親にとって、わが子はいつまでたっても子どもです。
子どもが成人したとしても、結婚しても、かりに父親や母親になっても、元気にやっているかと気にかけます。
私の長女は結婚して、愛知県に住んでいますが、仕事をちゃんとやっているだろうか、朝が早い出勤なので疲れていないだろうかと心配になります。
代わってやることができるなら代わってやりたいとも思います。これが親の気持ちかと思います。
三中にも教職に希望を抱き、初任者や若い教員が入ってきました。親の思いを受け、愛情をもって育まれてきた人たちです。
ですから、人はけっして人材ではなく、「人財」です。この人財をどのように教師として育てるか。
それは、私をはじめ、ベテラン教師の果たすべき使命であり、役割です。
とはいいながらも、あれもこれも教えようと口を出すのは、人育てにはならない。それは本人のためにはなりません。
自分でやってみて、うまくいかなければ、なぜうまくいかなかったのかを考えさせる。答えはいつも自分の中にあるのです。
しかし、けっして放任ではないし、過干渉でもない。本人のもつ内なる力や資質を引きだすこと。簡単ではないが、人財を育てる秘訣はここにあると思います。
いずれにしても、人財が親やたくさんの人からの愛情を受けたかけがえのない存在であることを意識して向き合いたいと思います。