夏場ハゼクラに通った場所にシーバス&クロダイ狙いで行ったのですが、気配はまったくなし。半月ほど前は小型ながらシーバスが爆っていたらしいのですが、どこかに移動しちゃったのでしょうか。3時間弱であきらめて撤収。
そこで、もうひとつの目的地「福井県年縞博物館」へ。ここには三方五湖のひとつ水月湖の湖底から採取された45m・約7万年分の年縞標本が展示されています。年縞(ねんこう)っていうのは湖底堆積物に現れる縞模様のこと。木でいう年輪みたいなもので、夏場にできる黒っぽい帯と冬場にできる白っぽい帯がワンセットで1年分。それが7万セットも水月湖には残されていたというから驚きです。45mを横に倒して一列に展示しているため(さすがに縦には展示できなかったらしい・笑)展示室は横長になっています。これほど長期間の年縞が採取できたのは世界初で、学界ではビッグニュースとなったそうです。
古いモノの年代測定には放射線炭素測定法がよく使われます。しかしこの方法には数百年から数千年の誤差が生じるのが問題でした。で、知りたいモノに含まれる放射性炭素を、水月湖の年縞に含まれる放射性炭素と照合することで、恐ろしく誤差の少ない年代測定が可能になりました。考古学や地質学における「世界標準のものさし」が、格段に精度を増したのだとか。
また年縞に含まれる花粉の種類から当時の植生と気候が分かったり、ところどころに見られる火山灰から火山(富士山だったり大山だったり)の噴火時期が分かったりもするそうです。
こんなに貴重なモノが僕たちの身近なところで見つかり、展示されているなんて。これは一見の価値ありですよ。同じ敷地内には「若狭三方縄文博物館」もあり、合わせての観覧がオススメです。二館共通観覧券は大人700円。
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