箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

いつもでなく、必要なときにマスク

2020年06月13日 07時32分00秒 | 教育・子育てあれこれ

学校には、過呼吸になる特性をもった子が何人かいます。

 

過呼吸の発作を起こした子は、本当に苦しそうです。

保健室でイスに座り、ビニール袋を口に当て、そのビニール袋の中にたまった空気を、「ハーハー」と吐いたり吸ったりさせる発作への対処法があります。

 

今回の新型コロナウイルス感染症の流行とともに、マスクをする人がほとんどになりました。

 

電車に乗ると向かいのシートに座る人の十中八九がマスクをしています。いまやマスクは感染防止に欠かせない必需品です。

 

ただ、懸念するのは、過呼吸になりやすい人はマスクをすることで過呼吸の発作を起こしやすいのではないかということです。

 

過呼吸は激しい呼吸により、二酸化炭素を必要以上吐き出します。そうすると血液中の二酸化炭素の濃度が下がることで起こります。

 

発作を起こさないようにするには、ふだんから口呼吸でなく、ゆっくりと鼻呼吸するのがいいとされています。

 

しかし、いつもマスクをしていると口と鼻を覆っていて苦しいので、一挙にたくさん空気を取り込むことのできる口呼吸になりがちになり、よけいに過呼吸の発作を引き起こしやすくなるのです。

 

そもそも、過呼吸の人だけでなく、人間はみんなが鼻呼吸をして生活をするのが本来の呼吸だそうです。

 

多くの児童生徒が集まる学校では感染防止対策として、マスクをつけるように指導するべきです。

 

でも、徒歩での登校時は外せばいいですし、校内でも周囲に人がいないとき、または2メートル以内に人が近づくことがないような場面では、感染リスクは抑えられるので、外せばいいと考えます。

 

ただし、生徒同士で混雑している教室などの場面や人と対面するような場合はつけなければなりません。

 

要は、ずっとつけておくのではなく、状況に応じて判断できるように指導するのが「感染症防止教育」になるのです。

 

とくにこれからは気温が上がり、マスクをしていると熱がこもりがちになり、熱中症の危険が高まります。

 

児童生徒自身が臨機応変に対応できるように、学校や家庭で教えていくべきです。

 



コメントを投稿