銀座六丁目10地区第一種市街地再開発事業 工事進捗率5% 2014年5月
中央区の銀座六丁目地区、国道15号線(銀座中央通り)に面して建っていた松坂屋銀座店の百貨店を含む2街区の再開発工事が現在実施されています。2013年6月30日に松坂屋銀座店が閉店し、その後すぐに百貨店を含めた周辺地区の建物の取り壊し工事が始まっています。再開発となる敷地面積は約9000平方メートルに及び、2013年中に現在の松坂屋銀座店建物の解体に着手し、2017年度の竣工オープンを目指しています。
2014年のゴールデンウィーク後の現在の様子ですが、松坂屋銀座店やその周辺の建物群の撤去が既に完成していて、中央通り(国道15号線)に面している銀座六丁目地区の一等地には、広大な空き地が広がっています。そして今から一カ月半前の2014年4月2日、再開発計画の概要がプレス発表されました。
銀座6丁目で最大規模の再開発、16年に複合施設が誕生
(ロイター)銀座6丁目で行われる大規模再開発10+ 件計画が2日、発表された。敷地面積9080平方メートル、延べ床面積14万7900平方メートルに、地上13階、地下6階の大規模複合施設が誕生する。竣工は2016年11月を目指しており、土地代を除く総事業費は830億円の予定。
昨年6月に閉店した銀座松坂屋跡地を含む2街区を一体的に開発する計画。商業施設やオフィスを含めた統一の名称を検討している。
地下2階―地上6階に位置する商業施設は、高級ブランドをはじめとする250―300のテナントを誘致する予定。売り場面積が4万6000平方メートルで、銀座三越の3万6000平方メートルを上回り、銀座最大規模となる。J.フロント リテイリング(3086.T: 株価)の山本良一社長は会見で「新百貨店モデルの延長線上で、全く新しい商業施設を開発していく」と述べ、従来の百貨店業態とは異なる展開を行う考えを明らかにした。Jフロント、森ビル、住友商事(8053.T: 株価)、L Real Estateの4社が一体で運営していく。
地上7階―12階はオフィスが占め、1フロアでは都内最大級となる。このほか、地下3階には渋谷区にある「観世能楽堂」が移転する。ここは、災害時には3000人の帰宅困難者受け入れが可能となる。
1階には観光案内所やバス乗降スペースを整備し、増加する外国人観光客への対応も充実させる方針。
(清水律子)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA3105420140402
計画概要
地区名称: 銀座六丁目10地区(東京都中央区)
事業手法: 第一種市街地再開発事業
施行者: 銀座六丁目10地区市街地再開発組合
組合員数: 15名(2014年3月時点)
施設建築物概要:施行区域面積 約1.4ha
用途 店舗、事務所、文化・交流施設、地域冷暖房施設、駐車場
敷地面積 約9080㎡
階数 地下6階、地上13階
建築物の高さ 約56m
延床面積 約147900㎡
構造 鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
公共施設等の整備:・観光バス等の乗降スペースの整備
※区域内道路「あづま通り」延伸部分の三原通り側への付替えによる
・「あづま通り」下の地下道整備
・屋上庭園の整備、ほか
経緯及び事業スケジュール
2003年2月 銀座六丁目地区街づくり協議会を組織し、検討を開始
2010年4月 銀座六丁目地区市街地再開発準備組合設立
2011年12月 都市計画決定
2012年12月 銀座六丁目10地区市街地再開発組合設立、事業認可
2013年6月 権利変換計画認可
2013年7月 既存建物解体工事着手
2014年4月 本体建設工事着工
2016年11月 竣工(予定)
再開発プロジェクトの特徴
商業施設
地下2階~6階に、約50000平方メートル(約15000坪)の床面積となる商業空間の創出する
周辺の商業施設との連続性を持ち、地域の拠点となる商業施設の整備する
業務施設
7階~13階に、都内最大級の1 フロア面積約6100㎡(約1800坪)
約50000㎡(約15000坪)の床面積となるオフィス空間を銀座エリアに創出する
文化施設 地下3階に、約1600㎡(約480坪)の多目的ホールの整備する
観光拠点
「(仮称)銀座観光ステーション」
観光客受け入れのスペースや、観光バス等が停車可能な乗降スペースを整備する
屋上庭園 銀座エリア最大となる地域に開かれた約4000㎡の屋上庭園を整備する
住友商事 『銀座六丁目10地区第一種市街地再開発事業』 2016年11月、ワールドクラスクオリティの商業施設が誕生
http://www.sumitomocorp.co.jp/news/detail/id=27806?tc=bx
銀座六丁目地区
松坂屋銀座店の百貨店があった場所は「中央区・銀座六丁目地区」といいます。銀座地区を東西方向に横切っている晴海通りの南側にあるこの界隈は、JR新橋駅や汐留シオサイトの高層ビル群、浜離宮庭園の緑地帯にほど近く、新橋地区のオフィス街の雰囲気が強いです。現在の銀座六丁目界隈は、明治時代以前には「尾張町二丁目地区」と呼ばれていたのですが、1920年(昭和5年)に地名が解消された経緯があります。
5月中旬、ゴールデンウイーク後の平日の時間帯の銀座六丁目交差点前にやってきました。午前10時に周辺の百貨店や商店などが開業する前の時間帯だったので、人通りはほとんどありませんでした。
文字通り、綺麗に更地となってしまった松坂屋銀座店の百貨店の建物があった場所です。松坂屋の建物の裏側にあった建物群を見渡すことが出来ます。
銀座のメインストリートである中央通り(国道15号線)脇の歩道を散策していきます。百貨店の建物が文字通り消えてなくなり、開放感にあふれる街並みとなっていました。
中央通りに面した敷地の境界線には、頑丈な工事用フェンスが設置されています。
工事用フェンスに設置されている説明板を撮影しました。
銀座五丁目交差点前にやってきました。今まで見てきた銀座の街並みのイメージが一変してしまいそうなほど、開放感のある街並みの風景になっていました。
基礎工事が終わればタワークレーンの組み立てが始まり、鉄骨が組まれていくのでしょう。建物の完成は今から2年後の、2016年11月となっています。
再開発工事現場周辺の地図です。