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日本流 “人材育成” 南アフリカでの取り組みは

2018-11-03 07:00:00 | 報道/ニュース

10月9日 国際報道2018


南アフリカ北部
国境近くにあるリンポポ州。
この地域では蚊が媒介するマラリアに感染し年間約100人が命を落としている。
マラリア対策が大きな課題となるなか
地元の保健当局に技術指導を行っているのが 都築中さん(44)である。
感染予防の専門家としてJICAから派遣され
マラリアの流行を事前に予測する調査・研究を行なっている。
(都築中さん)
「南アフリカでは地方になるとマラリアで亡くなる人がいて
 経済的にも不利益を被る状況。」
蚊の幼虫を採取してマラリアを媒介する種類の蚊がどれくらいいるかを調べる。
蚊のデータと地域の医療機関で確認されたマラリア患者の数のデータを合わせて分析する。
過去のデータなどと比較することで
マラリアがどれくらい広がりそうか予測し
殺虫剤や治療薬などを効率よく配備することを目指している。
この調査はいま転換期を迎えている。
4年余指導してきた都築さんが任期を終え日本に帰国するのである。
このあとは地元の保健センターのマニヤシャさんが調査を引き継ぐ。
この日ふたりは最後の屋外調査に出かけた。
(都築中さん)
「皆さんすごく熱心で張り切ってやってくれて
 これからも良い活動を続けてくれるかなと。」
(マニヤシャさん)
「私たちは都築さんのやり方をすべt吸収し
 それ以上のことをやろうとしています。
 残してくださった全ての方法を引き継いでいきます。」
南アフリカで始まったマラリアの流行を予測する取り組み。
人材育成を通して日本の技術が受け継がれようとしている。




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迫るEU離脱 混迷のイギリス

2018-11-02 07:00:00 | 報道/ニュース

10月9日 キャッチ!ワールドEYES


2019年3月29日にEUからの離脱を控えるなか
EUとの交渉が難航しているイギリス。
イギリス国内では離脱交渉の進捗状況について
国民の72%が“政府は交渉をうまく進めていないと感じる”という調査結果も出るなど
離脱への不安が広がっている。

豊かな田園風景が広がるイギリス南西部サマーセット州。
この土地で3世代にわたって農業を営んできたジェームズ・スモールさん。
これまで農地の面積などに応じて支給されるEUの補助金が経営の大きな支えになってきた。
EU離脱をめぐる交渉が難航するなか
政府が離脱後の農業政策を何も示さないことにスモールさんは不安をつのらせている。
(農業 ジェームズ・スモールさん)
「農業は結果が出るまで時間がかかり
 4年先を見据える必要があります。
 安定と確実さが求められるのです。」
スモールさんの農地の一角には
7年前 妻と一緒に作ったキャンプ場がある。
「グラマラスとキャンピングを合わせた“グランピング”です。」
海外からも利用客が訪れるなど人気は上々だが
農業にとって代わるほどの収入は得られない。
それでもスモールさんはキャンプ場を続けるつもりでいる。
(農業 ジェームズ・スモールさん) 
「農業で成功したいですが
 別の備えも必要です。」
離脱後を見据えて販路の多角化を見据える企業もある。
同じ州で150年余にわたってチーズを製造している会社。
(チーズ製造会社 リチャード・クロージアさん)
「ここでは8万個のチーズを熟成しており
 国内や欧州のほか各国に輸出しています。」
輸出の約70%は関税がかからず
国境での検査もないEU向けである。
EU市場だけに頼らない戦略が必要だと
離脱が決定する前からアジアへの輸出に乗り出した。
しかし主な取引先があるEUとの交渉が決裂すれば物流の混乱などは避けられない。
できるだけEU市場を失わない形で合意をまとめてほしいと願っている。
(チーズ製造会社 リチャード・クロージアさん)
「経済成長を続ける市場と商売ができればチャンスは広がりますが
 だからといってEUとの自由貿易を失うのは困ります。
 理想の離脱というのは
 今のEU市場を維持し
 その上での他の市場を拡大させることです。」
経済界の不安をよそに政府の交渉は難航が続いている。
事態を打開しようとメイ首相はこの夏
EUとのつながりを重視するという柔軟な姿勢に転じた。
ところがEUからの完全な離脱を求める離脱強硬派の閣僚が相次いで抗議の辞任。
保守党大会でもジョンソン前外相が首相の離脱方針に真っ向から批判し大観衆を沸かせた。
(ジョンソン前外相)
「メイ首相の方針は民主主義ではなく
 投票すべきものではない。」
与党の中で亀裂が深まっているのである。
離脱強硬派のマーカス・フィッシュ議員。
選挙区の事務所には“EUに譲歩すべきではない”と訴える有権者が訪れている。
(有権者)
「離脱はわが国の主権を取り戻すためです。」
(マーカス・フィッシュ議員)
「そういうご意見を踏まえて多くの議員が一生懸命にやっています。」
フィッシュさんは“メイ首相の方針ではEUの法律などに縛られ続ける”と反発している。
方針が変わらなければ合意を議会で採決する際 反対に回ることも辞さないと
圧力を強めている。
(EU離脱強硬派 マーカス・フィッシュ議員)
「首相は方針を変えなければなりません。
 我々が議会を通せる合意に至るには
 まずそれが必要になります。」
一方で今なおEUへの残留をあきらめない人たちがいる。
EUとの合意を受け入れるかどうか
2度目の国民投票を行なって決めるべきだと訴える
残留派の国民の全国組織が発足。
商店街で道行く人にEU離脱に関するクイズを出したり
アンケートをしたりして対話を呼びかけている。
(残留派団体メンバー)
「EU離脱は仕事にとって有益?」
(市民)
「いいえ。」
(残留派団体メンバー)
「EUとの合意にも国民投票は必要?」
(市民)
「もちろんよ。
 国民の意見が反映されないなんて。」
(残留派団体メンバー)
「離脱を決める国民投票では方針が示されていませんでしたからね。」
(市民)
「このままでは大惨事になるわ。」
EU離脱について政治でも市民の間でも意見の隔たりが埋まらないイギリス。
先行きへの不安が社会全体を覆っている。




コメント

多くの親切な方々へお礼ぐらい言いなさい

2018-11-01 07:00:00 | 編集手帳

10月6日 編集手帳

 

 まずは<袖振れ合うも多生の縁>と書いてみる。
小社には校閲部といって誤記を見つけるプロがいる。
いま赤鉛筆を持ち上げたところだろう。
正しくは<袖振り合うも…>。

なぜ<振り>なのか。
着物の女性が互いに袖を振り合う様を想像するけれど、
辞書の中には<触(ふ)り合う>と表記するものもある。
ご縁とは何だろう。
袖がすれ違う程度ではなく触(さわ)り合うほどだと考えると、
にわかに人のぬくもりがにじみだす。

これほど親切な人が多く登場する事件を知らない。
大阪府の警察署から脱走した樋田淳也容疑者(30)の逃避行である。

愛媛県庁では「日本一周」のプレートを作ってもらい、
「がんばって下さいね」と励まされた。
野宿をしていたそうだが、
寺に泊めてもらったこともあると出会った人にうれしそうに語っている。
道の駅などでは見ず知らずの人に食事やアイスクリームをごちそうになったとの情報もある。
記事を読んでいるとき、
ふと元スパイダース井上順さんがほがらかに歌う姿が浮かんだ。
♪お世話になりました…。

樋田容疑者は黙秘しているという。
袖振り合った方々へ、
礼くらい言いなさい。


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