昔住んだ町に出かけた
市街地は今郊外に拓けて
昔栄えた商店街は
3丁目の夕日のように
昭和の趣を残すも
空き家や空地が目につく
時間があったので
スーパーの駐車場に車を置き
駅裏の路地から路地へ
気の向くままに歩いた
今の自分の視点は
感性に欠けて定まらない
怪しい人に
見えるかもしれない
工場だった広大な跡地なのか
所々朽ちた赤い煉瓦塀に囲まれて
大きな屋敷と
古い煉瓦塀には不似合いなマンション
何の工場あとなのだろうか
この塀はいつ頃のものだろうか
今の自分は建造物ばかりに
目が向く
国道を横切り路地を
山手方向にやはり縦横に進んだ
小さな八百屋だったらしき角を
曲がると縁台に蜜柑数個を並べて
祖父とも父ともつかない男性と
3▪4歳の男の子が
暮れかかる日差しのなかで
蜜柑を食べている
目が合いこんにちはと通りすぎる
後ろから男の子がまた来てねと
追いかけてくる
ありがとねとまた路地を曲がると
土手の深い川に出た
川底は平たな石が並んでいる
この深さの土手は
この頑丈な石は
幅の狭さにに似合わない
この川の安全を守るためだろうと
勝手に納得して
しばらく土手を歩いた
この川はIR誘致予定の
マリーナシティのある
和歌山湾へと流れていく
ここに
こんなに素朴で素晴らしい
風景がある
時がとまっているような
風景がある
なんだか急いで
世界に追い付け追い越せと
経済戦争をする必要なんて
あるのだろうか
さっき会った小さな子が
大きくなったとき
さっき歩いてきた路地達は
どんな風になっているのだろうか
市街地は今郊外に拓けて
昔栄えた商店街は
3丁目の夕日のように
昭和の趣を残すも
空き家や空地が目につく
時間があったので
スーパーの駐車場に車を置き
駅裏の路地から路地へ
気の向くままに歩いた
今の自分の視点は
感性に欠けて定まらない
怪しい人に
見えるかもしれない
工場だった広大な跡地なのか
所々朽ちた赤い煉瓦塀に囲まれて
大きな屋敷と
古い煉瓦塀には不似合いなマンション
何の工場あとなのだろうか
この塀はいつ頃のものだろうか
今の自分は建造物ばかりに
目が向く
国道を横切り路地を
山手方向にやはり縦横に進んだ
小さな八百屋だったらしき角を
曲がると縁台に蜜柑数個を並べて
祖父とも父ともつかない男性と
3▪4歳の男の子が
暮れかかる日差しのなかで
蜜柑を食べている
目が合いこんにちはと通りすぎる
後ろから男の子がまた来てねと
追いかけてくる
ありがとねとまた路地を曲がると
土手の深い川に出た
川底は平たな石が並んでいる
この深さの土手は
この頑丈な石は
幅の狭さにに似合わない
この川の安全を守るためだろうと
勝手に納得して
しばらく土手を歩いた
この川はIR誘致予定の
マリーナシティのある
和歌山湾へと流れていく
ここに
こんなに素朴で素晴らしい
風景がある
時がとまっているような
風景がある
なんだか急いで
世界に追い付け追い越せと
経済戦争をする必要なんて
あるのだろうか
さっき会った小さな子が
大きくなったとき
さっき歩いてきた路地達は
どんな風になっているのだろうか
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