大阪グルメ倶楽部

メンソールのグルメレポート&オフレポート

ラ・バッロッタ(イタリアン/日本橋)

2007年11月04日 15時16分15秒 | イタリアン
 伝説になっているのかどうかは知らないけれど、昔『キュイエール』という店があったところに『ラ・バッロッタ』がある。シェフはその昔は、西本町にあった『トラットリア・アミチェッティ』におられたはず。メンソールは『アミチェッティ』を結構気に入っていて、その後、メンソールのブログを読んだ方が突入を試みたらしいんだけど、「メンソール、『アミチェッティ』なくなってたで…」と教えてもらったりした。その後、「メンソール、星山さんは『キュイエール』跡地で『バッロッタ』をグランドオープンさせたで…」という情報をいただいてて、行ってみたいと思いつつなかなか行けなかった。情報もらってから実際に行くまで一年もかかった。

 18:00に店に入って、ビールを飲みながらメニューを吟味する。メニューはカウンターの上の黒板に書かれているので、長時間見上げていると首が痛くなったりする人がいるかもしれない。前菜、パスタ、魚料理、肉料理、デザートからセレクトできるが、ボリュームは若干多い目なので、全種類制覇は難しいと思う。二人で行って、前菜、パスタから二皿、メインは魚か肉から一皿というチョイスが良いと思う。健啖家であれば、前菜から一皿、魚一皿、肉一皿というチョイスでも行けると思う。その分ワインも進むと思うが…。

 前菜は大山地鶏のカルパッチョ。あんまり酸味は効かせてなくて、塩味もそれほどではなくて、素材の持ち味を前面に押し出している感じ。加えて、添えられてる野菜達の主張がすごい。自分たちが主役なんだと言いたげなんだけど、やっぱり主役は地鶏なんだ。地鶏と野菜達が、それぞれに個性を主張してるんだけど、それぞれが邪魔をしあうことなく持ち味を発揮しているという感じ。合わせたグラスワインは微発泡のもので、酸味がさわやかで若干の苦みがあるもの。

 二皿目のパスタは、ファルファッレにした。なぜかメンソールはショートパスタが好きなのだ。ソースもズワイガニ&ブロッコリのクレマだし…。ソースの方は、柔らかめの味わい。ブロッコリーの姿はなく、ペースト状になっていて、薄緑色のソースの中にズワイガニの香が織り込まれているような感じ。対して、ファルファッレ自体は挑発的に塩分が強い。同じ鍋で茹でているので、ファルファッレ以外のパスタも塩味きつい目になってると思うけど、それほど鋭い感じではなく、丸い感じの塩味になってる。

 さて、メインはミルク豚のロースト。ミルク豚というのは、ミルクだけで育てられた豚と言うことではなくて、シェーブルというチーズを餌に混ぜて与えた豚のことらしい。なので、豚独特の香ではなく、どことなく獣肉の香&味がするというのが星山シェフの弁。メンソールは、臭いのきつい素材も平気なので、それほど獣肉の香とかが気にならない。指摘された初めてそうかもしれないと思ったりはした。これも添えられている野菜達がすごくて、一番感動したのが門真蓮根。イタリアンで蓮根を使うと言うこと自体が珍しいとも思うけど、蓮根を焼き芋のようにホクホクした感じに調理するのは難しい。噛む度に、歯が繊維を切断しているような歯ごたえではなくて、目をつぶって食べさせられて、これを蓮根と当てられる人がどれくらいいるんだろうかと思うくらいホクホクに仕上がってる。あとは、インカの目覚めとか間引き大根がしっかり脇を固めてる。

 ドルチェのあとは、エスプレッソをドゥッピオで…。メンソールは18:00に入ったので最初の客だったんだけど、このあたりになると満席になった。しかも周りは女性客ばかり。なぜ男達はいないんだ?。なぜ、こんな良い店をデートに使わないんだ?。食後酒にグラッパを飲みながら、「ひょっとして、リモンチェッロとか隠してませんか?」と聞いてみたら、あるとのこと。「別に隠してるわけではありませんが…」と言われてしまったが…。カウンターに並べられたのは、通常のリモンチェッロと自家製リモンチェッロ。両方飲んでも良かったんだけど、ここまででビール、グラスワイン、ボトルワイン、グラッパを飲んでるから、一杯だけにしようと言うことで、自家製リモンチェッロをいただいた。レモンの味と香が鮮烈に広がり、レモンの皮の苦みも若干後から追いかけてくる。スピリタスにレモンをつけ込み、アルコール度数の調整をシロップで行ったような作り方で、度数は45°くらいあるらしい。「レモンは国産を使ってくださいね」と、星山シェフ。「ポストハーベストですか?」と聞くと「ワックスです」とのこと。

 とってもセクシーな店でした。『アミチェッティ』の時も、大阪野菜を巧みに取り入れたイタリアンを供してくれていたけれど、それは『バッロッタ』にも継承されている。前菜の大山地鶏もメインのミルク豚も、メインの食材のうまさと共に、脇を固めている野菜達は、それだけで主役を張れるほど個性的で主張がある。もちろん、メインの素材はそれら脇役を押さえ込むのではなく、相互に引き立たせながら輝いているという感じ。店の構造は少し変わってて、カウンターのすぐ向こうがキッチンではなくて、サービス用の通路があってキッチンになってる。なので、シェフとの距離は少しあるんだけど、シェフは目(アウエアネス)がすごく良くて、ことあるごとに話しかけてくれる。そういうこともあって、絶対にカウンター席に座るべし。シェフの真っ正面に陣取れる左から二つめの席がベストだと思う。ただ、他の客には話しかけることはなかったので、メンソールが他の客とは違うと感じたのかもしれないので、真っ正面の席を取っても話しかけてくれるかどうかは判らない。18:00に入ったから、他の客がいなかったと言うこともあるんだろうと思う。


(店  名) ラ・バッロッタ
(ジャンル) イタリアン
(所 在 地) 大阪市浪速区日本橋東1-1-9
(電  話) 06-6647-3371
(営業時間) 11:30-14:30、18:00-20:00
(定 休 日) 不定休
(ウ ェ ブ) http://www.la-ballotta.com/

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