ここからも続きなので、まだ楽しみはとっておきたいの!という方はまたのお越しを楽しみにしてます!
順番が違ったらごめんなさい。
織田選手は、表現の仕方がよくないかもしれませんが、JAPAN OPEN(じゃなくって、カーニバル・オン・アイス?)のバトル選手のような感じ。アイスダンスの選手達がリンクの中で心細そうに待っているのが印象的でした。織田選手は試合ではいつもすっごく強いのにExだと意外なところで転んでしまうことがある。そこはご愛嬌。織田選手の明るい個性にあったプログラムでした。ちなみにオープニングの衣装はカーニバル・オン・アイスのExで着ていたもの。と~っても足が長いのが分かりますねぇ。
そして中野選手は元アイスダンサーの宮本さんの振付のExではなく新しいExを披露。今までの佐藤コーチのつくったアメージング・グレースからの流れを踏襲した感のあるプログラムです。
中野選手はこの前の世界選手権のSPで本当に素晴らしい演技をしてくれてました。この1年間の中野選手の「SAYURI」を通しての成長ぶりは感慨深いものがあります。
ドーナッツ・スピンをした時、私の席からとても近い位置だったので世界一のドーナッツ・スピンを堪能しました。スピンの流麗さ、スピード、軸の安定感、本当に素晴らしいです。素晴らしいといえば今回の衣装もお母様の手作りなのですね。お母様、すごすぎます。
この日の楽しみは海外スケーターが豪華メンバーであること。素人スケートファンの私でもさすがに理解できます。
アイスダンスの2年連続のチャンピオン(残念ながら引退ですが)アルベナ・デンコワ&マキシム・スタビスキーはデンコワさんの背中がとても音楽を物語っていて、これこそ大人の滑りです。マキシムさんは前からちょっと気になっていたけれど、お腹が・・・。ちょっとぎりぎり。ファンの方ごめんなさい。でも、あんなに凄いリフトをするには必要なのかもしれない!と思い直す私でした。アイス・ダンスは木戸・渡辺組、坂頂兄弟組、有川・都築組と立て続けにいなくなってしまい、寂しいところ。リード兄弟が日本にやってきてくれましたが、これからも日本選手が増えてくれるとうれしいです。
そして、こちらも引退を発表した(?仄めかしただけですか???)ペア。シュエ・シェン&ホンボー・ツァオ組。このお二人はペアで一番好きです。しかも、氷上でプロポーズまでしてしまい、少女漫画の理想をそのまま現実にしてしまうお二人。うーん、関係ないけど「君島明さんに似てるなぁ」と見るたび見るたび思ってしまいます。MY WAYをダイナミックに表現。昨年はジョニー・ウィアーが使っていた曲。素晴らしいオーベーションが送られていました。ペアも日本は不毛地帯。Jrが誕生したと評判になりましたが、強化指定選手は二人で名前は載っていなかったように思いますが。ちょっと心配。
女子はキム・ヨナちゃんが花を添えてくれました。ピンクのスパンコールの効いたトップスはとってもきれいで、ヒップ・ハングのパンツは彼女のスタイルの良さを強調しています。パンツは白にしてもかわいいと思うのだけれど、と年上のお姉さんは余計なお世話を焼こうとするのですが、ピンクを選ぶあたりが16歳の愛らしさなのだと思います。Exは前シーズンのイメージを踏襲した感じです。
ダバディさんのインタビューではとても落ち着いて、若いながらおくゆかしく知性を感じさせる応対でした。ミシェル・クワンさんを憧れているそうですが、インタビューの応対は荒川選手のようでした。
そして、ランビエール選手。一段と大きな声援。この日一番だったかもしれません。
HPで衣装がなくなった。と書かれていたように解釈していますが、シマウマの衣装は大丈夫か!と心配になる私です。
「ロミオとジュリエット」のボーカル・バージョン。氷上に薔薇の影が落とされてる、凝った照明の演出!と思ったら本当に薔薇が置いてありました。ランビエール選手特有の滑らかさと躍動感。そして素晴らしいスピン。ランビエール選手のスピンの軸は本当に芯がしっかりしていて、「これがスピンだ」という感じがします。中野選手のドーナッツ・スピンで感じたのと同様、きっと最小限の力で最大限のスピードを出しているのだろうと思います。アンコールにはあの「フラメンコ」の後半部を披露。とても贅沢な時間でした。
演技が終わると「ここは世界選手権の会場かっ!」というくらいスイスの国旗とてんとう虫が会場を埋め尽くしていました。
そしてオオトリは高橋選手。
きっとオフシーズンは普通の若者としての欲求を満たすべく茶髪にしたりロン毛にしたりしてるだろうと思ったのですが、世界選手権と同じようなイメージです。眉毛もちゃんとあって、個人的には今のルックスはとてもいいと思います。
「ビヨーク」意外な選択です。
ビヨークはどういう歌手か、と言われると捉えどころのない、枠にはめられないシンガーです。ライトは紫とかピンク系だったけど、私の中のビヨークは北欧の黒い森のミスティな感じ・・・スモーキー・グリーンとでも言いましょうか。
スピンもステップも不思議な捉えどころのない感じでうまく咀嚼できないうちに終わっていました。「ロクサーヌ」が見る毎に進化していったように、これから高橋選手がこのExをどう解釈して、どう魅せていくのか楽しみです。
ちなみに衣装はこれまた表現の仕方が悪いのだけれど昨シーズンの織田選手のSPとFSをたして2で割った感じでした。
アンコールでは「オペラ座の怪人」の中盤5回連続ジャンプの後半部から披露。
私はストレートラインステップに入る前に怪人の苦悩を現すかのように頭を抱えて回転をする高橋選手の演技が非常に好きです。
この名プログラムをもしかしたら今後観る機会はないのかもしれない、と思うけれど、高橋選手と「振付師」モロゾフ氏は今後も素晴らしいプログラムを披露してくれるに違いない、と確信に近い思いがあります。振付師と表現者としての二人は今、相思相愛の関係に思えます。まだ、来シーズンのプログラムは知らないけれど二人がどんなプログラムを作り上げてくるか楽しみです。
エンディングでは織田・高橋・ランビエールたちが男性が前面トップでかっこいいジャケットダンスを披露!最後のエンディングではお約束のように選手達が手拍子をしていたけれど、ランビエールは音楽にあわせて踊っていて、「こういうことが自然にできるようになれば、日本の選手ももっともっと心から音楽を体現できる選手が増えるようになるのかも」とついつい思うのでした。
とにかく、満足・満足。新シーズンが楽しみです。
怪我で欠場した浅田姉妹・安藤選手・澤田選手もグランプリ・シリーズまでには元気になって戻ってきて欲しいです。