沖縄旅話の途中ですが、時々ブレイクしていこうと思っています。
「空中庭園」角田光代
美しいタイトル。リンクをさせていただいているぎんぺーさんも感想をかかれていましたが、読みたいと思っていた1冊。母親から逃げ出すため結婚をした妻、二人の愛人を持ち失われた青春に未だに未練をもつ夫、二人の子供、夫の愛人、妻の母と登場人物それぞれにスポットを当てて描く。登場人物の誰にも親近感がわかないが、話の展開に非常に惹かれる作品。人間、人のことはよくみえても自分のことは本当によくわかっていないものである。
「今夜は眠れない」「夢にも思わない」宮部みゆき
下町に住む主人公の少年が事件に巻き込まれ、事件の真相を追う。宮部みゆきは子供に対しても暖かいメッセージを向けている。浮気性のお父さん、決して美人ではない女の子、秀才の友達。子供なりに落ち込むこともあるけれど、それは誰しも1つ2つはある悩みなのだ。中学生くらいにお勧めしてもよい本では?
「聖ジャンヌと娼婦ジャンヌ」藤本ひとみ
ジャンヌ・ダルクを聖女としてでなく妄信的な一人の少女として娼婦の目から物語られている本。藤本氏得意のフランス史。もう少しジャンヌ・ダルクを深く描いてくれたもっと楽しめたと思う。