「時のみぞ知る クリフトン年代記 第一部」 ジェフリー・アーチャー

ジェフリー・アーチャー氏の真骨頂、「ケインとアベル」や「チェルシーテラスへの道」系のサーガ物。

１９２０年台ハリー・クリフトンは貧しい家庭に生まれる。ある時、仕事に出た父は謎の失踪（死？）。叔父も窃盗容疑で逮捕され、母は一家を支えるために働きに出る。
学校へは行かず、港で叔父にくっついて回るはハリー少年は、やがて、ある天から与えられた才能を見出され、周囲の人に支えられ、名門校へ進む。

ハリーの出生の謎、母の仕事の努力、ハリーの学校生活の困難と友情、ハリーを導く世捨て人になった英雄、運命の恋。と盛り上がる要素満載。しかも、よく使われる話しのパターンがいくつも出てくるので、ちょっとそれもどうだろう、とも思いますが、それでも楽しめます。それにしても、こんなにテンポよかったんだな、ジェフリー・アーチャーは。伏線がすぐに使われます。

1つの事象に対して、様々な登場人物の立ち位置から描かれるので、多面的。謎もそれによって明かされることもある。

続編を手に入れるのはいつになるだろう？？？それまで話を覚えているといいのですが。