そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

初夏の風に揺れる風鐸

2010年05月13日 | 3~5月の草木
ホウチャクソウ、漢字で書けば「宝鐸草」

お寺などの古い建物の軒先に揺れている飾りの「風鐸(ふうたく)」
その姿を思い浮かべて、この名前がつけられたとか。

宝鐸と風鐸とは同じ意味です。
こんなものです。ご存知でしょう?

これは奈良の薬師寺のものです。




高校一年生の国語の時間に、こんな詩を習いました。
     

      甃のうへ 三好達治

     あわれ花びらながれ
     
     おみなごに花びらながれ
     
     おみなごしめやかに語らいあゆみ
     
     うららかの跫(あし)音 空にながれ
     
     おりふしに瞳をあげて
     
     翳(かげ)りなきみ寺の春をすぎゆくなり
     
     み寺の甍(いらか)みどりにうるおい
     
     廂(ひさし)々に
     
     風鐸(ふうたく)のすがたしずかなれば
     
     ひとりなる
     
     わが身の影をあゆまする甃のうえ

              (詩集『測量船』から)

この詩を習ったときから、私は風鐸に憧れるようになりました。

そして、別名にその名を持つホウチャクソウの花の姿も・・・・



私が見てきたのは、鉢植えにされているので小さくて花がたくさん付いていませんが、野に在るものは、細い茎にたくさんの花が揺れて、とても風情があります。


ホウチャクソウはまたの名を「キツネの提灯」というそうです。
日照り雨の中、こんな提灯をもったお供を従えて、キツネはお嫁に行くのでしょうか?

その様子、目に浮かびますね。


下のコメンと欄で、とんびさんへのお返事に書居たことが間違っていましたので、訂正させていただきます。

花がずらっと並んで咲くのはナルコユリで、ホウチャクソウは一箇所には2輪しか花が付きません。
花がよく似ているので、勘違いしてしまいました
コメント (6)
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