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-このエントリーはようやく落ち着いた1ヶ月後に、当時の日付で書いている--
あけて、8月15日、今日は終戦記念日だ。世間一般はお休みなのに、腕の良さそうな
大勢の医師、看護師に囲まれて、手術を受けることになった。
骨盤の手術は大掛かりなもので、麻酔医二人と外科医二人、研修医一人、数名の看護師
のチームが朝の9:30から16:00まで、6時間半に渡る手術であった。
後でCTと術中の写真で説明されたが、AO財団が標準化したKocher-Langenbeck
手法に従って手術したのだそうだ。
この手法はまず右足ハムストリング他の筋肉を300mm程度切開し、筋肉の中を走っている
坐骨神経を慎重に横に寄せた後、さらに筋肉を切り開き、骨盤に達する。そして骨盤大腿骨
臼蓋の割れた数片の骨の内一番大きな骨片を骨盤に螺子止めする。その次に、固定された
骨片と骨盤に跨るようにチタンのバックアッププレートを入れ、それで骨片と骨盤に螺子止め
し、さらに小さな骨片を元の位置に引き寄せる。といような手術で有ったらしい。
(詳細は注記1参照)
「有ったらしい。」と言うのは、私の覚えているのは、手術室に入って全員が挨拶してくれた
ことと、若干のブリーフィングを聞いたのみ。全身麻酔が始まり、即、昏睡し、手術が終わって
から、覚睡したので、手術は6時間半ではなく、私的にはほんの一瞬のことであった。
で、手術後のCTがこれ。骨盤から骨盤にかけて、チタンプレートが渡され、そのプレート
で、骨片を支えているのが分る。(チタン周りには影響で若干ノイズがある)
注記1:この文章が分りにくい、、、どんな手術であるか興味がある、、、怖い物見たい、、、
私は気が強い方だ、、、 と思う方は、AO Foundation の日本語ビデオがある。
さすがに、実際の手術ではなく、人体模型を使ったビデオだ
リンク: http://www.aovideo.ch/published/player.2.aspx?id=20134jjm0198 )
ランゲンベックアプローチで修復される前の骨盤周りの様子。
追記: 腕の良い外科医とその後の3ヶ月間のリハビリにより、数年後の今も、健常者とほぼ同じ生活ができている。骨折にもかかわらずアラセブで100km超のサイクリングが出来ているのは良き医療チームのおかげだ。