年刊)、「花男1」(松本太洋:平成2年刊)、「先生がいっぱい2」(安田弘之:平成16 年刊)、「三丁目の夕日-映画化特別編」(西岸良平:平成17年)。線に味があり丁寧な仕事。作家の名前を思い出すのに一苦労した。新刊で「PEN+」(特集/大人のための藤子・F・藤二雄:阪急コミニケーションズ)を永久保管用に。
半世紀近く漫画はいつも側にあった。漫画がなければ今とは全然違う立男だったかもしれない。一冊の漫画の一コマが、何日もかけて読む文字の世界とは比べられないくらい衝撃を与えることもある。
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「人生賛歌」(小桧山博著:河出書房新社)。プロ作家のコラム,いやエッセーをまとめ読み。この種の文章は文末が命だ。切り出しやリズム、語りの面白さ等々あろうが、読後の余韻こそだ。この作家はそこがすごい。JR車内誌の読み切りのせいか、繰り返し描かれる少年時代の赤裸々な心情、厳しい生活はやや辛い。だが、小説家はこうも自分をさらけ出せるものなのか。こういう仕事は嫌だな。辛いもの。
この前「生まれ変わっても犬にだけはなりたくない」、「尻の穴を見せては生きられない」と言ったら、ママヨさんになんて人間の器が小さい人だ、人間以外の動物すべてに失礼だ、謝りなさい。こんな人だとは思わなかった、とそれは厳しく叱られた。悟った、俺は決して小説家にはなれない。その資格というか、覚悟がない。そして、ママヨさんには、この種の冗談を決して口にしてはいけない。晩飯があたらなくなる。
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「人間の関係」(五木寛之著:ポプラ社)を一昨日の「「孤立を過剰に恐れる社会 -いじめ問題 背後に潜むもの-」(9/15北海道新聞朝刊)を目にしてから読み直す。「孤独」の大事さ、過剰な「関係」の危うさ、相互に補いあう関係をあらためて考える。相手を好き勝手に選べる自由は、相手からまったく選ばれない不自由と同じことを考える。
立男は、定年退職前から、退職後の楽しみ方を少しづつ考えてきた。孤独を腹に入れた人生のつくりかたの準備だ。パソコンのデスクトップにフォルダーrougojinnseiを作り、思いついたら書き込んだ。無料塾、うどん屋、共同墓地建設、計画前倒しのこのブログもだ。前に入院した時、手帖に退院後にしたいことを書き綴ったのと同じだ。だが、当初計画と変わったのでその環境に混乱したが、この頃少し慣れてきた。「主夫業」の夢よ、もう一度。
秋が来た。小雨、気温16度。明日、敬老の日。