
取り込むことで新興宗教が起こらないようにしている。
信者は増えていくとみられるが
人々の心がうまく管理できるとは限らないというところで今後も注目である。

コメント