モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

きのこ三昧

2007-11-04 | アウトドア・ネイチャーフォト
早朝5時起きで山梨県のとある山へ、長男ときのこ狩りに出かけました。7時、気温7度、鶏南蛮蕎麦で体を温めて出発。今回登った鶴寝山北尾根は、小菅村の南に連なる牛ノ寝通りにあります。登山地図にも載っていないし、登山道もなく、下半分に作業道はあるものの、標識などは全くない尾根です。そこを2時間半ほどかけてきのこ狩りをしながら登るわけです。

まず、行きたい場所にたどり着くために、取り付きを探すのに苦労しました。しかし、なんとか探し当て、登り始めると、思った通り次々とキノコがあるではありませんか。嬉々としてきのこ狩りに精を出す二人でありました。

ところが中腹辺りまで登ると濃霧にまかれ始めました。気温は下がって5度。神経痛で膝が痛み始めたのにはまいりました。おまけにすぐ下で、犬のうめき声のような、獣の鳴くような声がするのです。二人で顔を見合わせて「なんだろう…」
熊だとえらいことです。しばらく登るとまたその鳴き声が…。不気味です。辺りは一面霧に巻かれて10mも視界はききません。

冷静に聞くと、声はやや下の方ですが、樹上の方から聞こえるようです。どうやら正体は烏のようです。我々の熊よけの鈴の音や笛の音に反応したようです。烏は知能が高く九官鳥の仲間なので、他の動物の真似をする個体がいるのです。わが家の近所には、犬の鳴き声を真似する烏がいます。

というわけで、安心してまた登ります。ようやっと尾根について、こんどは1300~1500mの尾根を辿ります。ここは登山道があるので、よく登山者に出合うのですが、こんな濃霧では人も少ないでしょう。きのこ狩りも先週がピークだったはずです。

標高1500m近くのピークに着いた頃に突然霧が晴れ初め青空になりました。500円札の富士山を撮影した山として知られる雁ケ腹摺山を眺めながらお昼にしました。今回は舞茸味噌にぎりがヒットでした。

初めは大トチから山沢を下る予定でしたが、台風9号の影響で崖崩れや橋が崩壊して通行止めということで、大ダワからモロクボ平経由で下ることにしました。モロクボ平は、二年前の夏に熱中症になったことと、目の前を小熊が谷に転げ落ちて行き、断末魔の叫び声を聞いたところなので、気が進まなかったのですが、結果的にこれが怪我の功名で、さらに収穫を増やすことができました。久しぶりの山行で、膝は痛めるは、腰はガクガクだは、さんざんでしたが、大量のキノコでそれも帳消しになりました。

その夜は、きのこ汁にきのこうどんとキノコ三昧。家族で野趣豊かな自然の恵みを堪能しました。採れたキノコは、ムラサキシメジ、クリタケ、チャナメツムタケ、ムキタケ、アカモミタケ、ブナハリタケです。
今回のトレッキングのフォトレポは、モリモリキッズでアップしました。錦秋の森をご覧ください。

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コメント (4)
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