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今日は新入生(45期生)の入学式、その後全校生徒を対象にした始業式を行いました。
全校生徒には、私から次のような話をした。
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みなさんにいきなり質問です。理科に関係する質問です。
「雪がとけると、何になりますか?」
水になると考えた人、間違いではありません。
でも、私が思うのは「雪がとけると、春になります」。
三中にも、春がやってきました。新入生のみなさん、あらためて言います。入学おめでとう。2・3年生のみなさん、進級おめでとう。
なぜ、今日の日を「おめでとう」と言うのでしょうか。それは、入学式や始業式は、みなさんにとって、「節目」になる式だからです。
じつは、私には娘が二人います。上の娘はもう24歳になっています。私は結婚して7年間子どもが生まれませんでした。家族は子どもがほしいと願っていました。そして、妻が妊娠したという知らせをきいたとき、どれほどうれしかったことでしょうか。
ですから、私たち家族にとって、子どもというものは生まれたり、つくったりするものではけっしてありませんでした。子どもは「授かるもの」だったのです。私たちは一つのいのちを授かったのでした。
みなさんは、お宮参りを知っていると思います。子どもがうまれるとすぐ神社やお寺にいきます。みなさんの中にもお宮参りをした人もいるでしょう。これは、「子どもを授かりましたよ」と神様・仏様に報告にいくのです。
そして、七五三はそれぞれ節目の年に「こんなに大きくなりましたよ」と見せに行く日本の伝統的な式なのです。いのちを伸ばし、成長してくれた。だから、「おめでとう」なのです。また、人びとは少しよそ行きの格好をするのです。
みなさんにとって、きょうは節目の日なのです。小学生から中学生になったという節目、後輩から先輩になったという節目、2年生から最高学年3年生になったという節目の日なのです。この日を大切にして、新しい学年をスタートしていきましょう。
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みなさん、どうかこの節目を大切にしてください。この竹のように、節目があるから自分がこれだけ伸びたと、後でわかるからです。
もう一つ、節目ではいったん自分をリセットすることができるということも覚えておいてください。
わたしは、いつも思うのですが、「我が輩は過去である」ということ、過去こそがすべてです。未来はまだ何もないゼロの状態です。
このなかには、今までに勉強のことや友だちのこと、学校生活で悩んだ人、苦しんだ人がいるかもしれません。それは無駄にはなっていません。なぜならその悩みや苦しみを経験して、あなたという「いのち」がここに今あること。これがどれほど大切なことかと、私はつくづく思います。
そして過去の自分や引きずった気持ちをいったんリセットして、やり直せばいいのです。やり直して、また新しい生活を築いていけばいいのです。
このようにして、過去は未来へとつながっていくのです。これから1年間、三中生のみなさんの安心でき、健康で充実する学校生活を、私は心より祈っています。
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この1年間、すべての三中生徒の充実した学校生活を、心より願っています。