モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

私がOLYMPUSを使い続ける理由。たかが写真されど写真。写真への愛(妻女山里山通信)

2021-09-18 | ジョブ
 ブログの読者や里山で撮影している時に出会った方から、私が使っているカメラやレンズについて聞かれることが度々あります。その度に応えているのですが、そういえばそのことについて記事にしたことはなかったと気付きました。特に秘密にする様なことでもないので、今回は使っている機種と理由、その特性などを作例と共に記してみようと思います。参考になれば幸いです。
 私が最初に一眼レフカメラを買ったのは、武蔵野美術大学の美大生時代でした。買ったのはOLYMPUS-OM1。当時美大生の間でも特別に話題になったカメラです。その後、カールツァイスのレンズが使いたくてCONTAXも使いましたが、基本はOLYMPUSです。仕事ではハッセルブラッドとか蛇腹の8✕10も使いましたが。そのオリンパスのカメラを持ってブラジル・アマゾン・アンデスへ200日の放浪の旅もしました。よく生きて帰れたなと今でも思います。左の私のブックマークから「アマゾンひとり人旅」をご覧いただけます。
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 基本的に私は使いたいレンズからカメラ本体を決めます。それがたまたまOLYMPUSだったというわけです。神レンズと呼ばれたあのF2.0のマクロレンズには本当にお世話になりました。拙書の写真はすべてOLYMPUSのレンズで撮影しています。ボディはもちろんE-330。これらが無ければ本の出版は不可能でした。
 アートディレクターをしていた時に一緒に仕事をさせていただいた超有名なカメラマンの方々にも色々教えていただきました。彼らの写真を選び、時には指示も出さなければならないので、自分も撮影できないと駄目なわけです。岩合光昭さんや小倉寛太郎さん、田中光常さんとかいやもう世界的な人ばかりでしたから。アートディレクターとしてはネイチャーフォトだけではなく、タレントやモデルの撮影や料理などの物撮りもしないといけないので、カメラマンにも指示を出さないといけないわけです。女優さんなどは決めの角度とかライティングとかありますし、メイクや衣装にも指示を出さないといけないのです。スタッフには恵まれていました。スタイリストはとんねるず担当の人でした。原宿のブティックのハウスマヌカンに聞いたりレストランのシェフに話を聞いたり、ネットが無かった時代なので、広く深い人脈だけが頼りでした。そして、バブル崩壊もこの目で見ました。
 アナログとデジタルでは留意点も異なります。アナログの時は、プロはネガフィルムではなくポジフィルムを使いますが、コダック、アグファゲバルト、フジと全て特性が違います。エマルジョンナンバーとかの管理も面倒でした。尚且フォトショップで簡単に画像補正もできませんでした。補正に10万円とか信じられないと思います。ただデジタルになると一見プロとアマの境が無くなった様に見えましたが、それは錯覚です。情報リテラシーがないと見分けがつかないだけです。アマチュアはどんなに面白く奇抜でもアマチュアです。芸術のレベルは大衆化し下がります。芸術とはなんぞや。そのレーゾン・デートルを問われる時代になっています。
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 事務所が原宿にあったので、同僚と行く昼食とかは毎日リサーチでした。大手広告代理店、大手印刷会社、レコード会社、芸能プロダクション、モデルエージェント、大手新聞社、大手出版社、編集者、カメラマン、スタイリスト、ヘアメイク、コピーライターなどと仕事を。高校生向けの雑誌をやっていたこともあり、女子大生や女子高生を使ってシンクタンクもしました。女子大生や女子高生を集めて何をしていたかというと、彼女たちの意見や発案を集めて集約し、女子大生の起業家に大企業に企画を売るのです。それの取りまとめや提案などをしていました。そうです。女子高生や女子大生のブームを作り出す仕事です。彼女らのブームは、私だけでなく実は30代のおじさんが創り出していたのです。今もそうでしょう。
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 週の半分以上は付き合いで飲食していました。超S級グルメからゲテモノまでなんでも食べました。出勤は10時だったので息子達を保育園に送りましたが、平日は帰ると寝顔。水彩画イラストレーターの妻からその日の出来事を聞くのが楽しみな日課でした。そんなで今より15キロ以上太っていました。そのストレス解消に家族で東京、神奈川、山梨、信州の里山トレッキングをしていたのです。妻の生家のある神奈川の江ノ島や鎌倉、逗子の海や山にもよく行っていました。そのフォトレポは、左のブックマークのMORI MORI KIDS 低山トレッキング・フォトレポートでご覧いただけます。その後、糖尿病のサインが出て膝痛や腰痛に悩まされ、ブックスダイエットで15キロの減量もしました。それ以降リバウンドはありません。生活習慣病は薬では絶対に治りません。食生活含め生き方を変えないと絶対に治りません。生活を根本から見直し変えました。農薬、食品添加物、放射能、過食、環境ホルモン、化学肥料、化学薬品、ワクチン。超巨大多国籍企業にモラルはありません、利益しか考えていません。世界中の政府にロイビストを送り込んでいます。無知は死に直結します。それが現在の世界です。

 ボディはOlympus OM-D E-M1 Mark III。マイクロフォーサーズの非常に優れたカメラです。私は常にカメラを首から下げて、時には崖登りもするのでフルサイズのカメラでは大きすぎて重すぎます。このカメラは最適なのです。手ブレ補正や防水防塵機能など基本的な性能も極めて優れています。
 付けているレンズは、ライカパナの標準ズーム。LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.。ライカの厳しい光学基準をクリアした高性能・高品質レンズです。解像度はもちろん描写力が物凄いレンズです。髪の毛一本も描写しますが、決して針金のようではなく柔らかな質感を表現します。肌の質感やボケ味も素晴らしい。普段は風景からポートレート、博物館や美術館、神社仏閣などこれ一本で充分です。以下はその作例。

 このモデルの少女は誰なんだとあちこちから追求が厳しいので一言。知り合いの日系ブラジル人の少女です。この時は18歳。高校生でした。一度オリンパスのコンデジで撮ってあげたのですがイマイチで、ちゃんと撮影してあげると。場所はとある企業の会議室で条件は最悪。でも彼女は頑張ってひとりで30分ぐらいかけてメイク。私も頑張って撮影したのです。卒業後に上京し外国語の専門学校に行くということで色々相談にものりました。家族の誰も在京経験がなかったからです。友人関係や自身の体調のことについても相談してきて頼ってくれました。私が多方面で経験があったので、それなりに的確なアドバイスはできたかなと思います。新型コロナで厳しい状況ですが、彼女には幸あれと願うばかりです。本当に愛すべき可愛い娘です。


 左下はマクロレンズ。M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroです。遠方から1:1等倍のマクロ撮影まで、また画面中心から周辺まで高解像・高コントラストを維持し、絞り開放から鮮鋭な描写力を実現しています。昆虫や花、粘菌などの撮影は全てこれです。昆虫の接写は最接近しないとならないので、非常に高い撮影技術が必要になります。逃げてしまうか襲われますから。サブカメラにはtg-5を使っています。コンデジなのに望遠とフィッシュアイ(魚眼)レンズが使えるというプロ仕様。これで撮影した画像や動画もブログにはアップしています。






 右の銀色のは、40-150mmのズームレンズ。次の大きな望遠と同じ焦点距離なんですが、オールプラスチックで非常に軽いレンズです。画質も悪くはありませんが、普段は使いません。重い望遠レンズを持っていけない時の非常用です。
 その下の大きな望遠レンズは、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO。非常に評価の高い望遠ズームです。これに2倍のテレコンバーターを付けています。35ミリ換算で、600mmになります。どちらかというとマクロに集中するので、まだこの望遠は使い切れていないですね。今後の課題です。何を撮りたいか。そこなんです。少しずつ探していきます。
 私も含めて岩合光昭さんとかプロの方はスペックでカメラやレンズや作品を語ることはありません。そういうことをする人はアマチュアです。アートディレクターやデザインプロデューサーをしていた自分からすると、スペックはどうでもいいのです。できあがった作品が全てなのです。なので、安物のカメラで撮ったものが数百万円のシステムより輝くこともあるのです。そこにはプロとアマの境界はありません。アラーキーと話したことはありませんが、何度か遭遇しています。彼もそういう人ですね。
 たかが写真されど写真です。写真や動画がない時代は、過去を振り返って観ることさえできなかったのですから。想像できますか。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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