啓蒙【第145回】
スマホ育児を手酷く批判する記事を見ると胸が苦しくなる。腹ペコ家では、スマホ率はそこまで高くないが、それでもときどき撮った写真や動画を子どもに見せている。そして、子どもが生まれるまで飾り状態だったテレビを毎日つけるようになった。
見せる理由は簡単で、家事をする時間を捻出するためだ。包丁や火を使っているときに、構ってほしがって近づいてこられると危ない。何より家事が進まない。相方さんも必ずいるわけではない。ひとり遊びもそこまで続かない。そんなとき、大人しくしてもらえるものが我が家ではテレビだ。
子育てにスマホやテレビを使わないように、という啓蒙活動は、なんだか自分の育児を責められているようで、つらい。子どものために、できる範囲でがんばっているつもりなのだけどなぁ。その気持ちをどこに訴えても自己弁護みたいになってしまうことが、一層腹ペコの気持ちをややこしくしている。