【万両。花言葉は「徳のある人」。金属でこれに価するのが銅。】
約1万年前、人類が最初に手にした金属は銅だってね。
今じゃ、硬貨・電気ケーブル・給水・鍋・IT機器の
プリント基板の配線など様々な用途に使われている。
でも、そんな銅は私達の健康や病気予防にも役立っている。
人間の体内には、約80~100ミリグラムの銅が含まれて
いるらしいんだ。毎日2~5ミリグラムの銅を摂取し、
それを排出しているらしいのだが、これが血液を作ったり、
骨や血液を正常に保ったり、脳の働きを助けているらしい。
たとえば血液においては、ヘモグロビンの合成や赤血球の
生成の触媒のような働きをもつらしい。
血液を作るには勿論、鉄分が必要だが銅が不足すると鉄分の
利用が妨げられてしまうため、ヘモグロビンがうまく
合成できず、貧血を招いてしまうこともあるらしい。
もっとも、銅の摂取量不足を無闇に心配する必要はない。
銅はさまざまな種類の食べ物に含まれているため一般的な
食生活を送っていれば、銅の欠乏で病気になることはないし、
人間の体はうまく出来ていて少なければ溜めておき多ければ
排泄を促す働きもあるらしいのだ。《人間の体、不思議だね。》
■〓〓〓■〓〓〓■〓〓〓■〓〓〓■〓〓〓■
それに仮に銅を多量に摂取し過ぎた場合でも、銅が胃の
粘膜を刺激して嘔吐作用を起こすため、体内に入って
中毒を起こす心配は少ないというこだ。
でも、銅製の調理器や食器を使う時は、
さびの緑青(ろくしょう)が気になるよね。
ところが、緑青は「普通物」にあたると判断され、毒性の
程度はチーズやバターに使用される合成保存料と同程度で
衛生的に問題のないことが、実験で証明されているという。
いま何故、銅?《私が一番気になる点だね。》
近年、銅は細菌の働きを抑えたり、汚れを防ぐ力が大きい
ということが注目されているんだってさ。
でも、銅の抗菌効果は古くから知られていたんだよ。
多くの人が手を触れる障子やふすまの取っ手や手すりには
銅や真鍮が用いられてきてるよね。
これは、銅に「微量金属作用」があるためなんだって。
微量の銅イオンが溶け出した液体の中では、微生物や細菌等が
死滅する。細菌や微生物の中に許容量を超えて溜まった
銅イオンが、酵素の働きを邪魔するからだ。
■〓〓〓■〓〓〓■〓〓〓■〓〓〓■〓〓〓■
この作用はほかのケースでも活用されているよ。
たとえば、花瓶の中に10円玉を入れて長持ちさせたり
靴の中に10円玉を入れておくと水虫対策にもなるらしいね。
この特性を活かし最近、銅繊維を織り込んだ靴下もあるという。
銅の抗菌効果は医療分野でも注目され医療機器にも用いている。
院内感染を防ぐため、銅を利用して病院の衛生環境をつくる
実証実験も進んでいるらしい。
他にも銅の研究として、動脈硬化の防止・アルツハイマー病治療・
レジオネラ菌対策・Оー157対策としても期待されているらしい。
銅は、血液作りや抗菌など縁の下の力持ち。
縁の下のミネラルなんだね。
■〓〓〓■〓〓〓■〓〓〓■〓〓〓■〓〓〓■
【今年2度目のタニウツギが咲いた。自然はみんな力持ちだ。】
※今日の記事。私、一番苦手な分野に挑戦してみました。