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“オモシロイ”は会社をおもしろくする

2017-01-18 07:15:00 | 報道/ニュース

1月6日 おはよう日本


大阪にあるカフェのトイレにあるのは やかん。
じつは水道の蛇口である。
開発したのは大阪に本社がある水道用品メーカー。
ショールームには様々な形の蛇口が展示されている。
怒ってほっぺたを膨らませている様子を表現した蛇口。
長~い蛇口。
こうしたユニークな蛇口はこの会社では4年前から主に飲食店向けに販売を始めた。
しかし単にウケを狙ったわけではない。
(水道用品メーカー 多田修三副社長)
「自分たちの力で何かを作りたいと思った時に出てきたのが
 関西だからでしょうか
 お笑いだった。」
開発のきっかけはバブル崩壊の後に味わった苦い経験だった。
当時 会社が主に作っていたのは水道関連の交換部品。
企画どうりの製品だった。
しかしその需要が落ち込み
売り上げが激減。
さらに多くの従業員が仕事に夢を持てず会社を去っていった。
そこで副社長の多田修三さんは
“面白いは会社をおもしろくする”という考え方で社内を活性化しようとした。
(水道用品メーカー 多田修三副社長)
「『この形作れ』って言われたら面白くないですよ。
 『おもしろいもkの頼むわ』って言われたらやる気が出る。」
面白いオリジナル商品を作ろうという考えは会社を大きく変えた。
従業員たちが積極的に開発にかかわるようになったのである。
蛇口のデザインを社内で募集したところ
700を超えるアイデアが集まった。
その中から最初に商品化されるのは2つ。
ダイエットをして筋肉ムキムキになったという感じの蛇口。
そしておでんの蛇口は一番上のこんにゃくを回すと竹串から水が出てくる。
さらに製造現場の意識も大きく変わった。
従業員自ら創意工夫を重ねるようになった。
たとえば長い蛇口は
継ぎ目がなく
この会社では以前はこれほどの長さのものを作ることができなかった。
蛇口は高温で溶かした金属を型に流し込んで作る。
しかし長い部分を作ろうとすると
金属が冷えて途中で固まってしまうのである。
そこで掃除機を使った。
金属が固まる前にいきわたらせることができるようになった。
(水道用品メーカー 多田修三副社長)
「“もっと面白くしてやろう”ごか
 “こうしたら面白いじゃないか”とかそういうことをやり始める。
 それを実現するために設備を改造してみる。
 今まで開けたことがないところを開けて調整してみるとか
 そういったことをどんどん挑戦してくれた。」
ユニークな蛇口によって知名度が上がり
業績がアップ。
発売前と比べて全体の売り上げは2割以上増えたという。
多田さんにとってさらにうれしいのは
会社を辞める従業員がほとんどいなくなったことである。
(水道用品メーカー 多田修三副社長)
「自分たちの仕事が楽しくなる。
 誇りを持つということが一番大切なことだと思います。
 それによって会社は良くなっていく。」 


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日本酒をもっとおいしく 京都で新開発の“酵母”

2017-01-17 07:15:00 | 報道/ニュース

1月4日 おはよう日本


「伏見の酒」で名高い京都では
日本酒の需要を盛り上げようと
新たな日本酒を作るための酵母が開発された。
京都市で開かれた日本酒を味わうイベント。
全国各地の蔵元が参加し1万人が訪れた。
京都市は日本酒での乾杯の習慣を広めようという条例を全国で初めて制定。
「伏見の酒」が名高く
酒造りが盛んである。
しかし人気が高まる地酒もある一方で
国内全体の出荷量は10年で2割以上減少。
京都の出荷量も1割以上減った。
伸び悩む需要を盛り上げることはできないか。
京都市産業技術研究所の廣岡青央さんは
20年間日本酒の酵母の研究一筋に取り組んできた。
今回 廣岡さんにチームは
日本酒ならではのある飲み方に注目した。
日本酒を温めて飲む“かん酒”である。
熱燗やぬる燗 あら肌燗。
好みの温度て飲むのが魅力だが
楽しむ人が減ったと言われている。
廣岡さんは
かん酒のおいしさをもっと多くの人に知ってほしいと考えた。
(京都市産業技術研究所 廣岡青央さん)
「親の世代はかん酒しか飲まない世代だが
 それがなくなってきた。
 私がかん酒を本当に好きなので
 そういう飲み方を広めていきたい。」
そして10年がかりで見つけ出したのが酵母。
酒を温めたときにうま味として感じる成分“コハク酸”を多く生み出す。
独自の手法で200種類の酵母を分析した。
そしてもっとも多くのコハク酸を生成する酵母を選びだした。
(京都市産業技術研究所 廣岡青央さん)
「酵母の段階ではかなりいいものができた。
 かん酒を飲んだことのなかった若い人に特に飲んでもらい
 『こんなにおいしいものだ』と思ってもらえたら幸せ。」
新しい酵母で作った日本酒はどんな味になるのか。
創業20年余の酒造メーカーでは今回の酵母を使った日本酒づくりが進んでいる。
新たな酵母を使った商品開発に名乗りを上げた。
仕込みは去年の春に行った。
「熟してきたらまるみも増えてくるし
 かん酒にしたらふくらみがあっていいタッチになる。」
新たな酒はよりまろやかな味わいにするため1年以上かけて熟成させる。
今年の秋にも出荷の予定である。
(齊藤酒造 齊藤透社長)
「温度帯の幅 広さが清酒の楽しみの1つ。
 その部分を生かすためにも
 かん酒がお客様にとって『おいしいものだ』と
 あらためて認識していただけるような商品を作ることが
 我々にとっても大変重要なこと。」
古くから日本の食文化をいろどってきた日本酒。
新たな需要を取り込もうというホットな挑戦に注目が集まる。

新しい酵母はコハク酸にちなんで「京の珀」という名前が付けられた。



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韓国 スマホのアプリで販売促進

2017-01-16 07:15:00 | 報道/ニュース

12月26日 キャッチ!


ソウル市内 朝6時。
お揃いのユニフォームを着た女性たちが
乳酸菌飲料やチーズ コーヒーなどの商品を専用の電動カートに積み込む。
そしてまだ日が昇りきらない街中へと出動。
日本でもよく知られているヤクルトの配達・販売である。
家庭や職場に商品を送り届ける女性たちは
「ヤクルトおばさん」を意味する「ヤクルト・アジュンマ」として親しまれている。
会社の売り上げの90%以上がこうした女性たちの販売によるものである。
主な客層は会社員や主婦らだった。
ところが今年
若い学生らの間で人気急上昇中だという。
人気の秘訣はアプリ。
その名も「ヤクルト・アジュンマさがし」。
電動カートで移動する女性たちがどこにいるのか
リアルタイムで地図上に表示する。
今年3月ごろからSNSなどで話題になり
すでに約14万件ダウンロードされた。
韓国の食品業界のアプリとしては異例の人気である。
ヒットの秘密はゲーム感覚で販売女性たちを探せること。
ポケモンGOに通じるものがある。
さらに会社側が
一部の商品はコンビニなどに置かず
販売女性を探さないと買えないようにする仕組みも的中した。
インターネット上には
「アプリを使って商品をゲットできた」と報告する写真があふれている。
世界有数のIT先進国である韓国。
スマートフォンの普及率も極めて高いだけに
多くの企業がいま独自のアプリを開発して業績アップにつなげようとしている。
赤ちゃんを育てるゲームアプリは
豆乳などを販売している食品会社のものである。
入浴させたり寝かしつけたりとこまめに赤ちゃんの世話をすれば
この会社が運営するオンラインのショッピングモールで
豆乳や生活用品を購入するのに使えるポイントがたまる。
会社としてはショッピングモールへのアクセス数を確実に増やせる。
「ヤクルト・アジュンマさがし」を愛用している学生は
毎週街中で販売女性を見つけては乳酸菌飲料を買うようになったという。
「ワクワクしちゃいます。
 アジュンマたちが地図上に現れて
 近くにいる人を探しに行って見つけられるとうれしいです。」
販売歴が20年を超える女性も
急に若い人たちが来るようになって驚いていると言う。
(販売員)
「若いお客さんが増えました。
 以前は接点がなかった人たちですが
 アプリで私たちを探してくれて
 コーヒーや乳酸菌飲料を買う人が増え
 売り上げも伸びています。
 私たち販売員とお客さんとの距離も縮まりました。」
(韓国ヤクルト営業チーム長)
「これほどの効果を想像できませんでした。
 お客さんは百貨店などに行くか販売員から商品を買っていましたが
 今はオンラインでの注文が増え続けています。
 スマホ用アプリの重要性が高まり
 しっかり対応すべきと考えています。」
商売繁盛はスマホの活用から。
アプリを通じた販売促進はこれから一段と熱くなりそうである。




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サウナに夢中! 冬のスウェーデン

2017-01-15 07:15:00 | 報道/ニュース

12月22日 キャッチ!


北欧でのサウナの起源は2千年以上前にさかのぼり
衣類を洗濯して乾かしていた小屋を
体を清めるために使うようになったのが始まりだと言われている。
神聖な場所として女性は出産を行っていたそうである。
サウナの本場といえばフィンランドだが
隣国スウェーデンもサウナへの熱い思いでは負けていない。

スウェーデンの首都 ストックホルム。
街の中心部に100年以上前に建てられたスパ施設がある。
ここに来る人々のお目当てはサウナ。
熱した石の上に水を注いで
蒸気が立ち込めるなか
男女一緒に汗をかくのが北欧流である。
(利用客)
「とても気持ちよくて大好きです。」
シャワーやお風呂が家庭になかった昔
この施設は庶民にとって欠かせない場所だった。
人々が集う貴重な場でもあったが
それは今も変わっていない。
(スパ施設責任者)
「北欧人に取ってサウナは社交場なんです。
 一緒に座って話をするのも健康に良いと言われます。」
自宅でサウナを持つことが当たり前になった今
街なかではさまざまなサウナ関連の商品が売られている。
創業50年のサウナ用品店では
手軽な電気ヒーターや
昔ながらの薪を使うものが並ぶ。
ただどんな方式でも欠かせないのが石である。
(店長)
「サウナには特別な石を使います。
 この石は熱したあと水をかけても割れません。」
よく使われるのはダイアベイス(黒輝緑岩)と呼ばれる岩石。
比較的安価で
7キロあたり約270円で売られている。
実はこの店には従業員専用のサウナがあり
閉店後に度々利用されている。
温度は約60度と低めに設定しているのでのんびり入ることができる。
それにアクセントを加えるのが香りである。
「レモンとペパーミントの香りです。」
アロマ液が入った水を石にかけると
熱風と一緒にさわやかな香りが漂う。
サウナの中でリラックスすれば自然と同僚とのきずなも深まると言う。
「とても楽しいです。」
「“サウナに真実あり”というくらい
 裸になればお互い嘘はつけないですよ。」
「サウナの中ではみんな平等だよね。」
「上司も部下もありません。」
60年ほど前から一般家庭にも普及し始めたサウナ。
好きが高じてサウナを手作りする人もいる。
会社員のダニエルさんもその1人である。
手作り経験のある父親の指導の下
排水溝や電機経路の設置などすべて自分で行った。
3週間かけて1年前に完成したという。
(ダニエル・ステーンルンドさん)
「自分で作ってみるのも楽しと思ったんだ。
 難しかったけどなんとか完成しました。」
ダニエルさんが好きな温度は約80度。
手作りサウナに家族と一緒に週に何度も一緒に入っている。
一方 町の郊外にある湖。
桟橋につながれた小屋はレンタルできるサウナである。
ここの売りは熱いサウナの後に飛び込む冷たい湖。
夜な夜な小屋の外と中を行き来してサウナと自然を満喫できるのである。
「湖のサウナは最高だよ。」
「冬はサウナに最適な季節だよ。
 外で涼しめるしね。」
長い冬を迎えたスウェーデン。
人々はサウナに入って厳しい寒さを乗り切る。


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銀座6丁目 EMU

2017-01-14 17:47:43 | グルメ

  

  

  
                              (食べログ)

 

東京メトロ丸ノ内線銀座駅C2出口より徒歩2分
東京メトロ日比谷線銀座駅B9出口より徒歩2分
山手線有楽町駅より徒歩5分

 

http://www.takamatsu-inc.co.jp

 

 

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ロシア進出の壁 どう乗り越えるか

2017-01-14 07:15:00 | 経済フロントライン

12月17日 経済フロントライン


シベリア西部 ノボクズネツクにあるロシア有数の炭鉱。
氷点下40度を下回ることもあるシベリアの石炭鉱山。
日本メーカーの建設機械が数多く使われている。
石炭の採掘を行っているのは建設機械メーカー コマツの重機である。
旧ソ連時代から進出し高いシェアを得ている。
6年前には約130億円をかけて大規模な工場を建設した。
完成時にはプーチン氏が視察に訪れるなどロシア政府から厚い信頼を得ている。
(プーチン首相(当時))
「ロシアの経済が苦しい状況にもかかわらず
 非常に高いレベルの工場を建設してくれた。」 
しかし建設までには予想以上の煩雑な手続きが必要だった。
(コマツ ロシア現地法人 田水利幸CEO)
「こちらには工場が完成するまでに準備した資料すべてがそろっている。」
約500冊あるファイルは全て申請書類。
ロシアでは法律が頻繁に変わったり担当者によって判断が異なったりするため
その都度作り直さなければならなかったのである。
建設許可が下りるまでに1年余り。
日本の3倍ほどの時間がかかった。
さらに思ってもみない投資が必要になった。
大規模なボイラー設備の設置である。
ロシアでは
寒さが厳しい冬でも工場内のあらゆる施設の温度を
常に20度前後に保つことを義務付けられている。
かつて社会主義国だった名残で労働者を守る厳しい規制があるのである。
(コマツ 野呂圀夫会長)
「忍耐じゃないですか。
 法律がころっとひっくり返るようなこともあるかもしれない。
 だけどそれで一喜一憂していたら
 ビジネスはロシアではできない。」
一筋縄ではいかないロシアでのビジネス。
コマツでは現地での信頼を得ることが成功の大きなカギだと考えている。
鉱山の近くに日本人のエンジニアも常駐させ
機械のトラブルに迅速に対応するなどきめ細かいサービスをしている。
「何か問題があった時すぐに来てくれる。
 サービスにとても満足している。」
さらに積極的に地域への貢献も行っている。
大学などで機械工学を教える講座を開き
学生たちにノウハウを伝えている。
(講義を受けた学生)
「実践的な技術を教えてくれるので
 とてもためになる。」
ビジネスに直接つながらない取り組みも
時間をかけて行っていくことがロシアでは欠かせないという。
(コマツ 野呂圀夫会長)
「あせってシェアをとれ
 もっと値段下げてやれと言うと
 ロシアは全然もうからないマーケットになる。
 地道な活動がお互いの信頼関係を築いていく。
 ロシアの人たちとともに生産をして
 我々が供給するという循環にしたい。」


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極東サハリンで進むエネルギー開発

2017-01-13 07:15:00 | 経済フロントライン

12月17日 経済フロントライン


ロシアでのビジネスの難しさ
特にエネルギーの分野では
これまで国家レベルといってもいいリスクとか国際情勢に
日本の企業が何度も翻弄されてきたいきさつがある。
北海道の北にある島 サハリン。
1990年代から石油と天然ガスの本格的な開発が行われ
日本の大手商社や政府も事業に参画してきた。
稚内から北へ149㎞余のところに
巨大なLNG液化天然ガスの生産プラントがある。
ここで生産されたLNGの7割が日本に輸出され
日本のLNG事業の10%を支えている。
プロジェクトに参加している大手商社三井物産の米田浩一郎さん。
サハリンに毎月のように出張し
ロシアの政府系企業と間で協力をさらに深めていくための話し合いを進めている。
(三井物産 米田浩一郎さん)
「私たちのビジネスは1年2年単位のものではない。
 10年20年30年という単位のビジネスだ。」
(ロシア政府系企業 担当者)
「ロシアのイノベーション気質が日本の規律気質と組み合わされば最高。
 相乗効果は素晴らしいものになる。」
(三井物産 米田浩一郎さん)
「ロシアという国はばく大な資源を持っている。
 日本にはばく大な需要もある。
 長期的に考えれば非常にメリットがある。」
しかし開発の道のりは平たんではなかった。
2000年代に入ってロシアで資源ナショナリズムが台頭。
開発が外国に頼らす自国で行うべきだという世論が高まった。
(プーチン大統領)
「外国資本の参画を制限する基準を策定し
 強化していく必要がある。」
2006年 三井物産がかかわる開発も環境対策の不備を理由に
ロシア政府から突如ストップがかかった。
8割がた工事が終わっていた国際プロジェクトも一時中断するという異例の事態だった。
そして2014年
ロシアはウクライナ南部のクリミアを併合。 
欧米から厳しい経済制裁を課された。
(オバマ大統領)
「ウクライナへの侵入を続ければ
 さらなる代償を払うことになる。」
サハリンの石油開発に加わっている一部のロシア企業は制裁の対象となったたままである。
今後の国際情勢によってプロジェクトが影響を受ける懸念もある。
こうしたロシアならではのリスクや
寒冷地での開発に伴うトラブルなどを乗り越え
サハリンでのエネルギー開発は続けられている。
(三井物産 米田紘一亮さん)
「想定外のことも当然いろいろと起こる。
 想像もできないような事実が途中で判明するというのもある。
 問題をひとつひとつクリアしていった結果
 現在こういう状況にやっとなれた。」



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ロシア市場に活路 動き始めた企業

2017-01-12 07:15:00 | 経済フロントライン

12月17日 経済フロントライン


極寒のシベリアの原野。
ここに日本の技術で作られた農業用ハウスがある。
育てているのはトマト。
12月7日に日ロの関係者が集まり完成を祝うセレモニーが開かれた。
ハウスを手掛けたのは北海道の商社と建設会社。
この地域では冬の間野菜の栽培が不可能とされていた。
ハウスは特殊フィルムを使った3重構造になっていて
フィルムの間に空気を送り込むことで断熱性を高めている。
暖房費を抑え低コストで栽培できるのが大きな特徴である。
栽培が軌道に乗れば
ハウスの資材や技術を大量にロシアに輸出可能になる。
(北海道総合商事 森次一洋専務)
「温室建設業者だったり
 寒いところで野菜を育てる技術のノウハウを蓄積してきている。
 北海道の人が経験していることを十分に生かせる分野じゃないかと思う。」
ロシア側にとっても大きなメリットがある。
現在ロシアは欧米との関係が悪化し
EUなどからの農産物の輸入を止めている。
そこで自国での生産を増やさなければならない。
(ロシア連邦サハ共和国首相)
「日本の技術は世界中で最先端のものです。
 冬の時期に野菜を育てられるとは夢にも思っていませんでした。」
この農業用ハウスを始め
ロシアでのビジネスを拡大しようとしているのが北海道総合商事である。
2015年 地元の銀行などの出資で設立された。
ロシアへの進出を目指す企業に代わって
現地との交渉や複雑な通関手続きなどを行っている。
森次一洋さんはロシアで成功する可能性がある企業に積極的に働きかけを行っている。
この日はロシアでの需要が見込める加工食品の調査のため卸会社を訪ねた。
「これ缶詰ですか。」
「スイートコーンですね。」
「絶対 喜ばれるな。
 スープ シチューとかにいいかも。」
人口減少で北海道の市場が縮小するなか
巨大なロシア市場に新たな活路を見出そうとしている。
(北海道総合商事 森次一洋専務)
「北海道の品物をたくさん売りたいんですけども
 手間もコストもかかるので
 私たちを使っていただいて。」
日ロ間でのビジネス対話で合意した経済プランをきっかけに
さらにビジネスチャンスが広がると考えている。
(北海道総合商事 森次一洋専務)
「1年先 3年先はどうなるかわかりませんが
 いいスタートラインについていると思いますので
 継続してあきらめずにやっていくことが大事。」





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日本茶で世界展開を

2017-01-11 07:15:00 | 報道/ニュース

12月16日 おはよう日本


人口550万人余のシンガポール。
国民1人あたりのGDPは日本を上回り
東南アジアの金融や観光の中心である。
この国で知名度を上げればアジア進出の足掛かりになると言われ
日本の飲食店の進出が相次いでいる。
シンガポールの人気観光名所クラーク・キーにある店もその1つである。
販売しているのは抹茶を使った飲み物やスイーツ。
おしゃれなコーヒーショップのようなスタイルが
シンガポールを訪れる他国の人たちから支持されている。
「いいね。
 おいしいよ。
「抹茶大好き!」
「素晴らしい!」
この店は北九州市に本部がある老舗の日本茶店がフランチャイズ方式で始めた。
運営する現地法人のアイデアも取り入れ
日本茶を味わう習慣がなかったシンガポールの人たちに合わせ
抹茶を使ったデザートの商品開発に力を入れている。
(現地法人 役員 赤尾綾さん)
「抹茶を使ったデザートを切り口に
 お茶に親しんでもらう形。
 いろいろなバラエティーでお茶を楽しんでもらえる環境をつくる努力をしている。」
北九州市の日本茶店がなぜシンガポールに進出したのか。
辻利茶舗4代目社長 辻史郎さん。
以前は茶葉の販売が中心だった。
しかしペットボトルのお茶の普及で売り上げが激減。
20年余前に先代の社長が日本茶カフェを始めた。
日本茶カフェは一定の成果を上げたが
売り上げは頭打ちに。
人口減少で将来が見通せない国内の閉塞した状況を打ち破ろうと
6年前 海外に進出した。
(辻利茶舗 辻史郎社長)
「日本の人口が減少していることもあり
 海外に目を向け挑戦するのも面白いかなと思った。」
最初に進出したのは台湾だった。
そして4年前のシンガポールへの進出をきっかけに
世界でも知名度が上がった。
もくろみは大成功。
今では世界中から出店希望が相次いでいる。
今年はアジアだけでなく
イギリス カナダ オーストラリアにも進出。
8つの国と地域に広がった。
11月にはシンガポールの中心部オーチャードに
世界20店舗目となる店がオープンした。
海外での売り上げは右肩上がりに伸びている。
海外進出で北九州の店舗にも思わぬ効果が生まれている。
海外の店舗で商品を味わった外国人が
日本への旅行の途中に北九州に足を運ぶケースが出てきている。
この日は台湾からの観光客がやってきた。
(台湾からの観光客)
「台北の店で抹茶アイスクリームを食べたので
 ここでは別の商品を選びました。」
いま経営者として目標としているのは
世界に25,000店を展開するコーヒーショップの世界的チェーン スターバックスである。
(辻利茶舗 辻史郎社長)
「シアトルから始まったスターバックスが
 今では全世界にある。
 どこに行ってもお客様に親しまれているという状況ができている。
 地方都市から世界にというのが面白いと思っていて
 北九州小倉の地から世界に向けて発信するという面白さがスターバックスと重なるので
 そういったところを目標にしていきたい。」
北九州から世界へ。
老舗日本茶店の生き残りをかけた進出が
海外で新しい波を起こしている。

この店では今では海外の売り上げが国内の売り上げを超えたということである。
現在インドや中東からも店を開きたいという問い合わせが寄せられている。




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キプロス伝統のブドウ蒸留酒「ジバニア」

2017-01-10 07:15:00 | 報道/ニュース

12月15日 キャッチ!


キプロスはは地中海の東部にある日本の四国の半分くらいの国である。
キプロスは周辺国にとって戦略的に極めて重要な場所にある。
中世には十字軍の基地として使用されたほか
オスマントルコやイギリスなどの強国が入れ代わり立ち代わり支配してきた場所である。
そうした歴史もあって今も北と南で分裂している。
一方で“パフォスの海岸”は風光明媚な海岸が有名で
観光客にも人気である。
“パフォスの海岸”は実はビーナスの生まれたところとされていて
ボッティチェリの代表作「ビーナスの誕生」にも描かれている。
いろいろな文化の影響を受けるキプロスだが
人々がこの国独自のものとするお酒がある。

地中海の島国キプロス
首都ニコシアの町はどこか中東風である。
中東で人気のボードゲームや水タバコを楽しむ人たちの姿が目立つ。
カフェをのぞくと
お菓子もコーヒーもやはり中東やギリシャのものと似ている。
多様な文化が入り混じった島国だが
キプロスならではのものを探してみると
地元の人たちがキプロス独自のものだと誇りを持っているお酒があった。
ブドウから作る蒸留酒「ジバニア」である。
アルコール度数は42度以上で
高いものは50度を超える。
(市民)
「ウイスキーでもコニャックでもない。
 キプロス産のジバニア
 これが最高だよ!」
口の中に干しブドウのような香りが広がる。
ジバニアはどうやって作られるのか。
産地はキプロス中部の山あい
人口60人ほどの村 スピリア。
代々ジバニアを作っているアンドレアス・クリサントゥさん(70)。
「私たちの健康に乾杯!」
客人を迎えるときもやっぱりジバニアである。
ブドウの果汁を煮詰めたお菓子やドライフルーツと一緒に飲むと
健康にも良いとアンドレアスさんは言う。
(ジバニア生産者 アンドレアス・クリサントゥさん)
「父は毎朝飲んで100歳まで生きたよ。」
自慢のジバニアの造り方は
ブドウを豪快に小枝ごとつぶして
代々受け継いだカメに入れる。
「とても古いよ。
 1904年だよ。」
10日ほどして発酵が進んできたら蒸留器に入れる。
火をつけてしばらくすると透明の酒が出てきた。
ジバニアである。
14世紀ごろに始まったとされる素朴な製法だが
アンドレアスさんはこのやり方だからこそ独特の味が出せるという。
(ジバニア生産者 アンドレアス・クリサントゥさん)
「両親や祖父母から受け継いだ製法を続けていきたい。
 伝統を守ることで
 祖先との精神的なつながりが保てるんだよ。」
オスマントルコに占領されたときは生産を禁止され
イギリスの植民地にされたときは生産を認められるものの
高い税金を課せられて苦労したそうである。 
それでも愛着のあるジバニア作りの伝統を人々が守ってきた。
キプロスを代表するジバニアの特徴とは何か。
(農業省担当者 クセニョス・パナギオトゥさん)
「これがマブロという品種です。
 とても甘くてフレッシュで
 ストロベリーのような香りがあって
 やや酸味もあります。」
この品種を使うことがジバニアを独特の酒にしているという。
マブロ
クシニステリ。
(農業省担当者 クセニョス・パナギオトゥさん)
「これらはキプロスにしかありません。
 昔ながらの純粋な原種で
 ジバニアの独特な香りを生むんです。」
夕暮れを過ぎると街のあちこちから陽気な歌声が。
人々はジバニアを片手に人生を謳歌している。
地元のレストランも
近年ジバニアの愛好家が増えたと感じている。
(レストラン店主)
「以前はお年寄りの酒でしたが
 今では若い人も飲みます。
 みんな地酒を大切にしたい
 “自分たちの誇り”と思っているのです。」
多様な文化が重なる中にいまも生き続ける独自の伝統。
ジバニアには地元の誇りが凝縮されている。




 

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“忠犬ハチ公”国内からいなくなる?

2017-01-09 07:15:27 | 報道/ニュース

12月15日 おはよう日本


日ロの懸け橋になればと
4年前に秋田県からプーチン大統領に贈られたのが
秋田犬である。
「忠犬ハチ公」でも知られる秋田犬は海外での人気が急上昇していて
観光振興につなげようという動きが加速しているが
一方で国内での飼育数は減り続けている。

主人に忠実な日本犬 秋田犬。
秋田犬のふるさと秋田県大館市で
毎年開催されている秋田犬の全国大会にも外国人観光客の姿が目立つ。
犬の人気は日本の観光振興につながると期待されている。
ところがこの秋田犬の国内の飼育数は大きく減っている。
原産地の秋田県でも
(大館市民)
「秋田犬を見ないですね。」
「柴犬だとか小さい犬を飼っている人はいるけど
 秋田犬を飼っている人はいないな。」
大館市に本部がある秋田犬保存会によると
ピーク時の約40年前
秋田犬の子どもは年間40,000頭以上生まれていたが
ここ数年は2,000頭前後。
20分の1にまで減少した。
大館市内で飼育されている秋田犬は30頭ほどにまで減っている。
長年にわたって進んで核家族化に加え
近年 加速する人口減少がその背景である。
(秋田犬保存会 富樫安民副会長)
「若い人たちがどんどん都会に出てって
 おじいちゃんおばあちゃんだけの世帯になって
 一緒に犬を飼う家族構成が崩れたことも大きな原因。」
大館市では秋田犬を飼うのをやめる高齢者も相次いでいる。
かつて秋田犬を飼っていた81歳の男性は
今は柴犬を飼っている。
「秋田犬はあまり力が強いので小さい犬にしました。」
秋田犬は
国の天然記念物に指定されている6種類の日本犬の中で
唯一の大型犬。
特に力が強く
飼育は簡単ではない。
それでも秋田犬を飼い続けている高齢者もいる。
鎌田正三郎さん(82)。
秋田犬にとって毎日の散歩は欠かせない。
雪の日も朝と夕方の1日2回散歩に連れていく。
本来1回に30分~1時間程度の散歩が必要である。
しかし82歳の鎌田さんにとって毎日長い時間の散歩はむずかしく
いまでは1回に15分程度しかできないという。
「やっぱり年いけば大変になるんだよ。
 1人だから容易ではないんだよ。
 何やるにしても。」
さらに頭を悩ませているのが自らの年齢である。
妻に先立たれ一人暮らし。
近くに娘が住んでいるが集合住宅のため犬を飼うことはできない。
この秋田犬の面倒を最後まで見きれるのか心配している。
(鎌田正三郎さん)
「人間はどれくらい生きるか知らないけれど
 おらも82歳になるから
 もうなんぼも生きられないんじゃないかな。」
秋田犬保存会によると大館市の会員の半分以上は高齢者だという。
(秋田犬保存会 富樫安民副会長)
「5年後10年後には
 いま飼っている人たちの半分以上はもう飼えなくなっている。
 海外ブームと裏腹に
 大館市としては深刻な問題。」
大館市も今後対策に乗り出す方針である。
全国の人にエサ代などを負担してもらい
地元の秋田犬保存会などが飼育するオーナー制度などを作ることを検討している。
(大館市観光課 工藤剛課長)
「秋田犬を大館市内に増やす仕組みを考えている。
 大館市に来たら秋田犬を見られる状況を作り出したい。」
人気の高まりの一方で進む秋田犬の減少。
秋田犬の故郷も大きな課題に直面している。




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日本に“爆留学”めざす中国の若者たち

2017-01-08 07:15:00 | 報道/ニュース

12月13日 国際報道2016


中国の若者たちが続々と日本の大学を目指す姿を
“爆留学”という言葉で表す。
特にトップレベルの大学でそうした動きが活発だという。
東京大学でも7年前から中国人留学生が倍増していて
留学生全体に占める割合も約30%から45%に増えている。
中国の若者はなぜ日本を目指すのか。

東京 高田馬場にある予備校。
勉強しているのはすべて中国から来た若者たちである。
日本のトップレベルの大学に入ることを目指し来日している。
講師も国立大学に通う現役の中国人留学生である。
この予備校から去年 東京大学に合格した中国人は10人。
他にも京都大学や早稲田 慶応など
有名大学への合格者が次々と出ている。
この予備校に通い
今年早稲田大学に合格した朱一麦さん(18)。
幼少時から日本のマンガに親しんできた朱さん。
日本の文学を本格的に学びたいと来日した。
(朱一麦さん)
「日本の小説の翻訳者になりたいです。
 村上春樹さんの小説を読んでいて。」
7年前 この予備校を起ち上げた豊原明さん(35)。
実は豊原さんは中国福建省の出身。
東京工業大学に進学し研究者を志していたが
中国の若者たちの思いに応えようと予備校を設立した。
(中国人向け予備校 豊原明社長)
「生徒は今は関東と関西を含めて1,900人くらいいるのが現状ですね。
 日本人のノーベル賞が最近たくさん出ている。
 それも中国人にとっては魅力的だと思う。
 距離的には日本は近くて
 欧米に比べると経済的でもあるので。」
さらに人口の多い中国では激しい競争にさらされるのも理由の1つである。
この予備校に通う高麗さん(18)。
今年4月に来日した。
(高麗さん)
「経済を勉強したかったので
 日本で一橋大学に入りたいと思いました。」
日本に来て8か月。。
1日のほとんどの時間を受験勉強に費やしている。
じつは去年 中国で大学受験を経験した。
中国で日本のセンター試験にあたるのが全国大学統一入試。
今年は中国全土で940万人以上が受験。
センター試験の受験者の約18倍である。
日本と違うのは試験は1度しかないこと。
この試験の点数によって大学に振り分けられる仕組みである。
さらに住んでいる地域ごとに各大学の合格者の人数が決められているため
中国で志望校に進学するのは至難の業といえる。
希望の大学に点数がとどかなかった高さん。
日本の教育環境を高く評価していた両親の勧めもあり来日した。
(高麗さん)
「日本の大学入試だといろいろな面でその人の能力を判断します。
 面接・小論文など。
 中国よりも公平だと思います。
 卒業後は日本の会社に就職し
 国際貿易関係の仕事に就きたいです。」
こうした中国の若者たちに日本の大学側も期待を寄せている。
国内で最も多くの留学生を受け入れている早稲田大学。
約5,000人の留学生のうち半数が中国出身。
7年後までには
中国に限らず優秀な海外の学生を
今の2倍の1万人に増やす考えである。
(早稲田大学 森田典正理事)
「大学の1つの大学が国内だけで活動しているということでは
 済まない時代になっている。
 日本の大学の中に本当の意味でグローバルな環境を作りたい。」
優秀な学生を確保したい日本の大学。
将来の可能性を少しでも広げたい中国の若者たち。
こうした動きはさらに広がっていきそうである。
 


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中国に売り込め“ジャパンブランド”

2017-01-07 07:15:00 | 報道/ニュース

12月13日 キャッチ!


今後も成長が見込まれる中国の巨大市場で
日系企業はシェア獲得にしのぎを削っているが
ターゲットの中心は
一人っ子政策のもとに生まれ3億人以上いるといわれる20~30代の若者たちである。
「小皇帝」と呼ばれ何不自由なく育った人たちは
今後 購買力の主力となるとみられていて
日系企業は彼らを主な対象に日本製品の良さを浸透させようとやっきになっている。
その際にカギを握るのがインターネットの有効活用である。

日本の商品を紹介するイベントでは大勢の人たちが実際に商品を体験している。
イベントの名前は「ジャパンブランド」。
会場には日系企業16社のほか沖縄県などが出展し
中国で人気の高い家電や食品などを即売した。
このイベントは官民一体となり
安全性や品質の高い日本の商品をまとめて紹介するのが特徴で
規模は年々拡大。
今年は中国の7都市で開催された。
食品メーカー 明治の中国子会社 下江勲さん。
3年前から中国で販売を始めた牛乳やヨーグルトなどをPRしようと初めて参加した。
食の安全がたびたび問題になる中国。
健康に関心が高い子ども連れの若い世代を中心に試食を薦め
安全性を積極的にアピールする。
地元のメーカーよりも割高だが次々に売れていった。
(来場者)
「日本のブランドは安全で品質も優れています。」
「値段は高くてもおいしいと買います。」
このチャンスを逃すまいと
中国のSNS「微信」(ウェイシン)で公式アカウントの登録を呼びかける下江さん。
こまめに商品の情報を配信するなど
スマートファンを活用してブランドのイメージの浸透を図っていきたいと考えている。
(明治の中国子会社 下江勲さん)
「中国のお客様は口コミや評判を非常に重視します。
 地道ですが1人1人ファンを作り
 対話を増やしていきたいです。」
90年代半ばに腕時計部門を中国に進出させた電機メーカー カシオ。
若者向けのモデルの売り上げが
この3年間で毎年20%程度の割合で増加している。
この勢いをさらに加速させようと
去年 インターネットを活用する専門の部署を起ち上げた。
スタッフに選んだのは8人の中国人。
中国人ユーザーの好みを知るのはやはり中国人だというのがその理由である。
チームの責任者 孫晶さん。
お客の購買傾向を調べる際には
自分たちの感性に加えて
実際の購買履歴が記されたビッグデータを活用する。
性別や年齢
それに地域などを考慮して
ターゲットにどんな商品をPRすればより効果的なのか
最適な答えを導き出す。
(カシオ中国 孫晶さん)
「消費者の全情報がわかり
 ほとんどの人は35才以下です。」
分析の結果
孫さんがターゲットとして特に重視するのが若い男性である。
孫さんは中国の大手ネット通販会社が行ったPRイベントに参加した。
若者をターゲットにした企画で盛り上げる。
ネットアイドルと呼ばれる若い女性をリポーターとして起用。
イベントの様子をインターネットで中継する。
(来場者)
「頑丈でデザインも良く
 ソーラー電源も気にいっています。」
さらに購買意欲を刺激するため限定モデルも展示した。
(アリババ 担当者 海涛さん)
「ユーザーが驚くような商品は?」
(孫晶さん)
「この商品の色はネットでのみ販売する特別なものです。」
孫さんはインターネットを活用して
日系企業でも
お客のニーズに合わせたきめ細かい販売戦略を目指すことが重要だと考えている。
(カシオ中国 孫晶さん)
「1人1人の個性に合う商品を求める声が強くなっています。
 消費者が感動するものを探して
 アピールしていく必要があります。」
さらなる売り込みをかける日系企業。
インターネットを通じたブランドの浸透が成功のカギを握ってる。



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地方の若者よ 世界を目指せ 大学の研究所のねらいとは

2017-01-06 07:15:00 | 報道/ニュース

12月10日 おはよう日本


世界に通用する研究者の育成に取り組む大学の研究所が
山形県鶴岡市にある。
慶應大学先端生命科学研究所。
最先端のバイオテクノロジーを使った研究が行われている。
白衣を着て実験を行うのは
地元 鶴岡の高校生たちである。
研究者のもとで実験などの手伝いを行うために
合わせて10人が研究助手として働いている。
このうちの1人 高校2年生の梅木佳乃さん。
授業を終えると毎日研究所に向かう。
梅木さんは生物の分野に興味があり
研究所で試験や面接を受け
研究助手に選ばれた。
制服の上から白衣に袖を通すと研究者の顔に。
いま取り組んでいるのが
酵母が生き延びる仕組みを解明する研究である。
人に応用できれば再生医療の発展にもつながると注目されている分野である。
(高校2年生 梅木佳乃さん)
「将来は医療関係の仕事に就きたいと思っているので
 いま自分がしている研究が役立つと思うとうれしい。」
梅木さんを指導するのが今年からこの研究所で働くフランス人のガリポンさんである。
梅木さんと実験を共に行ったり
器具の準備などを任せたりしている。
(ガリポン・ジョセフィーヌ特任教授)
「1回教えるだけですぐに身に付けている。
 大学生レベルの仕事でもすぐ使いこなしているところが感動的。」
梅木さんには実験を通して研究の楽しさを実感してもらいたいと考えている。
(ガリポン・ジョセフィーヌ特任助教)
「自分の向いている作業とか分野があると思うので
 それを見つけて生かせる。
 生かしてもらうのが自分の役割。
 梅木さんには今も将来も自分のやりたいことを譲らないで
 必要な知識を取得してほしい。」
研究活動
そして外国人研究者のガリポンさんらとのふれあいに
梅木さんは大きな刺激を受けている。
(高校2年生 梅木佳乃さん)
「学校とか普通の高校生では体験できないような実験だったり
 先生たちとの交流ができて自分の世界が広がった。」
研究助手の制度を導入した冨田勝所長。
高校生にとって最先端の研究に触れる意義は大きいと考えている。
(慶應義塾大学 先端生命科学研究所 冨田勝所長)
「最先端の研究にはまって
 1年2年ないしは3年間
 それを一生懸命やったという経験と自信と誇り
 これは一生のものだと思う。」
研究助手として働いた高校生はこれまでに70人ほど。
経験を生かし
社会で活躍している若者もいる。
大手IT企業ヤフーのエンジニアとして働く
鶴岡出身の五十嵐和弥さん。
五十嵐さんも2年間研究助手として働いた1人である。
冨田所長にあこがれ慶應義塾大学に進学。
研究室でコンピューターを使った解析を学んだことが
今の仕事に就くきっかけとなった。
(ヤフー 五十嵐和弥さん)
「冨田さんや
 第一線で活躍されている研究員の方たちの考え方を間近に感じて
 自分もそういった第一線の分野で活躍したい。
 研究助手を経験していなかったら
 まずここにいなかったと感じる。」
地方の若者こそ世界に飛び出していってほしい。
冨田所長は地方からの人材の育成にこだわっている。
(慶應義塾大学 先端生命科学研究所 冨田勝所長)
「自分がやりたいことや得意なことを目いっぱい
 世界的な環境で発揮できる場を用意してあげるのは
 これからの日本に必要だと思う。
 地方都市にあるこの小さな研究所から
 面白い人材が次々と生まれていく。
 “このからくりは何だ”というふうに世界中の人から注目されたい。」
熱いエールを受けて
高校生たちは
自分が描く将来像に近づくためのカギを見つけ出そうとしている。

こうした取り組みは全国でもあまり例がなく
各地の行政機関や教育機関などが視察に訪れるということである。




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難民受け入れ大国 スウェーデンはいま

2017-01-05 07:15:00 | 報道/ニュース

12月9日 キャッチ!


スウェーデンは難民に対する手厚い保護政策で知られ
多くの人民を受け入れてきた。
しかし去年
流入する難民の数が倍増したことで国民の不満が高まる。
人口980万人のスウェーデンに
去年入国した難民は16万人。
国民1,000人あたり16人の難民を受け入れた計算で
この割合はドイツの3倍にもなる。
スウェーデン政府は政策を大きく転換し
難民の入国を厳しく制限するようになった。

首都ストックホルムの中央駅に押し寄せる難民たち。
去年9月は
1週間で1万人の難民がスウェーデンに押し寄せ
周辺は野宿する難民たちであふれた。
1年後
国境管理を厳格化したことで駅は落ち着きを取り戻している。
それでも週に500人ほどの難民が今もスウェーデンにやってくる。
(シリア難民)
「アレッポから来ました。
 シリアでは家も壊され
 “死”以外何もありません。」
(イラク難民)
「欧州で1番人道的な国なのでここに来ました。」
難民たちをひきつけているのはスウェーデンの手厚い保護政策である。
2年前にやって来たシリア難民のイマーンさん一家。
ダマスカスの自宅は空爆で破壊された。
当初はエジプトに避難したが
重い皮膚病に掛かっている娘の治療を受けるため
地中海を船で渡りスウェーデンにやってきた。
(シリア難民 イマーン・ジョハさん)
「他に選択肢はありませんでした。
 娘のために危険を覚悟で来ました。」
滞在許可を得たイマーンさんはスウェーデンで介護の仕事に就いた。
そして娘の医療費は全額免除されている。
(イマーン・ジョハさん)
「娘に必要な治療を受けさせることができました。
 とても満足しています。」
長年 移民や難民の手厚い保護政策を続けてきたスウェーデン。
しかし難民が急増するなかで政策の見直しを求める声が高まっている。
(市民)
「これ以上受け入れるのは無理です。
 母国で支援を受けるべきです。」
「欧州は多くの難民を受け入れていますが
 各国で平等に分担すべきです。」
各地で行われる移民排斥のデモ。
難民施設への放火事件も相次いでいる。
“反移民”を訴え支持を伸ばすスウェーデン民主党のキャンペーンビデオは
移民の増加でホームレスや犯罪が増えたと訴え
スウェーデンに来ないよう呼びかけている。
(スウェーデン民主党国会議員 マルクス・ビッシェル氏)
「国民が収めた高額な税金が
 移民の住居・教育・医療に使われています。
 税制に多大な負担をかける最大の問題です。
 病院の待ち時間が長くなったのも彼らのせいです。」
国民の不満を背景に
スウェーデン政府は去年11月
難民の受け入れ政策を転換。
これまで無期限だった難民の滞在許可を原則3年間とし
家族の呼び寄せも制限した。
さらに大都市に集中していた難民の受け入れを
全国の自治体で分担する新たな法律を施行。
希望に反して地方へ移送される難民たちが増えている。
(移民局広報 ヘレーナ・ヨルキさん)
「難民を多く受け入れる自治体がある一方で
 全く受け入れない自治体がないように行った政治的決定です。
 住宅不足で受け入れが難しい自治体があることもわかっていますが・・・。」
ストックホルムから北へ約1,000キロ。
北極圏に位置するキルナ市。
2年前までほとんどいなかった難民が
今では500人以上暮らしている。
難民隊の多くが
南部の都市から
最低気温がマイナス40度近くにもなる北の果てに移送されたことに戸惑いを感じている。
(シリア難民 ムハンマド・サッラージュさん)
「こんな場所に来るなんて思いもよりませんでした。
 ストックホルムなどの大都市ならもっと良い生活ができるのに。」
キルナ市は難民たちが社会に溶け込めるよう
スウェーデン語を教える無料の学校を拡充した。
しかし受講希望者が急増し教師の数が足りない。
(語学学校教師 リンダ・スタンブロさん)
「毎月新しい生徒が入ってきます。
 大変ですが刺激的でやりがいがあります。」
キルナ市は
住宅の確保など大きな負担を強いられる一方で
過疎化が進むなか
難民たちが定着してくれることに期待も感じている。
(キルナ市 移民担当 モニカ・イサークソンさん)
「我々にとって最大の課題は人口が少ないことです。
 高齢化も進むので
 もっと多くの移民や難民を受け入れる必要があります。」





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