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私自身、部活の試合や大会の応援に行って、三中が勝てなかったり、入賞できなかったりしたとき、生徒たちにどのような言葉をかけるべきかについては難しいものがあります。
それは、保護者のみなさんも同様でないでしょうか。試合の応援に行かれて、または試合が終わって、お子さんからご家庭で結果を聞かれて、負けたときは「一生懸命やったのだから、(勝てなくても)いいんやで」とは言うものの、内心は悔しくて、「なんで負けたんや。もっとがんばらないでどうするんや」と言いたい気持ちでいっぱいのときはないでしょうか。
自分が考えたり、思ったりしていることは、言葉にしなくても、なんとなく相手に伝わるものだと思います。
ほんとうに子どもの心に届くのは、親が心から語った言葉だけであると、私は思います。心で思っていないことは、口にしない方がいいのかもしれません。無理して、お子さんを認める必要はありません。
試合には負けたが、最後まであきらめずに全力で戦ったのなら、頑張った事実を認めましょう。
「きょうの試合は残念やったね。私も悔しかった。バスケットボールもチームでやるものやから、なんぼがんばっても勝てないときもある。
でも、あんたが全力を出しきれたと思うなら、私はそれで十分だと思うで。
もし、100パーセントの力が出せなかったのなら、次の試合では全部出しきれるようにがんばればいいんじゃないのかな。わたしは、次も応援するからな。」
このように、自分の心に素直になってメッセージをいうといいのでないでしょうか。
「でも、認めるところがない場合はどうするの?」
このような疑問が起こってくるかもしれません。もし親が子どもを認められない場合は、過去に自分自身が認められた経験が少ないからかもしれません。親から認められずに育った子は、他者を認めるのが苦手になります。
だけど、いまからでもできることはあります。自分自身をほめるのです。
「◯◯(自分の名前)、きょうもよ~がんばったな~!」と自分をねぎらい、自分で自分を認めるのです。
前にもブログ(12月2日)で書きましたが、親だって不完全。子どもも不完全。お互いに認め合いながら伸びていけばいいのだと思います。