*日本国民の期待する変化を裏切った民主党政権*
日曜日の読売テレビの「たかじんのそこまで言って委員会」、月曜日のテレビ朝日の「ビートたけしのTVタックル」ではどちらも同じ三宅久之さん、勝谷誠彦さん、岸博幸さんなどが出ていたせいもあったかも知れませんが、さながら民主党政権の吊るし上げ大会のように同政権の人事から政策までコテンパンに言われていました。
それで何時もの詮索癖がでて、民主党政権の今までの成果について考えて見ました。
そしてなるべく公平を期するために自民党政権、特に麻生政権の成果を5としたときの民主党の成果を10点満点で評価して見ました。
麻生政権に絞ったのは、民主党政権が僅か一年の成果しかないので、評価のレベルを併せるためです。
・外交・安全保障:2(麻生さんのときは余りこの問題が出なかったので小泉さん以来の自民党政権の成果を5とした場合としました。)鳩山発言で日米関係をぎくしゃくさせ、その隙間を中国から尖閣問題、ロシヤから北方領土問題を突かれることになった。
尖閣問題の処理に就いては自民党政権の今までの慎重姿勢から考えると菅内閣のやり方と余り変わらないような気がします。
問題は民主党政権が自民党政権に比して安全保障に対する脇の甘さを諸外国にさらけ出したことです。
・経済政策:1~2 公約を見ても中小企業対策ばかりで肝心の発注元の大企業への支援策が全くと言う程ないことです。 (麻生さんの場合「国立マンガ喫茶」以外はエコポイント制度など専門家から可なりの評価を得ています。)
野党側からの経済無策だとの追及で子ども手当て、農家の戸別所得保障制度などがそうだと言いましたが、子ども手当てはの約60~70%が貯金に消え、後者では自民党が推進してきた大規模農業政策で必要な田んぼの貸し剥がしが始まっているそうです。
自民党の農業政策の一部の転換までの、農家への保護政策は農業の弱体化を招いている教訓が全く活かされていないようです。
今回のTPPの問題で農業政策の基本的な見直しが叫ばれていますが、鳩山・小沢グループの反対で、日本だけは置いていかれそうな状況です。 (自民党にも反対論が根強いそうです。)
もう一つの問題は麻生さん時代のリーマンショックや中国の台頭に伴う大きな経済環境の変化に対して、公約だからと言って即効性のある公共工事を一気に中止または廃止、経済の冷え込みに一役買ったことです。
唯一のプラスになるのはベトナムからの原発受注とレアアースの開発を確実にしたことです。
・「政治と金」の問題 2~3 自民党政権の場合はこの問題が起こると野党やマスコミの追及に逢って、問題の閣僚は直ぐに交代させましたし、野党時代の民主党もそうしていました。
然し政権を取ってから問題党員の処理の遅さ、鳩山さん、小沢さんの同問題への開き直りはどうしたのでしょう。
・政治主導の行政改革・公務員制度改革 2 麻生さんの時は出先官庁の統合、公務員制度改革への人事院総裁は反対で頓挫して、政権陥落への大きな原因となりました。
民主党が政権となって公約の天下り禁止の公約のために行く先を失った人達のために省内に新しいポストを設けて、却って人件費の増加を来し、その解決のために「天下り」を「出向」と言い換え、それに乗じて出向先を増加して野党やマスコミからの追及を受けています。
最近では人事院勧告の、1.5%以上下げると言っていたのにそのまま受け入れと腰砕け、片山さんが賞与の削減を考えるとコメント、また公務員に団体交渉権を与える代わりに、給与削減をすると言っていますが、菅内閣の腰砕けの姿勢から殆ど信用する人はいないでしょう。 (この民主党の腰の引けた態度に自民党がみんな党と共同提案で公務員制度改革法案を提出されています。)
政治主導の行政改革も省内に多数の政務三役を送り込んだのは判りますが、何もかも自分でやろうとして、公務員の人達の士気をすっかり落としてしまいました。
人事の基本は部下のモチベセーションを如何に上げて、自分たちから如何に自発的に仕事をさせ、改善意見をださせるかにあるのにそれをすっかり忘れているのです。
実務には素人の数人の政務三役が実務に手をだすよりは、遥かに実務経験のある官僚のやる気を引き出して、仕事を思う存分にさせ、改善提案をさせた方が遥かに効果的だと思います。
唯一のポイントは事業仕分けですが、法的根拠もなく後のフォローや、首相の後押しもなければ何も出来ません。
そして無駄の排除で十数億円も生れるといったのも掛け声倒れになりそうです。
先の番組で、基本的には金融庁の査察のような独立の機関が関係機関にら何日も張りついて査察しなければ、本当の無駄の排除はできないと誰かが言っていました。
私も同意見ですが、査察で合理化させ、癒着防止などの制度を見直し済みの機関には天下りでも出向でもさせれば良いと思います。
然も近頃の仕分けでは民主党の副大臣や政務官が仕分け反対をする始末で、その行先は知れているような気がします。
[民主党政権の失敗の原因]
以上を見ると麻生さんは激しい批判を浴びましたし、幾ら贔屓目で見ても5以上は上げられませんが、その成果は民主党政権より可なり上のような気がします。
その原因は、
・政権交代後いきなり自党の公約を実行に移したことです。
一般企業の場合、外部から来た新しい経営者がせ社内の改革を取り組む時は、先ず社内の各部署を周り、部下の意見をじっくり聞いて始めて改革に取りかかるのが普通です。
・然も民主党のマニフェストは野党の公約で政権政党の政策の穴を埋めるから補完するには十分から知れませんが、政権与党では通じないのもので、民主党政権のやることのボロ次々に出る原因の一つだと思います。 (民主党政権に優しい国民は世論調査で公約の修正をしても良いと言っていました。)
・国の場合は政策や外交・安全保障の継続性が必要なことは常識の様です。
それをいきなり普天間基地反対だからと言っていきなり「国外・少なくも県外」と言って米国との関係をぎくしゃくさせたり、省内に乗り込んで国民との約束だからと言って、その政策を官僚に押しつけたりするのは、外交は勿論経営者としては完全に素人と言われても仕方がありません。
菅さんも現実を見て考え直しているようですが、党内事情もあり今後どれだけ改善できるのでしょう。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。
↓
政治・人気ブログランキングへ