緑には、東京しかない

千葉県の東京寄りに住んでいる私「緑」が大好きな東京の散策写真のブログを作ります!!!

2020年、東京オリンピックの開催によって東京・首都圏はどう変わるか PART7

2014年05月13日 20時00分00秒 | 都市の時代と、東京


今回のシリーズの最後の記事は、中央区の晴海ふ頭に建設される「選手村」についてです。現在の「東京港・晴海ふ頭」の様子は、至る場所に広大な空き地が広がっている状態です。晴海ふ頭の南端部には晴海客船ターミナルが設置されていて、ターミナルの敷地内から晴海ふ頭を見渡すことが出来ます。




当初の2016年に計画されていた東京オリンピック構想では、この晴海ふ頭にメインスタジアムを建設し、選手村は江東区の有明地区に建設される予定でした。しかし、メインスタジアムは国立霞ヶ丘競技場を大規模改修して使うことになり、晴海ふ頭内に選手村が建設されることになりました。間事業者が参画して開発が進められる予定であり、工事費1057億円を想定しています。選手村の施設は、大会後に住宅に改装されます。特徴としては、

1.選手村は都有地である44ヘクタール内に整備される。
2.85パーセントの競技会場が、選手村から半径8キロ以内に整備されている。
3.選手村の居住ゾーンは3街区に分けて、約1万7000人の五輪関係者が宿泊可能な施設を建設する。
4.各住戸は、東京湾の風景が望めるつくり。周辺環境、海からのスカイラインを考慮し、様々な高さの住棟の配置とする。
5.大会終了後は住宅として供給する計画であり、民間事業者の開発への出資を促し、国や都の財政負担なしに整備する方針。




完成予想図その1。選手村内には広々とした広場や散策道、緑地帯などが整備されるのですね。




完成予想図その2。かつて晴海ふ頭には「東京国際見本市会場」の広大な施設があったのですが、1996年に江東区有明に東京ビックサイトが開業したことによって解体されました。それ以降は20年近くに渡って空き地のままだったのですが、ようやく再開発が始まることになります。




ところで、1964年(昭和39年)の東京オリンピックの際に使用された選手村は、現在は「代々木公園」の緑地帯として活用されています。代々木公園の脇に建っている臨時テレビ局(現在のNHK放送センター)がメインプレスセンターとなっていました。




太平洋戦争後はGHQによって接収され、在日米軍の「ワシントンハイツ」として使用されていました。ワシントンハイツは日本への全面返還後、1964年(昭和39年)に開催された東京オリンピックにおける選手村の本村・代々木選手村として整備されたのです。

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2020年、東京オリンピックの開催によって東京・首都圏はどう変わるか PART6

2014年05月13日 08時00分00秒 | 都市の時代と、東京


2020年の東京オリンピックの主要会場が集中するのは湾岸地区の「東京ベイゾーン」ですが、都心部の西側を中心に広がる「ヘリテッジゾーン」内の競技会場をまとめていきます。オリンピックのメイン会場として全面改修工事が計画されている国立霞ヶ丘競技場を中心として、競技会場が山の手地区に点在しています。新しい競技会場が多く建設されるベイゾーンと比較すると、こちらのヘリテッジゾーン内は、1964年(昭和39年)の東京オリンピックに使用された既存の競技会場の再利用など、低予算に抑えた配置となっています。

1.東京体育館(既設):収容人数8000人



卓球の競技会場として活用される東京体育館です。1954年の4月に東京体育館が完成し、1958年5月~6月のアジア競技大会(アジア・オリンピック)の会場や、1964年10月の東京オリンピックの体操競技、プールが水球競技の会場として使用されました。2006年4月より、施設内のリニューアル工事が実施されています。


2.国立代々木競技場(既設):収容人数12000人



故・丹下健三氏の建築作品である国立代々木競技場は、1964年(昭和39年)の東京オリンピックのサブ会場として使用されたもので、メインアリーナとなる第一体育館(本館、または「代々木オリンピックプール」ともいう)では競泳競技が、第二体育館(別館)ではバスケットボール競技が開かれました。今回の2020年オリンピックでは、ハンドボール会場として使用されます。


3.日本武道館(既設):収容人数11000人



日本の武道の聖地「日本武道館」も、2020年オリンピックに使用されることになります。1964年(昭和39年)の時には柔道会場として使用されましたが、今回の2020年オリンピックでも柔道会場として使用されます。


4.皇居外苑(仮設):収容人数1000人



東京駅の西側一帯に広がっている皇居外苑は、自転車競技(ロード・レース)のスタート地点となります。コースは、歴史的な皇居のお堀、気品ある公園そして沿道の並木道を通り、多摩の丘陵部へと続きます。


5.東京国際フォーラム(既設):収容人数5000人



JR有楽町駅前、都心のど真ん中に位置する東京国際フォーラムは、ウエイトリフティング会場として使用されることになります。


6.両国国技館(既設):収容人数10000人



ボクシングの競技会場となる両国国技館です。日本の国技である相撲の聖地は、ボクシングにとって理想的なすり鉢状の会場であり、観客は四方から競技を観戦することができます。




最後に、競技会場の全景の図です。



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