R.シューマンの交響曲全集の中で、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団による1960年頃のステレオ録音が高い価値を有するものであることは、多くの人が認めるところと思います。ところが実際には、CDで求めようとすれば品切れと回答されることが多く、実際に音として聴くことが難しい状況が続いていました。ところが、このほど著作隣接権の保護期間が満了することとなったようで、公共の財産の仲間入りをした、いや、もっと端的に言うと、四曲全部が、ついにパブリック・ドメインになったようです。
「クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label」にて公開された4曲の交響曲のMP3録音は、セルのシューマンについて興味を持ちながら、実際に耳にする機会のなかった人にとって、大きな福音となりました。くりかえし聴くほどに、魅力を増す表現に脱帽します。
また、R.シュトラウスの交響詩「ドン・キホーテ」も、ピエール・フルニエの独奏チェロの魅力もあり、たいへん素晴らしいものです。こちらもパブリック・ドメインになっているようですので、あわせてお薦めいたします。
以下、当「電網郊外散歩道」の関連記事です。
(*1):ジョージ・セルとシューマンの交響曲~「電網郊外散歩道」2007年2月
(*2):ジョージ・セルの正規録音が続々と公共の財産に~「電網郊外散歩道」2011年2月
(*3):シューマンの交響曲第1番「春」を聴く~「電網郊外散歩道」2012年2月
(*4):シューマンの交響曲第2番を聴く~「電網郊外散歩道」2007年2月
(*5):セルとクリーヴランド管でシューマンの交響曲第3番「ライン」を聴く~「電網郊外散歩道」2007年11月
(*6):シューマン「交響曲第4番」を聴く~「電網郊外散歩道」2007年3月
(*7):セル指揮フルニエ(Vc)のR.シュトラウス「ドン・キホーテ」~「電網郊外散歩道」2005年8月