モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

妻女山展望台からの北アルプス、戸隠連峰と飯縄山、根子岳と四阿山。苗場山(妻女山里山通信)

2024-12-10 | アウトドア・ネイチャーフォト
 5日ぶりの晴天、用事のついでに妻女山展望台に登り、望遠レンズで北アルプスなどを撮影しました。最低気温は−3度、最高気温は8度。湿度はわりと高めで55%ぐらい。ほぼ無風です。湿度40%以下だともっとクリアな画像になります。

 仁科三山の爺ヶ岳(2670m)。土豪の仁科氏に由来。栂山・栂谷ノ峯・後立山・五六ヶ岳・爺岳・爺子岳とたくさんの別称があります。南峰と本峰の間の白沢の上部には、春に種蒔きをする老爺の雪形が見られ、山名の由来となりました。天然記念物の雷鳥も生息します。ここからの直線距離は、約37キロです。

 鹿島槍ヶ岳(2889m)。山頂の右手の陰になっている谷には、平家の落人が隠れたというかくね里があり、上部の雪渓は2018年に長野県初の氷河であると認定されました。かくね里の人々は、やがて大川沢を下り鹿島川の辺りに住み、それが今の鹿島集落とか。ただ、鹿島神社には807年(大同2年)には集落があった記述があるそうで、平家追討以前にすでに集落があったことになります。戦国時代の天文年間の大地震で鹿島槍が大崩壊し、麓が大被害を受けたため、地震の神様である鹿島神社を勧請したといわれています。

 白馬三山は雪雲の中。手前は茶臼山南峰。

 爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳。手前は茶臼山などがある西山地域。西山大豆や野沢菜、リンゴが有名です。

 北方の戸隠連峰と右奥に戸隠富士の別名を持つ高妻山(2,353m)。左奥に乙妻山。

 飯縄山(1917m)。山頂は右の頂きです。左の南峰には飯縄神社の奥宮があります。祭神の飯縄権現(飯綱大明神)は、管狐(くがきつね)を使って術を行う飯縄遣(いいづなつかい)の仏神。山岳信仰が発祥といわれる神仏習合の神です。その姿は白狐に乗った烏天狗で、大日如来の化身の不動明王のさらなる化身といわれています。

 手前に富士ノ塔山。裏の林道からはほぼ山頂まで車で登れます。麓の白い崖は裾花凝灰岩。手前のスタジアムがある南長野運動公園は、川中島の戦いの激戦地で勘助宮があります。

 東方の根子岳(2207m)と四阿山(2354m)。四阿山は真田の修験の山で、山頂には麓の山家神社の奥宮が二つあり、真ん中には最古の石の祠があります。麓の神社には、真田幸隆が奉納した奥宮の漆塗りの扉が現存します。拙書では四阿山と真田の関係を詳細に記しています。菅平牧場から四阿山、根子岳をまわるループコースは拙書でも紹介していますが、大人気です。

 左に奇妙山。本来は帰命山で、本名を仏師岳(仏師ガ岳)といい古代は修験の山で、戦国時代以前の山城の跡もあります。ハイカーに人気の里山で、拙書でも紹介しています。手前は松代の城下町。剪定した枝を燃やす煙があちこちに見られます。

 北東には苗場山。手前は金井山の尾根。金井山城跡があります。

 奇妙山と松代方面。ヤマザクラはほとんど落葉しました。クヌギとコナラは落葉したものとこれからのものも。ヤマコウバシは春まで落葉しません。

 妻女山展望台。410mと低いのですが、眺望は抜群です。

 展望台奥の駐車場。20台ぐらいは駐車できますが、上杉謙信槍尻之泉のカーブが凍結するとスタッドレスタイヤでは登れません。30センチ以上積雪があっても登れません。

 前日、9日の千曲川河川事務所のライブカメラ。上越地方は大雪でしたが、信濃町や飯山はあまり降っていません。湿雪で雪雲が県境の山脈を超えられないのです。日本海の水温が10度も高く雪雲が大量の水分を含んでいるからだそうです。この冬はパウダースノーは望めないのでしょうか。今週末また寒気が来る予報です。

好評だったブログ記事:「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)は、都合によりリンク先の楽天ブログに移転しました。引き続き『アマゾンひとり旅』を順次掲載中。天空のラパス、神秘のチチカカ、湿原のトリニダード [Bolivia] 富士山の頂上とほぼ同じ高さの百万都市。リャマをつれた少女。美人が多い大湿原真っ只中の街。ピラニア釣り。成田で捕まる? アップ。

村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」というムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログは世界中からアクセスがあります。この文章をクリックで見られます。ロンドンに5週間住んでいて、Queenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話。70年代の美大生の赤裸々な日々が見られます。

インスタグラムはこちらをクリックツイッターはこちらをクリックYouTubeはこちらをクリック。米子大瀑布、絶滅危惧種のナミルリモンハナバチ・キバネツノトンボ・北信流など。これからどんどんアップしていきます。
 
もう一つの古いチャンネルはこちら。76本のトレッキングやネイチャーフォト(昆虫や粘菌など)、ブラジル・アマゾン・アンデスのスライドショー

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、
『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。掲載の写真は有料でお貸しします。他のカットも豊富にあります。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 寒波の前の妻女山陣場平と堂... | トップ |   
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アウトドア・ネイチャーフォト」カテゴリの最新記事