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金融都市シンガポールで広がるフィンテック

2016-05-11 07:15:10 | 報道/ニュース

4月2日 キャッチ


FInannce(金融) + Technology(技術) → Fintech

4月20日にシンガポールで開かれたフィンテック関連企業の展示商談会。
現地のベンチャー企業など140社が参加し
IT技術を備えた金融サービスの数々が紹介された。
計算機のような形をした機械は決済用の端末機。
持ち運びが便利なことから
途上国を中心に
小売りやタクシー業者の間で利用が始まっている。
支払い機能を備えた腕時計。
決済用の機器にかざすだけで簡単に支払いをすますことができる。
(展示会 担当者)
「シンガポールはこの分野での域内のリーダーです。
 政府はロンドンなどと競争することを目指しています。」
金融サービスの開発に取り組む起業家の1人 
イギリス人のアーロン・シオクさん。
母国の音楽業界で活動していたが
フィンテックに可能性を感じ
去年現地に移住。
シンガポール政府が設置した企業家向けの施設で活動している。
取り組んでいるのは
スマートフォンを使えば簡単に国際送金ができるアプリの開発である。
ターゲットはシンガポールに出稼ぎで訪れる外国人労働者。
彼らが抱えるある悩みに注目した。
シンガポールで働く外国人労働者の多くは金融口座を持っておらず
国際送金の専門業者を利用して母国に送金している。
唯一の休日の日曜日に人が集中するため
多いときでは3時間ほどならばなければならない。
(送金サービスの利用者)
「送金に1日かかかってしまいます。」
金融都市として発展したにもかかわらず
多くの外国人労働者が便利な金融サービスを受けられていないことに
シオクさんは疑問を感じていたという。
(起業家 アーロン・シオクさん)
「外国人労働者はスマホを持って並んでいたのです。
 誰も彼らのためのアプリを開発しないことが不思議でした。」
シオクさんが開発したのは
パスポートなど身元を証明するものを提示すれば
ネット上に口座を開設できるサービスである。
口座には市販されるプリペイドカードなどを使うことで簡単に入金することができる。
あとはスマホに金額を入力するだけで瞬時に海外に送金することができる。
1回当たりの手数料は300円余。
大手禁輸機関の7分の1ほどの価格に抑えることができた。
シオクさんのサービスには多くの投資家も関心を示している。
すでに約1千万円くが集まり
近く本格的にサービスを開始する予定である。
(投資家)
「彼こそがアジアの送金ビジネスに変化をもたらすと思います。」
(起業家 アーロン・シオクさん)
「私たちがプリ開発で行っていることは
 大手金融機関と違って
 人々の要望を聞き課題の解決に努めることです。
 それこそが起業家らしい柔軟さだと思います。」
シオクさんが開発したような新しいサービスの出現は
大手金融機関に危機感を与えている。
東南アジアで最大の金融機関DBSグループ。
去年12月 フィンテックに乗り遅れまいと
技術開発を推進する新たな拠点を設置した。
(DBSグループ ピーター・シエ会長)
「アジアの銀行はフィンテック企業などからかつてない競争を強いられています。
 私たちの将来のため
 未来に向けた人材を育てる必要があります。」
施設内にはアメリカのITベンチャー顔負けの遊び心あふれる職場環境を完備。
さらに起業家を育成する独自の支援策もスタートさせた。
今年は約1,000のプロジェクトを起ち上げ
研究開発を推し進める予定である。
(DBS 人材担当者)
「技術革新で
 生き残るか
 死ぬか
 それが今の金融業界の現実です。
 ですからフィンテック企業とも連携していく予定です。」

 

 

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