台風14号は信州にはほとんど影響はありませんでした。シルバーウィークの19日(日)は久しぶりの晴天。自律神経失調症で体調は最悪なんですが、妻女山山系の様子を確認しようと歩いて長坂峠まで登ってみました。息切れが酷く50m毎に立ち止まってあえぐ始末。まあ仕方がありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/c6/9751abb940d21a60cc1e880c0ae1d3f7.jpg)
妻女山展望台から望遠レンズで撮影した白馬三山。手前に茶臼山。右奥に神話の山、虫倉山。両山は拙書で詳しく歴史や自然、コースを紹介しています。最高気温は28度。里山の中は3、4度気温が低いのです。湿度は高くないので快適です。茶臼山の中腹は、主に林檎畑。シナノゴールドやサンフジなどが栽培されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/1c/7f1aa0cdf69b4593e07775f5aaf2ce4a.jpg)
白馬三山。左から白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳。残雪が一番少ない季節です。この三山は明治時代に帝国陸軍陸地測量部が地図を作った時に命名されたのです。それ以前は岳山とか西岳とか呼ばれていました。村は代掻きの馬の雪型が出るので代馬岳と申請したのですが、出来上がった地図はなぜか白馬岳となっていました。出典は、石川清氏の『白馬ものがたり』です。手前は右に茶臼山南峰、左の鞍部に信里小学校。この向こうは西山地域といって、古い集落や里山の原風景を感じさせる水田が広がります。山城や古墳の遺跡も多数あります。
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(左)林道を登る途中に見つけたのはベニタケ科のツチカブリ。傷つけると白い乳液が出ます。辛くて食べられません。(右)一見してテングタケ科だろうなとは思いましたが、種名というと難しい。テングタケ、コテングタケ、コテングタケモドキ。結局分かりません。いずれにせよ毒キノコで不食です。
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(左)アオツヅラフジ(青葛藤)。ツヅラフジ科のつる性落葉木本。有毒の植物で、別名、カミエビと呼ばれます。生薬名を木防己(モクボウイ)という利尿および神経痛、リウマチ、通風などの薬にもなります。(右)山藤の実。青い実は天ぷらで、枯れたら炒って食べられます。珍味です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/7b/5ef9c0a99775e4d8a5964a7e8f4e0b71.jpg)
翌20日は、重いカメラ機材と山仕事の道具を積んで車で陣場平へ。途中で埼玉から来た青年と邂逅。斎場山を紹介しました。陣場平では神奈川から来た男性と邂逅。「山と無線」というサイトをされている方で、菱形基線測点について非常に詳しくとてもいい話が聞けました。鞍骨城へ向かわれましたが、無事に登頂できたでしょうか。ウィキペディアの妻女山の記述は、誰が書いたのか知りませんが、論評に値しないほど酷いものです。地元では本名の斎場山を江戸時代から妻女山とずっと言ってきました。明治の各村史にもそう記されています。長野宝冠にも。現在は国土地理院のせいで赤坂山にその名前が移ったのです。この様な例は日本各地にあります。国土地理院の罪です。本名の斎場山が異論とか、地元で言ったら袋叩きにあいます。私がウィキペディアを信用しない理由がこれです。斎場山がなぜ江戸時代に妻女山と改名されたかは、当ブログで何回も記しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/63/6cac9b5ba617bd6c94fa36435998fa25.jpg)
川中島の戦いで上杉謙信が七棟の陣小屋を建てたと伝わる陣場平。妻女山里山デザイン・プロジェクトで貝母(編笠百合)の保全活動をしていますが、今はミズヒキ(水引)が咲き乱れています。タデ科の多年草です。
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(左)ミズヒキの花のアップ。花は小さく3〜4ミリ。花びらは紅白でそれが水引に似ているということです。(右)赤くなった山椒の実。これを薬研ですりつぶして、父は七味唐辛子を作っていました。黒いのは外皮が割れて種だけになったものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/f5/ee2f51488df490fea0ee2b071b36ce12.jpg)
ジョロウグモ(女郎蜘蛛・上臈蜘蛛・絡新婦)。夏から秋にかけて、大きな網を張るクモです。ジョロウグモのオスはすごく小さいのです。メスに交尾を迫ろうと近づいて食べられてしまうこともあるのです。メスが捕食中にこっそりと近づいて交尾をするそうです。ヤレヤレ。
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(左)シラヤマギクで吸蜜するハナアブの一種。候補は、ナミクロハナアブ,キスネクロハナアブ,クロモンコハナアブ辺りか。(右)これも難しい。アシグロツユムシ(キリギリス科)でしょうか。触角に黄白の帯があるので間違いないと思いますが。尾部に上向きの産卵管らしきものが見えるのでメスでしょう。ジュキジュキと鳴くそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/a0/8098ae4fd801c9b296c193c8bb0f8da4.jpg)
展望台下のクマノミズキ(熊野水木)。青い実は紺色に。小枝は赤みを帯びてきました。晩秋になると珊瑚の様に真っ赤になります。私は森の珊瑚と呼んでいます。熟した実は、昆虫や鳥の重要な食料になります。帰りに倒木を処理してくれたSさんと奥様に邂逅しました。お礼を言ってしばし歓談。この日もいい出会いがありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/db/e31cafc82f6918ec0cc226e22e4649c8.jpg)
自立神経失調症にはぬるい温泉がいいのです。入浴の帰りに黄金色に実った田んぼ。向こうに茶臼山右奥には台形の陣場山。あちこちで稲刈りも始まっています。向こうにはぜ掛けした稲が見えますが、あれは自家用ですね。天日干しした米は味がひと味もふた味も違うのです。
中秋の名月です。上手く撮影できたら追加でアップします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/bf/6ffd36b16412d4619f842d7508be2f9f.jpg)
中秋の名月です。実はこれ昨夜に撮影したもの。今夜は雲がかかって見えませんでした。そんなこともあろうかと撮影しておきました。手持ちなので多少ぶれていますが。フランク・シナトラの「ムーンライト・セレナーデ」やらナット・キング・コールの「イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン」が脳内で流れました。満月ではなく三日月は、ペーパームーンといいますが、1973年の映画『ペーパー・ムーン』は、傑作でした。聖書を売りつける詐欺師の男と、母親を交通事故で亡くした9歳の少女との、互いの絆を深めていく物語を描いた心温まるうるっとするロード・ムービーです。テータム・オニールが史上最年少で助演女優賞を受賞しました。
ムーンリバー 「ティファニーで朝食を」
ティファニーは、朝食を提供するレストランはありませんが、このシーンで分かりますね。オードリー・ヘップバーンは大好きな女優のひとりです。私は若い頃、シネマフリークでした。
「70年代は、ニューシネマ。そして私はシネマフリークになった」村上春樹さんのジャズ喫茶でアルバイトをしていた『国分寺・国立70sグラフィティ』の記事です。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/4b/aa6171e583ed85402e8b4d0c80612255.jpg)
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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妻女山展望台から望遠レンズで撮影した白馬三山。手前に茶臼山。右奥に神話の山、虫倉山。両山は拙書で詳しく歴史や自然、コースを紹介しています。最高気温は28度。里山の中は3、4度気温が低いのです。湿度は高くないので快適です。茶臼山の中腹は、主に林檎畑。シナノゴールドやサンフジなどが栽培されています。
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白馬三山。左から白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳。残雪が一番少ない季節です。この三山は明治時代に帝国陸軍陸地測量部が地図を作った時に命名されたのです。それ以前は岳山とか西岳とか呼ばれていました。村は代掻きの馬の雪型が出るので代馬岳と申請したのですが、出来上がった地図はなぜか白馬岳となっていました。出典は、石川清氏の『白馬ものがたり』です。手前は右に茶臼山南峰、左の鞍部に信里小学校。この向こうは西山地域といって、古い集落や里山の原風景を感じさせる水田が広がります。山城や古墳の遺跡も多数あります。
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(左)林道を登る途中に見つけたのはベニタケ科のツチカブリ。傷つけると白い乳液が出ます。辛くて食べられません。(右)一見してテングタケ科だろうなとは思いましたが、種名というと難しい。テングタケ、コテングタケ、コテングタケモドキ。結局分かりません。いずれにせよ毒キノコで不食です。
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(左)アオツヅラフジ(青葛藤)。ツヅラフジ科のつる性落葉木本。有毒の植物で、別名、カミエビと呼ばれます。生薬名を木防己(モクボウイ)という利尿および神経痛、リウマチ、通風などの薬にもなります。(右)山藤の実。青い実は天ぷらで、枯れたら炒って食べられます。珍味です。
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翌20日は、重いカメラ機材と山仕事の道具を積んで車で陣場平へ。途中で埼玉から来た青年と邂逅。斎場山を紹介しました。陣場平では神奈川から来た男性と邂逅。「山と無線」というサイトをされている方で、菱形基線測点について非常に詳しくとてもいい話が聞けました。鞍骨城へ向かわれましたが、無事に登頂できたでしょうか。ウィキペディアの妻女山の記述は、誰が書いたのか知りませんが、論評に値しないほど酷いものです。地元では本名の斎場山を江戸時代から妻女山とずっと言ってきました。明治の各村史にもそう記されています。長野宝冠にも。現在は国土地理院のせいで赤坂山にその名前が移ったのです。この様な例は日本各地にあります。国土地理院の罪です。本名の斎場山が異論とか、地元で言ったら袋叩きにあいます。私がウィキペディアを信用しない理由がこれです。斎場山がなぜ江戸時代に妻女山と改名されたかは、当ブログで何回も記しています。
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川中島の戦いで上杉謙信が七棟の陣小屋を建てたと伝わる陣場平。妻女山里山デザイン・プロジェクトで貝母(編笠百合)の保全活動をしていますが、今はミズヒキ(水引)が咲き乱れています。タデ科の多年草です。
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(左)ミズヒキの花のアップ。花は小さく3〜4ミリ。花びらは紅白でそれが水引に似ているということです。(右)赤くなった山椒の実。これを薬研ですりつぶして、父は七味唐辛子を作っていました。黒いのは外皮が割れて種だけになったものです。
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ジョロウグモ(女郎蜘蛛・上臈蜘蛛・絡新婦)。夏から秋にかけて、大きな網を張るクモです。ジョロウグモのオスはすごく小さいのです。メスに交尾を迫ろうと近づいて食べられてしまうこともあるのです。メスが捕食中にこっそりと近づいて交尾をするそうです。ヤレヤレ。
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(左)シラヤマギクで吸蜜するハナアブの一種。候補は、ナミクロハナアブ,キスネクロハナアブ,クロモンコハナアブ辺りか。(右)これも難しい。アシグロツユムシ(キリギリス科)でしょうか。触角に黄白の帯があるので間違いないと思いますが。尾部に上向きの産卵管らしきものが見えるのでメスでしょう。ジュキジュキと鳴くそうです。
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展望台下のクマノミズキ(熊野水木)。青い実は紺色に。小枝は赤みを帯びてきました。晩秋になると珊瑚の様に真っ赤になります。私は森の珊瑚と呼んでいます。熟した実は、昆虫や鳥の重要な食料になります。帰りに倒木を処理してくれたSさんと奥様に邂逅しました。お礼を言ってしばし歓談。この日もいい出会いがありました。
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自立神経失調症にはぬるい温泉がいいのです。入浴の帰りに黄金色に実った田んぼ。向こうに茶臼山右奥には台形の陣場山。あちこちで稲刈りも始まっています。向こうにはぜ掛けした稲が見えますが、あれは自家用ですね。天日干しした米は味がひと味もふた味も違うのです。
中秋の名月です。上手く撮影できたら追加でアップします。
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中秋の名月です。実はこれ昨夜に撮影したもの。今夜は雲がかかって見えませんでした。そんなこともあろうかと撮影しておきました。手持ちなので多少ぶれていますが。フランク・シナトラの「ムーンライト・セレナーデ」やらナット・キング・コールの「イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン」が脳内で流れました。満月ではなく三日月は、ペーパームーンといいますが、1973年の映画『ペーパー・ムーン』は、傑作でした。聖書を売りつける詐欺師の男と、母親を交通事故で亡くした9歳の少女との、互いの絆を深めていく物語を描いた心温まるうるっとするロード・ムービーです。テータム・オニールが史上最年少で助演女優賞を受賞しました。
ムーンリバー 「ティファニーで朝食を」
ティファニーは、朝食を提供するレストランはありませんが、このシーンで分かりますね。オードリー・ヘップバーンは大好きな女優のひとりです。私は若い頃、シネマフリークでした。
「70年代は、ニューシネマ。そして私はシネマフリークになった」村上春樹さんのジャズ喫茶でアルバイトをしていた『国分寺・国立70sグラフィティ』の記事です。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
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★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。