きのう6月23日は沖縄慰霊の日でした。76年前、沖縄戦で旧日本軍の組織的な戦闘が終わったのが、6月23日です。
沖縄県では、学校や役所は休みになり、沖縄各地で追悼式が行われ、戦争という惨禍が再び起こることなく、人類共通の願いである平和を求め、戦没者への慰霊をするのが、この日です。
ひめゆり平和記念資料館は、沖縄戦の犠牲となった女学生で構成されたひめゆり学徒隊の冥福を祈り、沖縄戦の惨状を語り継ぐために存在する館(糸満市)です。
しかし、当時の女学生は76年の歳月を過ぎ、いま高齢化が進み、亡くなった人も多くいます。
どのように戦争体験を風化させず、語り継ぎ継承させていくのかは、大きな課題です。なかなか継承は容易なことではないのです。
そこで、今年4月にひめゆり平和記念資料館はリニューアルしました。
それより以前に、わたしは教員・校長時代に修学旅行で中学生を引率して、何度も訪問しました。
リニューアル以前は、おもにひめゆり学徒隊の女学生それぞれの書いた手記がたくさん置いてあり、中学生はページをめくりながらていねいに読んでいました。
それでも、現代っ子は、修学旅行でなく、観光気分でふつうに沖縄を訪れると、なかなかじっと読むことが少ないのです。
このたびのリニューアルでは、絵本やアニメ、イラスト、動画を積極的に活用して、展示室の入り口にも工夫をしています。
以前は(無理もありませんが)表情の暗い、硬い女学生の記念写真が飾られていました。
それを見た若い子は「こわい、わたしとは関係ない、ずっと昔のこと」と心を閉ざしてしまいがちでした。
そこで、リニューアルでは、照明を明るくして、沖縄戦前の楽しそうに登校するようすを表すイラストを展示するように変更しました。
つまり、悲惨さを強調するのではなく、写真では残っていない女学生の「日常の学校生活」をイラストで描いたのです。
こうしたとき、来館する現代の学生は、「自分たちと同じように、楽しい日常生活を送っていたひめゆり学徒隊に違和感ではなく、親近感がわいてくるのです。
その同じ世界に立ってこそ、楽しく幸せな日々、生活が戦争で壊された残念さに共感することができるのです。
このようなコンセプトでリニューアルされたひめゆり平和記念資料館へ、多くの若い世代が行ってほしいと思います。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年度の入館者数は前年度より9割近く落ち込み、資料館は一時は経営危機に陥りました。
そこで、資料館がツイッターに「寄付のお願い」をあげたところ、またたくまに拡散され、なんと初日だけで900万円、20日間で3200万円ほどの寄付がありました。
ツイッターの威力はすごいと、あらためて思うとともに、これだけ平和を願う活動に共感する人がたくさんいると、心強く感じました。
そこで、リニューアルでは、照明を明るくして、沖縄戦前の楽しそうに登校するようすを表すイラストを展示するように変更しました。
つまり、悲惨さを強調するのではなく、写真では残っていない女学生の「日常の学校生活」をイラストで描いたのです。
こうしたとき、来館する現代の学生は、「自分たちと同じように、楽しい日常生活を送っていたひめゆり学徒隊に違和感ではなく、親近感がわいてくるのです。
その同じ世界に立ってこそ、楽しく幸せな日々、生活が戦争で壊された残念さに共感することができるのです。
このようなコンセプトでリニューアルされたひめゆり平和記念資料館へ、多くの若い世代が行ってほしいと思います。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年度の入館者数は前年度より9割近く落ち込み、資料館は一時は経営危機に陥りました。
そこで、資料館がツイッターに「寄付のお願い」をあげたところ、またたくまに拡散され、なんと初日だけで900万円、20日間で3200万円ほどの寄付がありました。
ツイッターの威力はすごいと、あらためて思うとともに、これだけ平和を願う活動に共感する人がたくさんいると、心強く感じました。
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