12月9日 おはよう日本
今おしゃれなシニアが写っている写真数が人気が高まっている。
名古屋市内の書店。
2年ほど前から増えているおしゃれなシニアの写真集。
人気のきっかけになったシリーズはこれまでに13万部以上売れている。
載っているのはモデルではない。
カメラマンが街で見つけた60歳以上の女性。
そして着ている服はすべて私服である。
最新の流行を伝えるファッション雑誌とはちょっと違う。
(ジュンク堂書店 名古屋栄店 加藤ゆきさん)
「人気は爆発的に上がった。
出版された本と同じ世代の方が買われることが多い。」
なぜこうした本が人気なのか。
写真集を気に入っている1人
名古屋に住む加藤政代さん(78)。
美容師として25歳から働いてきた政代さん。
もともとおしゃれは好きだったが
仕事がらお客さんより派手にならないように服を選んでいた。
(加藤政代さん)
「本当に地味な格好をして
服のカラーも地味。
もともと黒ばかり着ていたけれど。」
しかし70歳のときに仕事を辞めてからは
年金や貯金で自分の好きな服を選ぶようになった。
そして出会ったのが写真集。
無理に若ぶらず
年相応のおしゃれをしている姿に共感したという。
(加藤政代さん)
「本当 自然体だもん。
すてきね。
こういうふうに努力しなきゃって思ったわ。
これ見たときね。
年代年代で美しさというのは違ってくる。
生きた過程でも違ってくる。
いつまでもその年相応の見栄えの良さというか
キレイって言ったらおかしいけれど
そんなふうに見られたい。」
さらにおしゃれを積極的に見てもらおうという動きも広がっている。
名古屋市のショッピングモールで開かれたファッションショー。
60歳以上の一般の方30人が出演した。
全て今の自分を生かした私服である。
最高齢の90歳の女性は
ふだん車いすだが
ショーでは何と踊りも披露した。
見ている人も出ている人も生き生きとしている。
そして政代さんも登場。
コーディネートのポイントは華やかな帽子。
服はパーティーや食事会などで着て行くのだという。
(加藤政代さん)
「楽しかったです。
十分楽しみました。
こういう楽しい思いでずっといきたい。」
12月8日 国際報道2016
いま中国で急増しているネットアイドルたち。
彼女をとりまくビジネスの市場規模は1兆円近くにのぼると言われている。
北京で開かれた家電メーカーの発表会。
「この換気扇はとてもとても素晴らしい機能があるんです。」
PR会社が広告塔として起用したのは“ネットアイドル”と呼ばれる女性たちである。
彼女たちは自ら
スマートフォンで製品の紹介をする様子をインターネット上で中継する。
その映像はアプリをダウンロードすれば誰でも無料で見ることができる。
(PR会社 担当者
「消費者はSNSに接している若い世代なので
ネットアイドルがそうした消費者をひきつけます。」
北京に住むマンが家の丁さん。
ネットアイドルとして600万人のファンを獲得している。
ネット上での知名度が上がったことで
広告の仕事が来るようになったり
漫画の版権の売り上げが伸びたりして
収入がこの5年ほどで20倍に増えたという。
(ネットアイドル 丁さん)
「ファンの人たちは私達の日常の生活に触れたがっています。
だから中継の内容やマンガの題材は
より身近な出来事を選んでいます。」
ネット上のファンをターゲットに新たにビジネスを起ち上げるネットアイドルもいる。
潘さんは去年から自らネット通販サイトを起ち上げ
仕入れた化粧品を直接販売し始めた。
(潘さん)
「アイシャドーの色を皆さんにお見せします。
濃すぎることもなくちょうど良い色合いです。」
ネット上のやり取りの中でファンに商品選びのアドバイスをするなど
口コミの効果もあって
毎月の売り上げは日本円で700万円以上にのぼっているという。
(ネットアイドル 潘さん)
「ファンは私が使っている商品を気に入り
私が運営する通販サイトで購入します。
信頼感を与えることがネットアイドルの価値でもあるんです。」
潘さんのファンの1人は
ネット上で質問をすると自分に合った化粧品を推薦してくれるので
つい潘さんの通販サイトで買ってしまうという。
(潘さんのファン)
「すでに山のように商品が家に溜まっています。
彼女が勧める商品はとても使い心地がいいです。」
中国でネットを通じた消費が拡大するなか
その動向を大きく左右するネットアイドルの影響力も急速に広まっている。
12月7日 国際報道2016
中国上海の高級ホテルに高級車に乗った人々が続々と現れた。
長崎県が初めて開催したPRイベントに招待された富裕層の人たちである。
「九十九島では遊覧船できれいな景色を満喫できます。
夜は長崎の最高級和牛をご用意いたします。」
富裕層の心をくすぐる長崎の旅行プランを紹介。
長崎県産のマグロなどを配り
長崎の食や自然をアピールした。
(参加者)
「こんなにおいしいものなら現地でも食べてみたいです。」
さらに地元の魅力をより多くの人に伝えようと
長崎県は今年初めて高級車の愛好家団体を現地のモニター旅行に招待。
高級旅館に宿泊し
長崎の高級海産物などの高級グルメを堪能するツアーが話題となり
今 富裕層の間でにわかに注目を集めている。
(中国フェラーリクラブ 朱裕華主席)
「長崎は景色が素晴らしく
日本の伝統文化も感じられて
非常に魅力的でした。」
(長崎県観光振興課 井川博行企画監)
「地元経済を考えると
高級ホテルに泊まってもらい高級な食事を食べていただきたい。
財界人は非常にコミュニケーションを取り合うので口コミで広がっていけば。」
手ごたえを感じた長崎県。
今度は上海にある富裕層向けの旅行会社に売り込みをかけた。
(長崎県の担当者)
「長崎空港から飛行機に乗って夜景を見て回るというイメージです。」
提案したのは世界の新3大夜景として人気の長崎市の遊覧クルーズ。
チャーター料金は40分で約40万円だが
飛行ルートを自由に設定でき
富裕層の人たちの心をつかむ特別な体験ができるとアピールした。
(富裕層向けの旅行会社 上海地区代表)
「東京亜大阪より長崎の方が日本らしさを体験できます。
富裕層はそうした旅行を求めているのです。」
12月7日 おはよう日本
アメリカボーイング社の主力旅客機787型機。
世界中で導入が進んでいるが
最初に開発された1号機がいま愛知県の中部空港に置かれている。
愛知県常滑市の中部空港。
その滑走路の脇の南にボーイング787型機の1号機が置かれている。
飛ぶことはできないが
エンジンやタイヤ
それに機体の塗装はテスト飛行で使われていたときのままである。
現在481機が世界を飛び回り
さらに1200機を超える受注がある787型機。
炭素繊維を中心とした新素材を採用するなどして
従来の中型機よりも燃費を20%向上させた最新鋭の機体である。
主翼や胴体など部品の35%は中部地方で作られ
アメリカの工場へも中部空港から運ばれている。
こうしたことへの感謝として
ボーイング社から最初に作られた1号機がプレゼントされた。
去年 贈られたときには「ただいま」と描かれた幕が掲げられた。
中部航空会社では1号機の機体を展示するため
空港内に広さ5,000㎡高さ24mの3階建ての施設を建設し
平成30年にオープンする予定である。
(ボーイングジャパン ブレット・ケリー社長)
「素晴らしい複合商業施設が建設される。
1号機が引き続き航空産業の未来に貢献できる。」
(中部航空会社 友添雅直社長)
「日本の技術はすごいと思ってほしいし
ボーイング787は素晴らしいと思ってほしい。」
展示エリアを担当する渡辺沙央里さん。
返ってきた1号機を最大限生かしたものにしようと知恵を絞った。
(展示エリア担当 中部空港会社 渡辺沙央里さん)
「展示エリアのコンセプトは
面白く学ぶ
楽しく学ぶ。」
協力を依頼したのはクリエイター集団「チームラボ」である。
デジタルとアートを融合させた作品を次々に手掛け
国内外で注目を集めている「チームラボ」。
描かれた絵をその場でCGに取り入れ
アート作品に仕上げる斬新な仕掛けも好評を博している。
渡辺さんは打ち合わせを重ね具体的な展示内容を話し合ってきた。
(チームラボ担当者)
「エンジンとかはみんな好きそうじゃないですか。
普通の人が興味を持たなそうなところをおさえておきたい。」
こうして生まれたアイデアは
本物のエンジンの前に大きなモニターを配置。
内部の構造や風がどう流れるかを学ぶことができる。
さらにデジタル技術で子どもたちが描いた飛行機を大空に飛ばす。
こうした展示で空への興味を持ってもらおうというのである。
会見で発表された展示内容。
渡辺さんは実現に向けて決意を新たにした。
(展示エリア担当 中部空港会社 渡辺沙央里さん)
「ワクワクドキドキをどう作り上げられるのか
チームでしっかり考えて進めていきたい。」
貴重な1号機を生かし
飛行機の技術を楽しく学ぶ。
具体的な展示内容は来年2月ごろ決まるということである。
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