「赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。」青柳碧人 2024-12-12 | book/comic 赤ずきんが探偵となり、旅をしながら誰でも知っている童話の登場人物達と出会う。 それぞれの物語をベースにして、殺人事件が起き、赤ずきんが謎を解く。なかなか、面白かったです。 児童書や児童向きでないことは確かです(笑)
「婚活食堂」山口恵以子 2024-11-25 | book/comic 四谷の「めぐみ食堂」は、女将の恵が一人で切り盛りするおでん屋だ。 元・人気占い師の恵は、ある事情があって今は“見る力"を失っていたが、結婚のさまざまな悩みを抱える常連客と接するうちに、“男女の縁"が見えるようになって――。 元々不思議な能力を持つ人が占いを後から勉強する、というエピソードはなんかありそうな気がする。 おでん屋さんですが、お通しも美味しそうです。 最後は以外な展開で終わりかますが、真行寺(恵のプロデュース&相談相手)や興さん(占い師匠)の過去も明かされます。 シリーズ物のようなので、次巻も読んでみたいと思いました。
「流星の絆」東野圭吾 2024-11-11 | book/comic 両親に内緒で流星を見に行った3兄弟だが、流星は見ることができなかった。 三人が家に戻ると両親が殺されていた。 時間が経っても犯人は捕まらない。 社会に出て、詐欺にあったことから、三人は詐欺を始める。 三兄弟の末っ子の静奈の美貌を利用して金銭に余裕のある人物にターゲットを定めるのだが、洋食屋のチェーン店の御曹司とその店のハヤシライスを食べると亡くなった両親の味だった。 詐欺をしている負目は分かるけれど、警察に対しての不信感なのか、情報提供が凝りすぎている。 明るい兆しを感じる終わり方は東野作品には少ない方では。
カササギ殺人事件 アンソニー・ホロビッツ 2024-10-31 | book/comic 1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。鍵のかかった屋敷の階段の下で倒れていた彼女は、掃除機のコードに足を引っかけたのか、あるいは……。 その死は小さな村の人々へ徐々に波紋を広げていく。 消えた毒薬、謎の訪問者、そして第二の死。病を抱えた名探偵アティカス・ピュントの推理は――。現代ミステリのトップ・ランナーによる、巨匠アガサ・クリスティへのオマージュ作品。 アガサ・クリスティのオマージュらしく、確かにそういう雰囲気がする。下巻は上巻がいわば劇中劇となり、二重に楽しめる。
「今日のハチミツ、あしたの私」寺地はるな 2024-10-17 | book/comic 蜂蜜をもうひと匙足せば、あなたの明日は今日より良くなる──。 「明日なんて来なければいい」と思っていた中学生のころ、碧は見知らぬ女の人から小さな蜂蜜の瓶をもらった。 それから十六年、三十歳になった碧は婚約者の故郷で蜂蜜園の手伝いを始めることに。 ところが、最初に思い描いたのとは違う方向へとなっていく。 アーティストを辞めて家業を手伝うという婚約者の安西、押しかけた修行先の養蜂家の黒江とその家族。 スナックのママをしているあざみさん…… この方の小説は友人から教えてもらいました。 最初の方で予想された結末に向かって行ったけれど、なかなか楽しんで読めました。
「パラドックス13 」東野圭吾 2024-10-03 | book/comic 13時13分13秒、街から人が消えた。無人の東京に残されたのは境遇も年齢も異なる13人の男女。なぜ彼らが選ばれたのか。大雨と地震に襲われる瓦礫の山と化した街。そして生き抜こうとする人達の共通項が見えてくる。 世界が変われば善悪も変わる。 殺人すらも善となる。 極限の状態で見えてくる人間の真理とは。 --この世界の謎を解く鍵は、数学的矛盾<パラドックス>にある。 こういう世界観を作り出すのに、読者に対して納得させるうまさに感心させられます。 元の世界に戻るために、仮説を立て、実行していくのですが、間違いもありうる訳で、ヒヤヒヤします。 都心で悪天の中、サバイバルをする様子を読み進める中で、大きな震災の後に着想を得て書かれたものではないかと思いました。
「無用の隠密」 藤沢周平 2024-09-19 | book/comic 作家デビューを果たす数年前、無名時代に雑誌掲載された短篇14篇と文庫化にあたり、新たに「浮世絵師」を収録。 未収録短編集。 最初の物語は大風呂敷で登場人物の数も多く、本当は長編予定だったのではないかと思う。 藤沢周平さんにしては珍しく、古代エジプトの実在の人物をモデルにした作品もある。
「豆の上で眠る」湊かなえ 2024-09-05 | book/comic 子供の失踪事件が起きる。 母親は必死に娘を探す。母親は嘘までつき、失踪した娘の妹に怪しい家を探らせるが、妹はそれを拒めない。やがて、学校でも孤立するが…。 失踪事件を軸に周りの人々の心理や行動を丹念に描いている。 (巻頭に書かれているので、ここはネタバレではない?)姉が帰ってくるまでの辛い状況や周囲の思いやりや幼稚さからかる行動まで。 戻ってきた姉に疑いの目を向けるのは、失踪当時の母からの命令や周囲の子供からの仕打ちを誰にもぶつけられることが出来なかったことへの鬱屈した思いが姉に向かったのは(姉には気の毒だが)周囲の子供と同様、幼稚さからくるものだろうな、と思い読み進めた。 最後は湊さんらしい驚きがありました。
「おそろし 三島屋変調百物語 事始」宮部みゆき 2024-08-22 | book/comic 川崎宿のおちかは自分の身内の中でおきた惨劇のため、心を閉ざし、叔父の三島屋へ預けられる。 おちかは三島屋で甘えることなく、女中働きをして日々を過ごすのだが、叔父はおちかの心の荒療治として、百物語の聞き手をさせる。 おちかの元へきた者たちの語る内容は不思議でもあり、恐ろしくもあるが、その恐ろしさは人の業の他ならないと思える。
「スイスのかわいい宝物」 Chiemi Clavadetscher 2024-08-08 | book/comic 大切なものに囲まれた、スイスの暮らしと愛らしい雑貨。* ドイツ・フランス・イタリアなどに囲まれた小さな国スイス。 自然が豊かで、どこかスローでゆったりとした暮らしが魅力的。 一つ一つていねいに集めた雑貨や日々の暮らしを、たくさんの写真とともに紹介します。 「マルタのやさしい刺繍」の主演女優、シュテファニー・グラーザーのインタビュー記事も掲載。 この映画は私のお気に入りでもあるので、嬉しかったです。