波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

天賦の才

2018年04月04日 | 日記・エッセイ・コラム
森安治は小学校の時から、伊丹十三は少し前から「気になるデザイナー」。前者は「暮しの手帖」の編集長、後者は「マルサの女」等の映画監として有名。両者とも、商業デザイン(イラスト、レタリング〔描き文字〕、広告コピー)でも有名。波風氏としてはこのデザイン面が気になるのだ。先々月、後者の明朝体をふと目にして感じるものがありエッセー2冊読む。今、「日本の暮らしをかえた男  花森安治伝」(津野海太郎著:新潮社)を読んでいる。
 
                         
 
森のイラストやレタリングは、上手過ぎず媚びず飽きない。ここらは伊丹十三の映画(全10本)やエッセーも共通だ。レタリングは両者とも基本を押さえた上で、前者は自由自在、後者は高い完成度のと自在なのがある。今はフォントデザイン(書体)をその筋の専門家が作ったのを買う時代だが、両者から手描き書体の面白さ温かさを感じる。「書体」は時代をなぞるデザインだ。

                         

れにしても、両者のマルチな才能に驚嘆する。先生について勉強したわけでもないようだ。いわゆる天賦の才なのか。高い完成度と独自性が快い。この多才が、雑誌出版や映画制作の組織者(マネージャー)の深さ豊かさに作用している感じだ。作品が世に必要な文化として没後数十年経つのに庶民に愛され続けていることが凄い。写真からでもオーラ漂うお二人、個性的だが話上手で高踏的でもキザでない感じ。但し絶対に偏屈だと思うなあ。(次回に続く)



画像は伊丹氏のレタリング。花森安治氏についてはこちらを → 「花森安治 特設サイト」。伊丹氏はこちらが詳しい → 「伊丹十三記念館」HP、「ほぼ日刊イトイ新聞(伊丹十三特集)2人の仕事と人生を紹介するこのサイト、とても気持ちが良いのは2人に通底するデザイン精神による仕掛けだねしばらく更新しなかったのに多くの訪問があり感謝。餃子とうどんと杏仁豆腐づくり、3膳の箸づくり、チーカマと木の実の燻煙、テレビの高校野球と日ハム戦、読書と昼寝等で忙しい毎日でした。
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