普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

朝青龍と大相撲

2007-12-03 07:36:57 | 日々雑感

 最初にお断りして置きますが私はブログで書く個人名には全て「さん」つけで書いていますが、力士の場合はなんとなく違和感を感じるので、四股名そのままに書いております。

[朝青龍に期待するもの]
 朝青龍が帰国して謝罪会見をした。
 その中で明らかになったのは、休場届けをしたのにモンゴルでサッカーをしたのは(日本とモンゴル)両国の(国交樹立)35周年で、モンゴル政府、モンゴルサッカー協会と日本大使館に、どうしても出てくれといわれ」からだそうだ。

 これについては当時もほぼ似た報道があったようだが、このこのように改めて、聞いてみると、ついそう考えてしまったのも判るような気がする。

 然し、そのサッカーの映像が日本全国に流れて、日本とモンゴルの親善のためにやったことが、非難の的になるなど考えなかった、かれの考えの甘さと横綱との協会に対する責任感は問われても、致し方ないことだ。

 このさいの記者会見はテレビが壊れていて、見なかったがボクシングの亀田興毅さんの記者会見の時のように非難がましい厳しい質問を浴びたそうだ。
 その後の新聞報道を見ると、「神妙なお詫び」、「ふてぶてしい」、「品格追及に『むっ』」、「逆ギレ」などの非難の言葉が並ぶ。
 そしてこの言葉の裏には、亀田選手と同じように、不祥事を起こす前の彼の言動への批判が混じっているようだ。

 そして批判の矢は彼の謝罪をそのまま受け入れた横綱審議委員、そして誤れば直ぐ受け入れてしまう日本人の気質までまで飛んだ。
 「誤って済めば日本の警察はいらない」と言う訳だ。
 私は、あの様な不祥事を起こした彼としは、このような批判は当然受ければならないと思う。
 然し良い意味でも悪い意味でも、普通の日本人と思っている私としては、大相撲の冬巡業で久しぶりの土俵に登場した朝青龍に歓声を上げた大分の相撲ファンと同じ気持ちだ。

 相撲界から課せられた厳しい罰則の2場所出場停止、減俸30%(4カ月)、九州場所千秋楽までの謹慎を終えた彼の場合は、国の法律で言えば、犯罪に対して課せられた刑期を終えた人の立場と同じだ。
 後は一人の力士として公平な眼で見てやるべきだ。

 彼を見ていると有名な美空ひばりさんを思い出す。
 彼女が現役の頃は、彼女への人気を良いことに、生意気、我が儘な言動などで、マスコミから批判からいつも浴びた。
 私も彼女の演歌からブギ、ポップスまでの巾広い分野でも完璧にこなす歌唱力を認めても、彼女が大嫌いだった。
 現在では、美空ひばりさんは伝説的な歌手として、当時不仲だったNHKさえ何度もとり上げられるほどだ。
 そして彼女の現役時代の悪評など週刊誌さえ出ないほど全く消えている。

 朝青龍は大相撲を小錦、曙などの重量に頼った詰まらない相撲から技とスピードの緊迫感のある面白い相撲に変えた一人だ。
 これは、今まで体力に頼る外国選手に悩まされた日本の柔道やレスリングの選手が、技を磨くことで始めて活路を切り開いたのに似て、相撲界の新しい時代を切り開いた一人と言われるだろう。

 私の嫌いな彼の生意気さとか横着さは彼本来の性質だから直らないと思っている。
 そしてその強さと相まって多くのファンから嫌われ、憎まれる存在であり続けるかもしれない。

 今朝のテレビ朝日でも、いつものメンバーが橋下さんを除を除いて、朝青龍の帰国以後の動きに対して非難の大合唱だった。

   私は、彼がまた何かやらかさないか鵜の目鷹の目で待ち構えているマスコミのなかで、言動に慎み、益々技とスピードに磨きを掛けて、歌謡界の美空ひばりのような存在になって欲しいと思う。

[大相撲に期待するもの]
 朝青龍問題は色々批判をされながらも一応の決着がついた。
 残るは彼に罰を課した方の日本相撲協会の問題だ。
 これについても新弟子入門者の減少や、部屋のあり方とう多くの問題を抱えているようだ。
 ここでは私は、前にも一度書いたが、力士の体重制限を提案したい。
 いま問題になっている朝青龍の対極にいるのが、魁皇だ。
 彼は小錦や曙などの対戦で膝や腰を痛め、今度は本人自身の体重の為に持病化させてしまって休場、角番の繰り返しだ。

 白鵬が出るまで、朝青龍一人を走らせて相撲を詰まらなくさせたのは、休場、故障の多かった魁皇、千代大海、栃東の大関陣の責任だと言われている。
 昔の重量相撲に壊されて引退を余儀なくされたのは、貴の花、若の花、栃東などの横綱、大関の他、幕内力士の舞の海など含めると数えきれないほどだ。
 また太り過ぎや太る為の食べ過ぎとうの不摂生で辞めた人、辞めたあと若くして死んだ人も多いようだ。

 これで思い出すのは、名勝負として再三放送される栃若、柏鵬戦と言われた栃錦(132K)-若乃花105K、柏戸(138K)-大鵬(153K)の戦いの画面だ。
 四人の体型は今で言うと幕下から三段目位の力士のそれだ。
 これくらいだったら、少々激しい相撲をしても身体を痛めることはないと思ううし、今では殆ど見られない「うっちゃり」などの土俵際の攻防戦も見られると思う。

 興行的に言えば、絵になると言う意味から言えば、栃若、柏鵬時代よりもう少し体重があっても良いと思うが、いずれにしても力士生命を長くし、土俵を面白くするためにも、健康面、医療面から考えた体重制限を導入して貰ったらどうだろうか。

参照:大相撲に体重制限を導入しよう

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