宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

宇宙線の“ホットスポット”を発見

2014年07月14日 | 宇宙 space
アメリカ、ユタ州の砂漠にある巨大な観測装置が、
北斗七星のそばに“ホットスポット”があることを突き止めました。

そして、この“ホットスポット”が、
地球に絶えず飛来している超高エネルギー宇宙線の発生源かもしれないんですねー

宇宙線の発生源を絞り込むために
使用されたアメリカ、ユタ州のテレスコープアイ
長時間露光の撮影により上空を
星たちが回っているように見える。
1世紀あまり前に発見された宇宙線は、宇宙を飛び交う原子核で、時おり地球にも飛来します。

大部分は、太陽や近くの爆発している恒星が発生源なんですが、
もっとも強力な宇宙線は、天の川銀河の外から飛来していて、その発生源はいまだ特定されていないんですねー

今回、高エネルギー宇宙線の発生源と思われる区画を、特定できたことは朗報なんですが、残念ながら、この区画はとてつもなく広く、北の空の40度に及び、満月の80倍に相当する円になります。


ただ、この区画では特に大きなエネルギーを発生する出来事がいくつか起きていて、
注目もされているんですねー

たとえば、大爆発している星が物質を吐き出したり、
大質量ブラックホールが、さらに大きなジェットを吐き出したりしています。
そして、いずれも高エネルギー宇宙線の発生源である可能性を秘めています。

今回の観測で用いられた装置はテレスコープアイといい、
宇宙線が、大気の上層にある空気の分子と衝突した際に生じる、
かすかな閃光や“二次粒子”のシャワーを発見してくれます。

理想は、こうした閃光の方向を見るだけで、宇宙線の発生源を特定できること。
なんですが実際には、閃光の軌道は銀河間の磁場によって曲げられることに…
つまり、発生源を正確にたどるのは不可能ということになります。

なので今のところは、
磁場の影響を受けた宇宙線の発生源が必ず含まれる、
かなり広い区画しか示せないということです。