La douce vie

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荒川静香「金メダルへの道」

2007-02-24 | book/comic
トリノ・オリンピックから早1年。荒川選手の演技は美しくその感動は色褪せることがありません。

この本はNHK取材班が荒川選手のオリンピックシーズンを半年に渡って取材
世界女王として迎えた世界選手権での敗退からオリンピック女王として再起を遂げるまでを丹念に描いたものを書籍化したものです。
グランプリ・シリーズを強豪選手が居並ぶ大会に派遣された荒川選手は最初はふさぎこむものの、浅田真央選手に対して自分にはない「何か」を見出します。
全日本選手権もかろうじて3位にとどまり、オリンピック行きのチケットを手にした荒川選手は大きな行動に出ます。コーチの変更、曲目の変更。
それもすべてはオリンピックで最高の演技をするため。
ショートプログラムを首位と僅差の3位のジャッジが出た時、荒川選手はキス&クライで満面の笑顔をしていました。あ、荒川選手はこの順位に不満もプレッシャーも感じていない、と思いフリーにはよい気持ちで臨めるのではないかと期待しました。
フリーの最終グループの練習でも一番落ち着いた顔をしていました。その顔を見たとき、金メダルとは思わないまでも「荒川選手は失敗をしないだろう」という予感がありました。
それも全力を尽くして練習に励み満を持して迎えたオリンピックを心から楽しもうとした荒川選手の精神コントロールが上手く結びついてのことと分かります。

技術、表現力の総てが揃った荒川選手がオリンピックという大舞台で世界に「これがフィギュアスケートですよ」と演じている姿は同じ日本人としても誇らしく感じたのでした。

トリノから1年、東京で向かえる世界選手権。新世代の大会として注目される今大会。日本人選手は男女共さらに急成長。非常にたのしみです。