波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

第12回 読書交流会記録(中)

2019年09月05日 | 読書

(前回から続く)
ママヨ 『植物は不思議がいっぱい』(春田俊郎著:PHP文庫)。身近な植物の何故?を考えさせてくれる。森林は、保水と空気の浄化、そして陸上の動物に住み処と食物を与え、地球存続を担っている★★★★★。『なぜ日本人は戒名をつけるのか』(島田裕巳著:ちくま文庫)、檀家制度の成立と寺院の厳しい経営事情、身分制度による階層分化が死後も戒名として残っている。波風氏が「俺忙しいから読んだら中身を教えてちょうだい」と読まされた(涙)★★★。『えのないえほん』(斉藤倫・上田真著:講談社)、札幌のウサコさんが波風宅に送ってくれた本。絵にも描けないみにくいけものと、盲目の少女とが心を通わせ、最後に・・・。「目に見える美しいもの(みにくいもの)から、目には見えない美しいものがあることを考えさせられる」と参加者から。理不尽さや心痛むことから目を背けたくなる自分が「ちゃんと見なさい」と言われたような感じして☆は付けられない。

KK(女) 2017年のアメトク「読書芸人」で絶賛された『教団X』(中村文則著:中央公論新社)、近未来のR帝国。絶対的な″党″と、謎の組織「L」の二つの集団。森羅万象の小説世界を堪能できる367頁の分厚さ(笑)。現実世界とリンクしている感じ。感想は賛否両論あり、自分は人にすすめない★★★。『漁港の肉子ちゃん』(西加奈子著:幻冬舎)、漁港の焼き肉屋で働く母・肉子ちゃんを、娘のキクりんの視点で書かれている。男に騙される性格の良い母、ちゃんとした大人なんか誰もいないけどみんな生きている、血のつながった家族だけが家族では無い・・・、生きていく勇気というか安心感をもらえる★★★★★。西原理恵子「ぼくんち」みたいだな、と波風氏。この作家が大好きなKKさん、イケメンが衰えていく『サラバ!』もお勧めとのこと。
(次回、残る3人に続く)


 裏ブログで紹介した『直角三角形の障子』を取り付け、午後の珈琲タイム。今日は波風ブレンドでなく、コクのあるウサコブレンドで朝炊いたトウキビご飯を三角握り飯にして、生味噌塗り庭の大葉貼り付け焼き握りの夕食。玉子落とした野菜豆の味噌汁、これまた大葉の冷や奴。晩夏の恵み読書交流会で交流される本が多種多様で楽しい。「本の体裁で綴じてあればよし」がルール。

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