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義足のダンサー “続ける”尊さ

2016-11-18 07:15:00 | 報道/ニュース

10月25日 おはよう日本


義足のダンサー 大前光市さん。
障害者のスポーツの祭典パラリンピックの閉会式で
東京をアピールする大役を任された。
(プロダンサー 大前光市さん)
「初めてですよ 何から何まで。
 僕の中ではすごいチャレンジでした。」
大前さんは岐阜県下呂市出身。
現在は大阪を拠点に活動している。
左足に付ける義足は動かしやすいように独特の形に改良している。
不安定で筋力も弱い左足。
ハンディを言い訳にしたくない
だからこそトレーニングを重ね体を作り上げていく。
(プロダンサー 大前光市さん)
「普通じゃだめだというのが僕はある。
 負けず嫌いなんでしょうね。」
大前さんは下呂にいた高校時代
舞台の華やかさにあこがれプロのダンサーになろうと志した。
しかし大阪で夢を追っていた23歳のとき
交通事故に遭い
左足の膝から下を失った。
一時はあきらめかけていたダンサーへの道。
それでも夢を追い続けられたのは
4年前に亡くなった定夫さんの生き方に勇気づけられたからである。
建設現場で泥にまみれ地道に働く父の姿が
続けることの尊さを教えてくれたという。
(プロダンサー 大前光市さん)
「作業着を着て
 格好悪いなと思っていたけど
 コツコツやっているのはだんだん魅力に変わってくる。
 ぶざまでもいいから続けていく
 そういう格好良さを目指せと言われているような感じがします。」 
続けることで大前さんはダンサーとしての可能性を切り開いてきた。
ほかのダンサーには無い個性的な技でダンスの幅を広げたい。
それが“バク転”である。
(プロダンサー 大前光市さん)
「“必殺技”みたいなものがほしくて。」
より難しい片足でのバク転。
試行錯誤を繰り返し徐々にコツをつかんでいく。
最近では片足でも連続して回転できるようになった。
(プロダンサー 大前光市さん)
「最初 片足でバク転なんかできないと思っていた。
 何度も諦めそうになって
 でもとりあえずやろう。
 とりあえず続けてみたらだんだんできるようになって。
 だから続けていくことが大切。」
パラリンピックの閉会式。
大前さんは片足で4回連続のバク転を見事に成功させた。
(プロダンサー 大前光市さん)
「短い足の人がバク転をしている。
 わーすごいって魅力になって伝わった。」
パラリンピックの大舞台から3日後
一躍時の人となった大前さんは故郷の下呂市で再び舞台に立っていた。
自ら創作したダンス。
過去を乗り越えて新たな希望に向かう自分を表現している。
義足で踊ることで
観る人に目標に向かって挑戦し続ける勇気を与えたいと言う。
(プロダンサー 大前光市さん)
「すべての人が今の自分の可能性にチャレンジするモチベーションになってくれたらいい。
 うまくいかないけれども頑張って続けるとか
 工夫したりとかやっていく先に見えてくるものがある。
 それが見えるまでやり続けて欲しい。」

パラリンピック閉会式で披露したバク転は当初2連続の予定だったが
大前さんは本番前により難しい4連続に変更したそうである。
しかし練習で手首を痛めてしまい
一度も成功しないまま本番を迎えたということだが
痛み止めを飲んで
見事に4連続のバク転を決めた。
4年後の東京パラリンピックでもダンサーとしてイベントなどに出場できるよう
新たな表現や技に磨きをかける大前さんの挑戦は続く。



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