玄米食専用品種の「金のいぶき」は健康志向の需要に向けた品種で,昨今の「内食」需要も相まって,生産・出荷数量の拡大が求められる品種の一つです。しかしながら,当品種は,従来品種と比べて収量のバラツキが大きく,安定生産が難しい品種特性があり,栽培技術の普及・向上がより求められます。
JA新みやぎみどりの稲作生産部会涌谷支部では13.5ha(12人)で生産を行っており,育苗や本田での生育状況確認,追肥診断など,栽培技術の向上に向けて熱心な取り組みを行っています。
今回は,本年産の金のいぶきの生産実績に関する検討会が開催されました。本年産の作付に向けては,これまでの栽培経験から,ケイ酸質資材の施用や減数分裂期追肥の実施を対策として導入しており,昨年を上回る収量確保ができました。普及センターからは,本田での生育状況の観察結果や収量構成要素の特徴から,対策が有効に働いたと見られること,気象条件に助けられた部分もあること等を説明し,次年度の生産に向けて参考となるよう助言しました。参加者からは,「今年は手応えがあった」,「来年は生産拡大したい」との前向きな意見・感想が多く出されました。
「金のいぶき」の安定供給に向けては,収量の安定的確保を基本とした持続的な産地形成が重要であるため,普及センターでは今後も継続して支援していきます。
実績検討会の様子
<問い合わせ先>
美里農業改良普及センター 先進技術班 TEL 0229-32-3115,FAX 0229-32-2225