電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

若い演奏家が作曲家の聖地を訪れるとき

2016年11月27日 08時21分38秒 | クラシック音楽
少し前の新聞記事の話題です。11月12日付の地元紙・山形新聞の文化欄に、ピアニストの永田美穂さんの「偉大な作曲家との出会い」という文章が掲載されました。



若い演奏家は、基礎的な音楽の教育を受ける間に、主として楽譜を通して様々な作曲家の作品に触れます。その感動は、作曲家の伝記を読んだり、彼らの聖地とされる町を歩いたり、ゆかりの建物や遺品に接することでより深まり、作曲家の実在性を追体験することになるのでしょう。例えばリストやブラームスの自宅のサロンにベートーヴェンの肖像画が掲げられているのを目にしたとき、大作曲家として尊敬される人たちが、先人にあたる大作曲家を尊敬し意識しながら曲を書き続けていたことを、感激とともに認識するのだろうと思います。

私は素人音楽愛好家にすぎませんから、そのへんの実感は想像するだけにすぎませんが、たぶんそれは、土木工学を専攻する若い技術者が琵琶湖疎水の事績をたどり、水路閣や蹴上の水力発電所を見学し、田辺朔郎の業績を再認識したり、金属材料を専攻する科学者が仙台市を訪れて、金属材料研究所で本多光太郎の遺品に接するときの感動と同質のものなのではなかろうか。音楽は感情をともなうだけに、より情緒的な面が強いのは間違いないでしょうが。



久々の日曜日なので、ゆっくり朝寝坊をしました。それでも今日は、地域の防災講習会に寺の役員会と、予定がいっぱいです。くたびれて明日からの一週間に差し支えない程度に、ほどほどに参加してきたいと思います(^o^)/

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