宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

ハビタブルゾーンの巨大惑星 地球型? 金星型?

2014年07月03日 | 宇宙 space
オーストラリアの研究チームが、
16光年彼方の暗い星を回る惑星“グリーゼ832c”を発見しました。
地球の5倍以上の重さがある“グリーゼ832c”は、
濃い大気が熱をかかえこむ金星のような“スーパービーナス”の可能性が高いそうです。
グリーゼ832c(イメージ図)と地球。
グリーゼ832cは、厚い雲に覆われた
岩石惑星であった場合を想定している。

“グリーゼ832c”は、つる座の方向16光年彼方にある赤色矮星グリーゼ832を、36日周期で回る系外惑星です。
惑星の重力で振り回される主星の、
わずかな動きのぶれから検出されたんですねー

主星からの距離が、太陽~地球の0.16倍前後(太陽~水星の約40%)と、主星に近いところにあります。


液体の水が存在できる範囲“ハビタブルゾーン”からは外れているように思えるんですが、
主星は太陽よりもずっと暗いので、“グリーゼ832c”は“ハビタブルゾーン”に収まっているようです。

ただ、“グリーゼ832c”は地球の5倍以上の重さがあるので、
その重力で集められた濃い大気が熱をかかえこんで、灼熱の世界になっている可能性もあるんですねー
もしそうなら、“グリーゼ832c”は“スーパービーナス(金星の大型版)”ということができます。

現在分かっている情報に基づいて、
惑星生息可能性研究所が定める“地球類似性指標”を計算すると、
“グリーゼ832c”は、
これまで見つかっている中で、3番目に地球に似た惑星ということになります。

でも、未確定の体積や大気などの数値次第では、
地球とは似ても似つかない可能性もあり、今後の確認観測が待たれるんですねー

それと、グリーゼ832にはもう1つ、およそ9年周期で“グリーゼ832c”よりも外側を回る、
木星型ガス惑星があります。
外側に木星型惑星があり、
内側の“グリーゼ832c”が、実際に地球や金星のような岩石惑星だとすると…
まるで太陽系のようでもあり、その点でも興味深いことなんですねー