普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

尖閣ビデオ流出・問われる菅内閣の姿勢

2010-11-06 16:05:54 | 外交・安全保障

 尖閣ビデオ流出。一番良かったのは逮捕時公開ですが関係者が意図して秘かに流出したのとすれば、次善の策と思います。中国と戦略的互恵関係を目指す政府は知らなかったにして、事実を世界に知らせるのですから。
 これは私だTwitterで書いた文章です。
  然しその後の報道でビデオの提供者がセンゴク38と言うハンドルネームであることが判りました。
  38の意味はネット上では色々言われていますが、明らかに(本人自身も言うように)仙石さんに引っかけたものであるのは確かなようですので、私が想像したように政府の関係者が意図して誰かを介して流出させたものではないようです。
 昨夜の「報道ステーション」ではこの問題に関して、仙石さんたちが(恐らく官僚達の知らない内か反対を押し切って)船長の釈放を決めたときに、外務省、国交省などの関係官僚たちが怒り狂っていたと説明していました。
 私の想像ですが、今までの政府の政治主導のやり方から察すると、政府機関の官僚、検察の意見そこのけで仙石さん始め閣僚たちが船長の釈放を決定し、その結果を検察に押しつけたような気がします。
 那覇地検が、「わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮すると、これ以上、身柄を拘束して捜査を続けることは相当ではないと判断した」と異例の説明をしたのは、当時のネットで言われて居たように、政府の主要メンバーがその決定を検察に押しつけた反発がその異例の説明になったとしか考えられません。
 その後は仙石さん始め閣僚たちは全て検察の所為にして頬被りをして来ました。
 当然のように那覇地検へ多くのクレームが寄せられたに間違いはないと思いますが彼らはじっと耐えるしかなかったのでしょう。
 頬被りも日中関係を考慮すれば一理あるかも知れませんが、それも関係官庁の官僚たちの了解済みが前提です。
 政府幹部が国のために頬被りするから那覇地検もじっと我慢してくれ、その埋め合わせは何とかするからと言っておれば関係者も渋々でも納得したと思うのですが。
 そして衆参両院の予算委員会理事ら30人に対する僅か7分間に編集されたビデオの公開です。
 そして尖閣ビデオの流出です。
 誰がどう考えても那覇地検、海上保安庁を含む国交省などの政府機関の関係者の中で政府のやり方に頭に来た人から流失したことは間違いないでしょう。
 何故なら、読売の社説
が指摘するように中国人船長の逮捕以降、刑事事件の捜査資料として公開が難しくなった事情は理解できる。だが、船長の釈放で捜査が事実上終結した今となっては、公開を控える理由にはならない。
 それを押さえた理由が中国を刺激したくないという無用な配慮と言う今までの政府の弱腰姿勢にうんざりし、船長開放の責任を検察に全てかぶせられたストレスが溜まりにたまった関係職員たちのが動画を流出したのかも知れません。
 私は最初に書いたようにこの動画の流出は良いことだと思いますが、少なくともその事実は背任か犯罪行為であるし、政府の危機管理の甘さを世界に知らせた責任も負うべきでしょう。
 然も動画の流出を可能にする部署ははっきりしているので、いずれ投稿した人は見つかる可能性が大きいと思います。
 然し彼はその職を賭して、または犯罪人になるかも知れない危険を冒して、止むにやまれずやったのは間違いないような気がします。
 マスコミは尖閣、北方領土問題に政府の姿勢が問われていると批判しています。
 私はそれ以上に、菅さん、投稿者が名指しした仙石さん始め関係閣僚は彼ほどの職を賭してこの厳しい領土問題に対処しているのしょうか。
 まさか彼らが国の為でなく、またはそれも少しはあるかも知れませんが、我が地位や面目を護ったり、菅政権の維持を図ることにより重心を置いて事に当たっているとは思いたくありませんが。

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