良い日に成った暖かな日を受けてチューリップの早咲きの株は開き始めた、伸び始めた雪柳はまた株回りが大きくなってきた、義兄の形見の皐月の盆栽も下に降ろして五年ほどになるか枯れてしまった、目につく順に雪柳をスコップで掘り返し元ねとを斧でタタっきり株をちいさくする、次は形見の皐月の株を掘り起し幹を持って引っ張り上げる、もともと盆栽を下ろしたもの予想より楽に引き抜けた、土を元に戻し今回の作業は終わりとする。
もっと大物が有るのだが今日はやめとこ、もう二十五-六年も経つか、俺が設計しようと言って造園工事をやった、上武緑化の社長が植えていった紗羅の木二本の内の残り一本が去年枯れてしまったのだ。気が向いた時にしょうどうせ枯れたものは戻る分けは無いのだから。